“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ワンルームから宇宙をのぞく」(久保勇貴著/太田出版)

2023-04-11 09:47:15 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:ワンルームから宇宙をのぞく

著者:久保勇貴

発行:太田出版

 「空を飛ぶこと」に異様な執着を持つ若者は、宇宙飛行士になることを目指して、東京大学の航空宇宙工学科へ。そして、やがてJAXAの門を叩く。宇宙のなかに、日常がある。日常のなかに、宇宙がある。笑っちゃうくらい壮大な宇宙と手のひらサイズの日常をダイナミックに行き来する新感覚の宇宙工学エッセイ。著者待望のデビュー作。【筆者略歴】1994年、福岡生まれ、兵庫育ち。JAXA宇宙科学研究所研究員。2022年、東京大学大学院・博士課程修了。博士(工学)。宇宙機の力学や制御工学を専門としながら、JAXA宇宙科学研究所のさまざまな宇宙探査プロジェクトに携わっている。ガンダムが好きで、抹茶が嫌い。大きな音はもっと嫌い。【目次】はじめに ワンルームから宇宙をのぞく あの日、宇宙人になれなかった僕へ ガウスびっくり、僕らぐんにゃり フィボナッチ、鹿児島の夏 ノンホロノミック、空を飛ぶ夢 お布団が好き、で、トレミーの定理 重量リソース/有限の愛(システム設計) ボイジャー、散歩、孤独、愛 父ちゃんとじいちゃんとコロナと太陽 カオスと後悔の物理学 後輩クンとはやぶさとバブル 影を見ている⇔自分を見ている 宇宙の旅行、十字の祈り 糸川英夫と、とある冬の日 選んでも選ばれてもない 呪/祝いたい 巨人の腰にぶら下がる おわりに 
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●科学技術ニュース●富士通と東京都練馬区、住民税等の徴収業務効率化に向け滞納整理にAIを活用する共同実証実験を開始

2023-04-11 09:46:49 |    人工知能(AI)
 東京都練馬区は、富士通Japanと共同で、住民税と国民健康保険料(住民税等)の滞納整理に、AIシステムを活用する2つの実証実験を開始する。滞納者の財産調査業務へのAI活用は、全国で初。

 住民税等の滞納整理では、滞納者の所得や資産等の有無を見極めるため、地方税法に基づき様々な財産調査を行っているが、滞納者の過去の調査履歴等の多岐にわたる情報を整理して、調査先を的確に絞るにはベテラン職員が持つノウハウの活用が不可欠。

 しかし、職員は3年から4年で人事異動することが多く、ベテラン人材の不足が課題であった。

 そこで、練馬区は富士通Japanに働きかけ、ベテラン職員のノウハウ等をAIに学習させ、最適な調査候補をAIが瞬時に提示するシステムを開発することとなった。

 システムの活用により、調査先の選定時間の大幅な短縮等、経験が浅い職員でもベテラン職員と同等の成果が得られることを目指す。

 これに加え、富士通が研究開発する職員の習熟度に応じて滞納案件を振り分けるAIを用いた案件マッチング支援システムも活用する。職員が習熟度に適した案件を担当することで、収納業務全体の効率化と底上げにつながるかを検証する。

 練馬区では実証実験の結果を踏まえ、住民税等の収納率と徴収額を向上させ、4億円以上の徴収効果を目指すとともに、住民間の税負担の公平性を高めていく。

 富士通Japanは、今回の実証実験の知見をもとにサービス化し、全国展開を目指す。<富士通>
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●科学技術ニュース●NIMS、材料データプラットフォーム「DICE」のデータ収集・蓄積機能を大幅強化しクラウド化等によりマテリアルデータの戦略的な収集・蓄積・流通・利活用を推進

2023-04-11 09:46:26 |    化学
 物質・材料研究機構 (NIMS) は、データ中核拠点として整備を進める材料データプラットフォーム「DICE」について、システム基盤をパブリッククラウドに移設し、研究データを自動的に構造化して蓄積するシステム (RDE) を追加することで、全国のユーザーのデータを収集・蓄積する機能を大幅に強化した。

 また、DICE内で運用している物質・材料データベース「MatNavi」を改良して、ユーザーの利便性を大きく向上させた。

 今後も、DICEのサービスを継続的に展開・拡充し、全国規模で展開するデータ駆動型のマテリアル研究を強力に後押しする。

 NIMSは、文部科学省「マテリアルDXプラットフォーム構想」の中で「データ中核拠点」として、産学の高品質なマテリアルデータの戦略的な収集・蓄積・流通・利活用を進めている。

 その基盤となるのが、材料プラットフォーム「DICE」。マテリアルデータの入口 (つくる) から、蓄積 (ためる) 、そして、出口 (つかう) までを一貫して扱うシステムの構築を目指して、これまで物質・材料データベース (MatNavi) や材料に関する論文とデータのリポジトリ (MDR) などを公開・運用してきた。

 この度、DICEにデータ蓄積・共用サービス (RDE) が加わる。

 RDEは、日々実験室で生まれる研究データをオンラインで迅速に登録するためにNIMSが開発したシステム。登録されたデータは、自動的に再利用可能な形に構造化するための各種処理が施され、データ駆動型のマテリアル研究に適した形で蓄積される。

 蓄積されたデータは、ユーザーや研究グループ専用の領域で使用できることに加え、他の研究グループや他機関のプロジェクトメンバーと共用することができ、マテリアル研究開発のDX化を支援する。さらに、広域での共用化も可能であり、わが国のマテリアル研究に貢献できるシェアクローズドデータ領域を形成していくことが期待される。

 今後、マテリアル先端リサーチインフラ事業 (ARIM) やデータ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクト事業 (DxMT) と連携して「マテリアルDXプラットフォーム」構築を実現す。<物質・材料研究機構 (NIMS)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「有機化学イノベーション(「現代化学」増刊47)」(山本 尚監修/東京化学同人)

2023-04-11 09:45:54 |    化学



<新刊情報>



書名:有機化学イノベーション(「現代化学」増刊47)~ひらめきと直観をいかにして呼び込むか~

監修:山本 尚

発行:東京化学同人

 国内の気鋭の有機化学研究者18人による渾身の研究解説集。論文には書かれていない独自の思考方法から、発見の瞬間と感動までが具体的に盛り込まれ、研究で大きなイノベーションを生むために必要なエッセンスが満載。
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