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今の世の中を見てみれば その3

2020年09月07日 | ブログ
総裁選挙

 政治の継続性を重視して、玄人衆からは菅官房長官を推す声があり、本人もその気になって立候補。しかし、現在のこの国の閉そく感、長期政権の負の部分の大きな責任は官房長官にもあり、この時期不適格者である。二階幹事長と組んで親中・媚中政権など誰も望んでいない。

 人間、向き不向きもあって、長く脇役をやったから主役をというのは芸能界のドラマ作りに於いてもそんなに成功事例はないように思う。自民党政権ではママ見られる現象ではあるが、本当に成功してきたかどうか。

 自民党に居ながら安倍首相を批判していた人は、党内をまとめてゆける筈はないからダメだという論もお門違いだ。そういう理屈が堂々とまかり通るようであれば、長く続いた忖度政治に公民権を与えるような幼稚な人物の幼稚な発言だ。

 それにしても、国民1押しの石破元幹事長の媚中二階幹事長にすり寄るような行動が見られたのは残念であった。全くの逆効果で、格を落とした。国民の8割は中共嫌いだから、二階氏は、習近平に嫌われたくない安倍総理あっての存在感に過ぎなかった。

 当面、来年9月までの任期であっても一国のトップを選出するのである。首相が突然亡くなったというほどの緊急事態では当然にない。全党員による通常の総裁選を拒否するところが、二階氏の器の小ささを暴露したものであり、政治家としても限界である。

 この国の民主主義は危機にあると思う。政治家に人材が少ない。健全な野党が全く育たない。ジャーナリストが軽薄化、メディアの記者連中の劣化、長期政権で忖度を一義とする官僚の幼稚化。一般国民の政治リテラシーの低下。それらは選挙のたびごとの投票率の低下に表れている。それは、テレビの政治談議がお笑いバラエティ化され、メインキャスターを芸能人が務めるようになったことも一因として、なくはない。

 それにしても自民党5大派閥が揃って菅官房長官推しで、裏を返せば安倍政権と同じで、この国を動かしているのは総理大臣ではなく、われわれだよとする連中に、初めから手足を縛られた感じの菅氏が気の毒にさえ見えてくる。そして世論調査では安倍政権を評価するが71%(朝日新聞)との結果註1)で、安倍院政を容認するような論調もある。媚中の頭目二階幹事長続投だけは勘弁願いたいものだが、総裁選挙の結果はどうあれ、ファーストレディは官僚の秘書付きの私人だそうだが、真っ当な方になりそうなのが救いではある。
 

註1) 9月2,3日調査。「大いに評価する」17%、「ある程度評価する」54%を合わせて、71%ということ。すでに辞任表明した総理大臣の評価を問われた人は毛嫌いしていた人を除き、全く評価できないとは答えにくい。「ある程度評価する」=「評価できた面もある」は100点満点で30点から50点未満の評価も相当入っていると考えられるが、「71%」が独り歩きする。アンケート結果は設問の仕方、そのタイミングに左右される。出てきた数字は「統計の嘘」の1つとなる。

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