さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 アヌラーダプラ その3

2016年02月02日 | 海外旅行
ルワンウェリ・サーヤ大塔を見学した後、バスに乗って少し移動し、イスルムニヤ精舎を訪れました。

イスルムニヤ精舎は、仏教の保護を目的に、デーワーナンピヤ・ティッサ王によって紀元前3世紀に建設されました。岩山を彫って作られているため、ロック・テンプルとも呼ばれます。インドからもたらされ現在ではキャンディの仏歯寺に収められている仏歯も、最初はここに置かれていました。



階段を登った先に御堂が設けてありました。



脇には池。



御堂の脇の岩肌には、象が彫られていました。



また、馬と豊穣の神パリジャニと言われる像も見られました。



階段下には、お決まりのガードストン。



ムーンストンも置かれていました。参拝者に踏まれて摩耗が進んでいるので、レプリカを置いて本物は博物館に収めたらと思うのですが、現役の宗教施設とあってはそうもいかないのでしょうね。



ご本尊。ガラス張りになっているので、外光が反射して、うまくは撮影できません。



脇の像。



コインが岩のくぼみや池の中に散乱していました。御堂の前のテラスから岩のくぼみめがけてお金を投げて、入ると願いが叶うといった運試しのようです。



続いて本堂に向かいました。



本堂には、寝釈迦像が置かれていました。背後には、入滅を悲しむ弟子たちの姿が描かれています。

この寝釈迦を見て、最初に気になるのは、その色彩です。東京の浅草寺の援助で、仏像の塗り直しが行われたといいます。ともすれば、古色蒼然とした仏像に美術的価値を見出しがちになりますが、信仰の対象となると、塗りが剥げたら塗りなおさなければならないということのようです。海外旅行に出たなら、自分自身の美術的センスを考え直す必要があります。



足元から見た寝釈迦。タイやミャンマーの寝釈迦像では足裏に描かれていた仏教宇宙観図は、この像にはありませんでした。



スリランカでは、足指が揃っているのは生前の睡眠時で、揃っていないのは入滅後を現しているといいます。ミャンマーでは、目を開けているものは寝ながら最後の説法をしている姿で、目を閉じているものは既に入滅した姿と、国によって意味合いの異なった像が造られています。



天井には、細かい模様が描かれていました。





頭の部分にも仏像が一組置かれていました。

中の朱色の衣の座像と立像は釈迦像で、向かって右は、高弟サーリープッタ(舎利ほつ)、左は高弟アーナンダ(阿難陀)のようです。中国や日本では、迦葉と阿難の像が飾られることが多いようですが、大乗仏教と上座部仏教との違いでしょうか。



さらに奥にも象が置かれていました。



本殿を出た所の洞窟には沢山のコウモリが住まっていました。
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