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イラク総選挙は大成功か

2005-12-17 12:55:18 | 国際・政治
イラクの国民議会議員選挙は予想以上に成功しそうだ。投票率は70%を上回り、国際監視団はグローバルスタンダードを満たす結果と賞賛したとBBCは報じている。その理由はイラク国民の意識の変化が底流にあるようだ。

1月から始まった暫定政権選挙から憲法制定国民投票の一連のプロセスの中で、自らの運命の決定に参加できる民主主義プロセスの素晴らしさを初めて味わったこと、武装テロの悲惨な結果を毎日見てイラク国民が過激派を支持しなくなったことにあるようだ。

今まで過激派を認め選挙をボイコットしてきたスンニ派の宗教指導者が積極的に投票を勧め、過激派が投票を邪魔しなかったのが成功の直接要因だが、私は国民の意識変化が底流にあってそうさせたと思う。

今まで暫定政権で国家運営をしていたシーア派は、イラク経済がうまく回ってないため過半数を取れないだろうと見られ、連立政権に移行することが大方の見方である。成功はスンニ派を取り込み武装勢力を弱体化させるかどうかにかかっている。

現時点では予測は難しいが、選挙結果イラクが安定化の方向に向かう道筋が見えてきた。どういう性格の政権になるか保障はないが、中東に世俗の民主主義国家が生まれるインパクトは、単にイラクだけでなくアラブ諸国への民主主義のドミノ的波及も期待できる。

そうなれば米軍の出口戦略が見えてきて、最近支持率を回復し始めたブッシュ政権が生き返り、世界経済にも好影響を与えることが期待される。粗雑な手順前後はあったものの民主主義が不毛の土地に花咲くか期待して見守りたい。■


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