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●科学技術ニュース●NTTコムウェア、NECと長崎大学、インフラメンテナンス画像認識AIと3Dデータ解析を組み合わせた橋梁点検実証に成功

2024-03-13 09:32:21 |    情報工学
 NTTコムウェア、NECと長崎大学は、点検・診断・措置・計画というメンテナンスサイクル構築による橋梁の維持管理高度化をめざし、2023年10月より共同研究および技術的連携を開始しましたが、連携の第一弾として2024年1月、橋梁等インフラ構造物の維持管理における長崎大学の工学的知見に基づく、NTTコムウェアのインフラメンテナンス画像認識AIとNECの3Dデータ解析技術を活用した橋梁点検の実証に成功した。

 日本の道路や橋梁といったインフラ構造物の多くは高度経済成長期に整備されており、今後老朽化が進行していく。

 特に、橋梁は構造物として部材の種類が多く、点検・診断には熟練者のスキルや川辺・高所など多様な環境条件への対応が必要で、メンテナンス品質や安全性を確保することが課題となっている。さらに将来を見据えた修繕計画策定や予防保全といった全体のメンテナンスサイクルの構築による、戦略的な維持管理とライフサイクルコスト(LCC)最適化が必要となっている。

 このような背景のもと、NTTコムウェア、NECと長崎大学は、橋梁の維持管理高度化を実現するソリューション提供に向け、メンテナンスサイクルの点検・診断工程での実証を行った。

 同実証は、NTTコムウェアのSmartMainTechのインフラメンテナンスで培ってきた画像認識AIによる劣化検出技術とNECの3Dデータ解析技術を連携し、長崎大学の橋梁診断の知見を得て実現したもの。

 ソリューション化にむけては、点検・診断・措置・計画のメンテナンスサイクルの各工程をAIで支援するとともに、基盤上にデジタルツイン化して記録を蓄積、統合的なデータ活用を可能とする。

 同実証では2024年1月、長崎市内のコンクリート橋梁2基を対象に、インフラメンテナンス画像認識AIによる損傷検出や、3Dモデルでの損傷個所管理などNTTコムウェアとNECの技術を組み合わせて点検データを取得し、長崎大学の診断モデルへ連携することに成功した。

 メンテナンスサイクルにおいて、AIによる点検判定をデジタル出力し診断を行うまでの処理フローを確立、デジタルツイン化による点検業務の省力化と品質の均一化の実現性を確認することができた。

 これらの技術が点検・診断業務に活用されることにより、点検・診断業務に要する時間の約3割削減を見込んでいる。<NTT>
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