“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「魚は数をかぞえられるか?」(ブライアン・バターワース著/講談社)

2022-12-16 09:34:25 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:魚は数をかぞえられるか?~生きものたちが教えてくれる「数学脳」の仕組みと進化~

著者:ブライアン・バターワース 

訳者:長澤あかね

発行:講談社

 すべての生きものは数をかぞえている。チンパンジーや犬だけじゃない。鳥も魚もネズミもライオンもイルカも数をかぞえ、アリもハチも計算し、セミは素数の周期を把握していた!「人間特有のもの」と一般に考えられている数的能力は、進化の過程で発達してきた。つまり言語をもたない生きものも、食べて繁殖して生存するために、数を認識し、かぞえている。いや、計算すらしているのだ――この大胆な仮説を、認知神経心理学の第一人者にして数的能力の遺伝について研究を続けてきたロンドン大学名誉教授が検証。数学を中心に神経科学、社会人類学、進化生物学と、学問分野を縦横につなげて、「生きものは数をかぞえているのか」というユニークなテーマに迫る。同書では、京都大学霊長類研究所の計算できるチンパンジー・アイや、後者関数を理解し数学の自習までした伝説のヨウム・アレックスといった”天才動物”にとどまらず、さまざまな生きものをとりあげる。
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●科学技術ニュース●全日警とパナソニック、機械警備システムと業務用ロボット掃除機「RULO Biz」との連携で合意

2022-12-16 09:34:02 |    ロボット工学
 全日警とパナソニックくらしアプライアンス社は、機械警備システムが導入された施設における業務用ロボット掃除機「RULO Biz」の自動清掃について、両社で新たなサービスの提案をしていくことで合意した。

 昨今、慢性的な人材不足やコロナ禍による衛生意識の高まりを背景に、オフィスビルや商業施設などさまざまな施設で業務用ロボット掃除機の運用が進んでいる。

 しかしながら、機械警備システムを導入している施設においては、稼働中のロボット掃除機が機械警備のセンサーに反応して誤報につながることから、施設閉館後にロボット掃除機で清掃することは困難であり、業務用ロボット掃除機が稼働していても問題なく機械警備可能なセキュリティシステムが求められている。

 そこで、さまざまな施設のニーズに応じてセキュリティシステムを提供してきた全日警と、什器などの障害物が多い複雑な狭小空間の清掃に適したRULO Biz清掃プラットフォームサービスを提供するパナソニックが協業。

 従来と変わらないセキュリティを担保しつつ、RULO Bizが走行していても問題なく機械警備可能なセキュリティシステムを構築し、夜間や空き時間を活用したオフィスや店舗、飲食店など多用な施設の清掃業務自動化を実現する。<パナソニック>
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●科学技術ニュース●分子研など、極微の時空間スケールで格子振動の量子ダイナミクスを観察

2022-12-16 09:33:31 |    化学
 分子科学研究所メゾスコピック計測研究センターの熊谷崇准教授が率いる国際研究チームは、フリッツ・ハーバー研究所(ドイツ)、大阪大学大学院工学研究科と共同で、超短パルスレーザーを用いた超高速走査トンネル顕微鏡の最新技術を応用し、物質表面における電子や格子の量子ダイナミクスを10-15秒、10-9メートルという極微スケールで直接観察する手法の開発に成功した。

 これによって原子スケールの厚みをもつ酸化物超薄膜における格子振動の量子ダイナミクスを観測した。

 今回、同研究チームは光走査トンネル顕微鏡、量子プラズモニクス、超短パルスレーザーの技術を融合し、極限的な時空間分解能をもつ計測法の開発に成功した。

 この先端計測によって物質表面における電子や原子核の量子ダイナミクスを10-9メートル、10-15秒オーダーの分解能で観察することを可能とした。

 発表論文中で同研究チームは、この新しい先端計測を応用し、原子スケールの厚みをもつ酸化物超薄膜において量子論的な格子振動を実時間で直接観測するコヒーレント振動分光が可能であることを示した。

 さらに、物質の物性を決める重要な物理パラメータである電子状態を原子スケールの空間分解能で観察できる走査トンネル分光と組み合わせることによって、電子状態と格子の量子ダイナミクスとの間にあるミクロな相関を可視化している。<分子科学研究所(分子研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「武器になるHTML」(柴田宏仙著/技術評論社)

2022-12-16 09:33:01 |    情報工学



<新刊情報>



書名:武器になるHTML

著者:柴田宏仙

発行:技術評論社

 ウェブデザイン制作の現場で役立つHTMLを奥深くまで徹底解説。ウェブサイトの基本的なしくみから、要素を使いこなすための知識まで、じっくりと学習することができる。ただHTMLを書くだけではなく、アクセシビリティやユーザビリティの視点を知ることで、よりよいコーディングに自らたどりつけるようになる。現役講師による会話形式のやさしい解説つきで、はじめてHTMLを学ぶ方でも挫折しない。また、HTMLを学んだことはあるけれど、ゼロから書きはじめる自信がない方、次の1冊で確実なコーディング力をつけたいと望む方にも、おすすめ。これ1冊で、ウェブページの先頭から末尾まで、HTMLを自力で書けるようになる。
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