かぶれの世界(新)

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脱力感で身の程を知る

2021-08-21 11:35:17 | 日記・エッセイ・コラム
子供達の家族が帰京して気が抜けた日が続く。湿度が高いのでそのままにしていた盆棚の位牌を仏壇に戻した。20年足らず前に退職して田舎の実家に長期間滞在するようになって初めて仏壇を雑巾がけして位牌を戻した。10日前に出したばかりなのに位牌の並びを忘れてしまった。

記憶力の衰えは近年どんどん進行し十分認識しているが、今回も家族が来て具体的な証拠を突き付けられた。帰京して直ぐに家族が送ってきてくれた写真に写る私の老いた姿は本当にがっかりさせられた。特に孫と一緒に写った私の老いた姿は、嫌という程現実を突き付けられた感がある。

普段は鏡に映る自分の顔を見ても感じない衰えが、孫と一緒に写真に写るとこれでもかと強調される。頭の中にある自画像は都合よく修正された年齢のわりに若々しい姿だ。普段は常にその修正された自画像があるものだから、現実の姿を突き付けられた時のショックは大きい。

それなのに私は身の程知らずに通りすがりでも女性に声をかける。そんな私を見て家族は予想通りにみっともないと思う。彼等は親父をよく知っている。私だけが私を知らないみたいだ。そして、今回送って来た写真が身の程を知れと言ってるようだ。

だが、家族がいなくなって多少は良いこともある。子供達が滞在中に高めに推移した血圧が、昨日今日と2日続けて正常値に戻った。一昨日ジョギングをしたせいかもしれない。ジョギング中に散歩の中年女性から声がかかった、しかも別々の場所で私からではなく3人の女性から。修正自画像が戻ってきた。■
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田舎暮らし雑感2021(8)

2021-08-19 21:06:56 | 日記・エッセイ・コラム
子供達の家族が夫々昨日一昨日と帰京し、独居老人の田舎暮らしに戻った。その代わりと言っちゃ何だが、愛媛県は再びまん延防止に指定され今日初めて100人以上の感染者が報告された。私立体育館が閉鎖され、気分転換になっていた趣味のバドミントン練習も出来なくなった。

異常な夏の長雨が10日以上続き洗濯物が乾かない。訪問中娘の夫君は我が家に滞在中は近くのコインランドリーを利用していた。近くに何軒かあると彼は言うが、私は全く知らなかった。家族が使った寝具が沢山あるが、日にちがかかっても天候が回復するのを待ち洗濯・乾燥させる積りだ。

娘によると家内が拾って来て孫にプレゼントしたカブトムシのヒロッタ君は、たった2日であえなく死んだそうだ。スイカをやったが口にすることなく死んだという。私も実は家族が来る前に用意したスイカを忘れ、子供達が全員いなくなった夜に一人で食べた。ところが、その夜何度もトイレに立つ羽目になった。友人によるとスイカは利尿効果があり食べ過ぎに要注意なのだそうだ。

夏の長雨は西日本全域に水害をもたらした。だが、3年前に西日本豪雨で大きな被害を受けた愛媛県は今回大した水害には見舞われず、子供達は足摺や今治などを無事に旅行できた。長男は空港から実家に向かう途中何度も消防車を見かけた、3年前の豪雨を教訓に万一の備えをしたようだ。

一昨日小雨の中散歩した時、肱川の支流の矢落川に更に支流が合流する堰で、国交省の巨大なポンプ車など数台を見かけた。河川の水位は大したことなかったが、ポンプ車には何故か緊張感があった。作業員に聞くと万が一に対応する備えで、二度と水害(かつ訴訟)を起こさない意思を感じた。

夏の長雨でお墓参り中止したが、悪いことだけではない。雨のたびに日々気温が下がり、今朝目が覚めた時は23度半ばまで下がっていた。真夏に涼しい日が続く。湿度が高い(書斎は今25度、湿度81%)のでさほど寒くはないが夏風邪をひかないよう用心している。

娘が滞在中にトイレ掃除の清掃用具を買ってきて綺麗にしてくれた。私も以前よりは気を付けている積りだが、娘達には不十分で臭いや汚れが我慢できなかったようだ。台所も風呂も同じだった。折角なので娘に勧められた用具を買ってきて清掃すると清潔ないい匂いがするようになった。

台所は最後まで使ってくれなかったが、市内のお店が一斉休業の月曜日は他に選択がなく子供達も我が家の風呂を利用した。トイレは綺麗になったのだが、火曜日頃からトイレが何故か詰まり気味になった。手元の色々な薬剤等を使って清掃を続けると、今朝やっと勢いよく水が流れホッとした。

今朝がた子供達が残していったゴミを全て処理して、盆休みに彼等が訪問してくれた足跡が殆どなくなった。片付けが終わるとすっきりしたが、大きな家に人影もゴミも無くなると、それはそれで何とも寂しい気持ちになった。これからやる事は決まっている。一人山歩きをし、週一で堤防沿いをジョギング、我慢できなくなると車を飛ばして友人と食事する。■
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アフガンは私の歴史観を深く傷つけた

2021-08-18 15:04:23 | 国際・政治
私が我が家の台風に翻弄されている間に、世の中もまた巨大な嵐に見舞われていた。日本はコロナ感染が急増する一方で異常な夏の長雨が西日本各地を襲いいまだに続いている。だが、世界を最も驚かせたのは米軍のアフガニスタン撤退宣言し間をおかずタリバンが全土制圧したことだ。

私は第2次世界大戦後に生まれ物心ついた時は米ソ冷戦時代だった。子供の時から2000年頃まで私の人生は、西(民主主義)と東(共産主義)の冷戦からソ連崩壊とベルリンの壁崩壊を経て民主主義が徐々に広がる世界を見てきた。

世界は理想的な夢に向かっている、その道筋は多少の凸凹があっても大勢は正しい方向に向かっている、私は学校で教わった歴史上最も幸せな時代に生きていたのかもしれない。多少の凸凹はベトナム戦争から米国が撤退時に北ベトナムが一気に南になだれ込んだ時、その時は深刻だった。

西欧民主主義のリーダーが共産主義に敗れたのだ。だが、当時のソ連の衰えと中国の未熟さは米国の牙城を脅かすには程遠かった。米国の覇権は続き10年余り後にベルリンの壁が崩壊、冷戦は西欧民主主義の勝利に終わった。Fフクヤマは歴史の終わりだと言った。こんな歴史の中で育った私はアフガンの政変には心底驚いた。私の思い込んでいた歴史がひっくり返ったようだった。

何でこんなことになったのか。米国は200兆円以上投入し2000人以上の兵を戦死させても、数万人のタリバンに対抗できず撤退に追い込まれた。米国だけではないEUを初め多くの国が軍事介入し、日本も経済的に後方支援をした。つまりタリバンは世界の民主主義に勝ったともいえる。

実際、今世紀に入り西欧民主主義は傷つき縮小を続けている。アラブの春は頓挫し、トルコやEUに加盟したハンガリーを始め東欧諸国は強権化に向かっている。例によって極端だが大雑把に要約すると、今世紀に入り多くの国は経済格差が広がり、国々の格差も同時進行した。20世紀の民主主義がIT化して今世紀に怪物に変異し、世界と人々の格差を絶望的に大きくした。

民主主義は最早世界の人々が求める理想ではなくなった。私に言わせればそんなことはない、それは勘違いだ。だが、世界中で多くの人達は貧困で考えが曇り、民主主義より大事なのはその日の暮らしの為に必要なお金になった。結果、人々の声に応える強権的なリーダーを国民は支持した。

米国の支援の下で民主主義政治の真似事をしたアフガニスタン政府は、実はお金優先でタリバンの敵ではなかった。申し訳ないが、私に言わせればそんな人物を大統領にした国民は当然の仕打ちを受けた。第2次世界大戦に敗れた日本の復興ぶりとは随分違う。米国もここまでアフガン政府が機能不全だとは思わなかったようで、タリバンの速攻に驚いたようだ。

西欧民主主義の敗因(まだ負けた訳ではないが、早急に修正が必要だ)は、民主主義のもう一つの旗である資本主義の行き過ぎた自由が生んだ経済格差だ。表面手に真似ただけのアフガン政府は国民を守るより逃亡し、多くの貧しい人達は生きて行く為に(嫌々かも知れないが、戦うこともなく)タリバンを選んだ。それが瞬間的政変の現実だ。

アフガンは民主主義に対する、或いは全世界に対する警鐘だ。最も注目されるのは中国との関係だ。中国は地政学的な米国の影響力の低下を喜んでいるが、一方で中国内で共産政府の圧制を受けているイスラム民族の反発を無視できなくなる。報道ではタリバンと関係の深かったパキスタンの動向が先ず注目を受けている。イスラム過激派に手を焼いている中東の立場も微妙だ。

最後に民主主義に対する世論の支持の微妙な関係について述べたい。決してアフガンだけではない。今朝の日本経済新聞が米PR会社のエデルマンが世界11カ国のおよそ1万3000人を調査(2020年10~11月)した興味深い結果を報じた。政府を信じない国民が多い方がより民主的だとも読める。

政府を信頼すると答えたトップ3はサウジ・中国82%、インド79%に対し、米国42%に次いで日本は最下位の37%だった。つまり、民主主義より強権国の方が高い支持を受け、制度的に最も弱い日本が最下位に沈んだ。何と素晴らしい国民・・・!? ■
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我が家の台風一過

2021-08-17 15:24:46 | 旅行記
長男と長女の家族が先週金曜日から実家に来てくれ、今朝去って行った。1カ月前に東京で会ったばかりなのに、孫の顔を見て成長ぶりを感じ本当に嬉しかった。家事や接待など経験のない元々面倒見の悪い高齢者の私はまともに対応出来なかった。彼等は雨が続いた異常な夏に来た台風だった。

彼等は実家に泊まったが食事や風呂から洗濯まで外で済ませ、一昨日から高知の足摺岬に泊りがけで小旅行してきた。生憎の天候で大人にはホテルの海鮮料理、子供には水族館以外に楽しみはなかったらしい。だが、彼等にとってみれば薄汚れた古い大きな農家の家から抜け出せた。掃除洗濯から台所まで実家でやりたくなかったと思う。覚悟してたことなのでいちいち気にしなかった。

足摺岬辺りには他県ナンバーの車を沢山見かけたという。だが、今年に限って言うと大洲市周辺ではレンタカーを除き他県ナンバーの車は皆無だった。松山市に住人に聞くとお盆期間は他県ナンバーをよく見かけたという。多分、松山や足摺は全国ブランドの観光地という事なのだろう。

子供の時から実家の様子と私をよく知る娘は、トイレの掃除し清潔にしそのまま流せる専用のナプキンみたいなモノを買ってきて綺麗にしてくれた。私は何とも思ってなかったが、その後トイレの香りが良くなった。見習って出来ることはやると言ったが、続けられるかどうか。

昨日の夕食はお別れ会にしようと提案があり人気のお店を探したが、驚いたことに月曜日は市内一斉休業で麺類店かファミレスしか開いてなかった。やむを得ずファミレス風のビストロに行った。更に先週も土曜日は名物の鵜飼の船を予約したが、観光協会から料亭に豪雨でダム放流の為に鵜飼は出来ないと連絡があり料亭で料理だけ頂いた。名物のアユは前々日に獲ったものというが美味しかった。

子供たちが来る前から私はテレビの天気予報を細かくチェックした。天気予報に加え、気象レイダー、衛星写真から地域の予報・ダムと河川の水位や交通機関の運行状況等々。JRは運航停止していたが、窓から見た高速や国道は沢山の車が走っていた。ダムや河川の様子を見る限り水害の恐れはなかったが、土砂崩壊の心配があった。子供のことになると万が一を考えて酷く心配する親バカだ。

孫達に付き合って遊ぼうと思ったが、子供同志で遊ぶ様子を見て私のような高齢者の出番はないことは明白、ただ外から見るだけだった。私から見ると躾がなってないように感じるが、聞くところでは他の家よりはましらしい。何とか良い思い出を残して帰って欲しいと思うだけだった。

もし天気が良ければ出かけて行って戸外で遊ぶこともできたかもしれない。一番上の子が小学5年生なので、中学生になればしまなみ海道をサイクリングしようと約束した。大きくなれば選択の余地は沢山あるだろう。だけどその時は後期高齢者の私の体力が付いて行けないだろう。

私達の子育て時は小学生の頃に長男長女の子供だけ飛行機に乗せて、松山空港で母が待つ小旅行をさせた。また、大洲の実家から下の子供二人をバスに乗せて松山まで行かせ、私と家内は別に車で松山に行き合流したことがある。今の親は過保護になったのか、それとも子供二人が旅行できるほど社会が安全じゃなくなったのだろうか。いずれにしても我が家の台風は通り過ぎて行った。■
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やっと動き始めたコロナ医療の改善

2021-08-14 11:19:59 | ニュース
コロナ感染者数が全国で急増し危機的な状況になり、ようやく医療界が「全体として」真面目に取り組む動きを見せ始めたと今朝の日本経済新聞は伝えた。今までコロナ対応の前線に立つ医者の頑張りの裏で、国の危機に非協力だった残りの医者たちがやっと動き始めたというのが私の印象だ。

記事を引用すると「…1年半が経過しても体制が整わない一因に、コロナ対応に十分関わらない開業医や民間病院の存在が指摘される。内科を掲げる医療機関は全国に約7万あるが、発熱患者の受診・検査に対応する医療機関は8月時点で約3万2千にとどまる。」というのが現状だ。

欧米と比較すると圧倒的に少ない感染者数にも拘らず、一貫して医療崩壊を訴える日本の医療専門家の言葉は即ち「医療体制の脆弱さのシンボル」だと思っていた。にも拘らず政治もマスコミも素通りして医療システムの問題を素通り、もしくは控えめに報じてきた。

特にテレビ報道に日々出演して解説する「いわゆる医療専門家」は身内の問題に触れずに政治や飲食業界などの問題指摘する人達だけだった。開業医など民間病院を代表する医師会会長は立場上その責任を負う。だが、医療界全体を見る立場にある尾身氏なども何故か無責任な対応を取った。

マスコミ報道もこのような日本の疫病対応する医療界全体像を報じず、一方的に「いわゆる専門家」の声のみ報じた。結果的に経済も含めた全体責任を負う政治の攻撃を狙った報道になった。私の限られた情報源の範囲では、具体的情報を網羅的に報じる日本経済新聞のみ問題の本質を把握していた。

逆に言うと日本医師会の力は政治からマスコミ報道まで強い影響力を持っている、厚生省や自治体など末端の政治まで隠然たる政治力を持っている。野党もメディアも殆ど本質的な指摘をしなかったという事実だけでも、言い換えると医者の力の凄さを物語っている。

記事を見ると、この危機的状況になって初めて変異型コロナに対応できないと認識し動き始めた自治体が増えたが、まだ全国的な動きになってない。自宅療養が増え始めた今こそ残りの開業医が保健所等と連携し対応すべき、医師会はリーダーシップをとりその役割を果たして欲しい。

実際、自治体はこのような動きを推進する法的な道具建てを与えられたが、全国的な広がりには至ってないという。私には躊躇する自治体の姿が見える。こういう時こそマスコミは問題指摘し後押しすべきなのだ。政府に強い対策を求める声がある。だが、使える道具も十分使われてない。今まで強制力を持つ対応を法制化に強く反対したのは野党とマスコミだったことも忘れるべきではない。■
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