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今の世の中を見てみれば その4

2020年09月10日 | ブログ
厚顔無恥の中共に寄り添う日本

 『中国中央テレビによると、習近平国家主席は3日、抗日戦争勝利を記念する演説で、日本との友好関係の重要性を強調した上で、日本に「軍国主義の侵略の歴史を深く反省」することを求めた。』

 とあるが、日中戦争の恩恵で誕生した今の中国共産党国家を、毛沢東さえ認めていたのに習近平は未だにプロパガンダに活用する無恥ぶり。韓国の反日家どももそうだけれど、戦前生まれで、終戦時成人していた日本人はいまや数%。現在世代は知ったことではない。

 現在中共が南シナ海や東シナ海、ウイグルや香港で行っている現在進行形の悪行を棚に上げて、「過去の反省」を他国に求める厚顔ぶり。習近平からすれば、日本の軍備強化が中共の世界戦略に障害となることを懸念してのこと。米国との関係が抜き差しならぬ状況ゆえに、日本との友好関係の重要性を強調する。日本の政財界人の甘さを知っている。

 他国からの批判にはすぐさま「内政干渉」するなと声高に喚く。台湾という国家にまでも武力で侵攻する準備に、あろうことか核弾頭ミサイルを倍増させるという。米国への脅しのつもりらしい。ミサイル攻撃に無防備なわが国への警告でもあろう。

 この度、チェコの要人が台湾を訪問すると、徹底的にチェコを叩く。中国の王毅外相など「高い代償を払わせる」と恫喝する。それを横目に日本政府は、中共の軍事力と経済力を恐れるあまり、尖閣周辺の領海領空侵犯にも、官房長官が「遺憾」を繰り返す程度。

 中共は今や第一、第二列島線どころか、ハワイまで進出する第三列島線を引いたらしい。軍艦の総数も米国を超えて、いまや世界一の海軍力を自称しているという。

 そんな中共をわが国の有力な企業経営者の一人は、「日本は中国と共存しない限り生き残れない」註2)と明言する。自身が経営する会社がそうなのであって、「日本は」ではなく「自社は」と言うべきである。確かに中国に長く生産を依存しており、撤退もできない現状があるのであろう。消費地としても抜きがたいことは分かる。

 同じ誌面で、当の経営者は「経営者も政治に口出しする必要がある」と言っていながら、「既得権の上にあぐらをかいていたり、政治に頼ったたりするのはだめですよね」とも言う。「どんな世界でも一緒でしょうけれど、一流の人と一流の人は知り合いですよね。だから本当にいい人たちの世界に入らないといけない」と言っているのだけれど、今の中共(中国)はいい人たちの世界なのか。

 要は、この方には自分と自社はあってもこの国はないのだ。政治家の与党も野党議員も選挙で自身が当選することを一義に、総理や自党の代表を選ぶ。結果中共に寄り添うことになっても知ったことではない。「安全保障は米国、経済は中共」そんなこうもり外交がいつまでも通用すると思っているのだろうか。

 自由と民権が担保される世界に自由貿易が成立し、サプライチェーンの構築がなされることが本来である筈が、民主も人権も乏しい人口14億の軍事・覇権大国の出現で、この国の経営者も政治家も信念の定まらない連中は、混乱しているのである。

註2)日経ビジネス2020.09.07「編集長インタビュー」



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