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春の戯言Ⅱ その6

2019年04月16日 | ブログ
不協和音

 永く続いた自民党安倍政権も、ここに来てどうやら年貢の納め時を迎えたようだ。忖度政治を宣言した副大臣に、現政権の震災復興ぶりっこの本性を曝け出した大臣。任命責任を認めるなら潔く退陣するのが維新以来、この国を統治してきた長州人の本領ではないのか。もっとも長州人が潔いなどと誰も思っていないだろうが。

 以前から地方の自民党は安倍離れを起こしていたと思われる。小選挙区制で公認を得ねばならない国会議員は面従腹背であっても、地方の議員には関係ない話。何でスキャンダル塗れの財務大臣がいつまでも居座り、自民党を飛び出し小沢氏らと共闘し、新生党、新進党、そして自由党、保守党、保守新党などを主導、結局自民党に吸収される形で復党してきた人物が、いつの間にか幹事長で重鎮となっている。何のことはない習近平から相手にされない安倍首相にその親中度を買われ、中国対策で幹事長に抜擢されただけ。

 トランプ大統領に袖にされ、日本に媚びる身となった習近平では、安倍首相にとってはすでにその価値は低いが、気が付いてみれば党内で大きな力を持っている。自身の総裁三選にも貢献した。元々民主党だったはぐれ議員から、嫌われ東京都知事まで二階頼みで復権を狙う様相だ。それで困っているのは地元自民党県連。自民党東京都連。

 しかし、今回の地方選挙で、二階幹事長子飼いのベテラン和歌山県議があろうことか共産党議員に敗れた。福岡の保守分裂選挙では麻生離れが顕在化。麻生支持候補惨敗。島根県知事選でも保守分裂で竹下・青木王国が崩壊したが、自民党県議の反乱である。

 大阪では維新が知事、市長交代で両方を制し、自民党候補惨敗。二階幹事長はここでも形無しで、官邸の安倍・菅が維新のやり方を傍観していたことにご立腹。維新の総帥橋下徹氏は以前から安倍シンパでヨイショしている。従って大阪自民党府連から政権は支持されていない。嫌われていれば同じ自民党でも応援しないのが安倍流。官邸、党を支える安倍・麻生・二階の三本柱が不協和音を奏でるようになった。

 安倍シンパといえば、山本一太参議院議員が7月に行われる群馬県知事に鞍替えを早々と打ち上げたが、自民党国会議員の中からの安倍離れの兆候ではないか。安倍首相には力を残したうちに表面上でも惜しまれて辞めた方が余生は幸せと思うのだけれど。

 今回辞任した大臣は二階派だったため、問題がありながらここまで引きずった。不協和音は続くのである。






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