中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

春の戯言Ⅱ その4

2019年04月10日 | ブログ
忖度政治

 安倍政権十八番の忖度政治がまたまた露見した。発言した副大臣はないことを言ってしまいましたと弁明し謝罪しているが、本音が出ただけの話。内閣の体質から滲む発言である。野党は当の国交省副大臣の罷免を要求し、審議拒否を行い、副大臣は辞任したようだが、仮に副大臣でなく大臣が責任をとったとしても、それで幕引きされる問題ではないと思う。

 モリカケ問題から今に続く、現政権の一大欠陥が、なぜか矮小化され一強だ、安定政権はいいことだと能天気の関係者の弁があるが、本当に21世紀にもなってこの国の政治はそれでいいのか。いいわけないだろう。

 本来政治とは、為政者の関係先は優先されるべきものではなく、もっとも後回しにされるのも逆差別だが、光の当たり難い所こそ、政治の力で優先させねばならないものだ。それでは総理総裁はじめ政権有力者の地元は、何のために選挙で応援して来たのかと言うかも知れない。そんな私利私欲のぶつかり合いの政治だから、国会承認も議論も経ることなく、覇権・軍事・独裁国家中国の「一帯一路」にさえ協力するという政権が大手を振っている。

 一族郎党のために政治家に成り、一族の繁栄に尽くすのは韓国など儒教の国では当然のように行われるのかもしれないし、日本だって未だに現政権がやっていることになる。

 明治期のこの国の真の母(ぶしむす:武士の娘)なら、出世した息子に、「お国のために粉骨砕身尽くしなさい。母のことなど案ずることはない。立派に国家に尽くす息子を持てたことが母の幸せであるから」と言ったはずだ。

 太平洋戦争に赤紙一枚で徴兵され、また学徒出陣で、息子や夫、恋人を戦地に送り出さねばならなかった女性たちが、悲しみを乗り越えて祖国に殉じた心を思う時、現政権の忖度政治がどれだけ恥ずべきことか考えるべきだ。

 国家第一など国粋主義で日の丸の下、先の戦争を起こした元凶であり、排除されるべきもの。現在の平和憲法こそ守るべきもので、二度と戦争を起こしてはならないとする野党第一党などの思想は、現政権の対極にあるようで実は地下水脈は繋がっている。根っこは同じ。個人崇拝、利己主義で忖度政治と変わらない。現政権の補完勢力である。そのことを本人たちも分かっていないのは喜劇である。

 混沌とする世界情勢の中で、多くの人口と広い領土と経済力も持った独裁国家が、宇宙もサイバー空間も支配しようとしている。現在の政治家連中ではこの国が危ない。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする