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春の戯言Ⅱ その3

2019年04月07日 | ブログ
元号

 4月1日。新しい元号が「令和」に決定したとの政府からの発表があった。第一感いいのではないかと思った。明治、大正、昭和、平成と比べても字面、発音の響きなど負けていない。マスコミ報道も好意的だった。やはり「和」が入っているのが特に「昭和」生まれに好ましく感じられる理由かもしれないと思う。

 聖徳太子による17条憲法の1が「以和爲貴」“和(やわらぎ)を以て貴しと為し”であり、「和して同ぜず」などという諺もある。大和の国、大和魂も「和」から成る。

 中国の古典からではなく、万葉集から引いたというのも好感が持てる。考案者は万葉集研究の第一人者中西進先生という。

 2000年に講談社から千年紀にあたり、「日本のこころ」(私の好きな人)天の巻、地の巻~娘へ息子へ~が刊行されているが、その巻頭に「私の好きな人」として聖徳太子をあげ、熱く語っておられたのが中西先生である。

 元号は元々中国で起こったが、現在の中国では制定されていないそうだ。日本ではほぼ廃れた旧正月を盛大に祝う中国で元号がなく、正月も桃の節句も西洋歴で祝うわが国に、歴然と元号が続いていることに妙がある。元号を使うのは日本だけというのも誇らしい。天皇制を否定する日本共産党などは元号も否定するが、国家の文化の根幹を否定して民衆の心を掴むことなど永劫にありえない。この国の政治政党として存在自体が相応しくないのだ。思想とかイデオロギーの問題ではない。

 『「令和」は、約1300年前の「大宰府」(現太宰府市)であった「梅花の宴」がうたわれた万葉集の序文が由来という。梅は太宰府市の市花で、市章にもその花があしらわれているシンボルだ。太宰府天満宮や大宰府政庁跡をはじめ悠久の歴史を誇る古都に、まばゆいばかりのスポットライトが当たることになった。』西日本新聞ネットニュース2019.4.1

 閑散としていたゆかりの神社が4月1日の午後から多くの訪問者で賑わう様がテレビで報道される。関係者の喜びの声が流される。

 4月30日今上天皇の退位(退位礼正殿の儀)があり、新しく皇太子が天皇に即位される。(即位礼正殿の儀は10月22日)。一連の儀式は世界へのわが国の文化を発信する良い機会ではあるが、与党を利する政治ショーにしてはなるまい。

 一説に元号は時の内閣ではなく、天皇が決めるべきものというのがあるが、一理ある話である。





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