当時、映画は娯楽の王者であった。町ごとに、映画館があり、銭湯の脱衣場や街角の塀には、映画のポスターが張られていた。このポスター掲示に対する対価として配られていたのが、ビラ下券である。
私の家は、風呂屋に入る道の角にあり、目立つ場所ということで、塀には、東宝の大きな看板が掛けられていた。上映映画が変わるたびに、ポスターは貼り替えられたが、その際に渡されるビラ下券が楽しみであった。当時の東宝は、ゴジラを代表とする怪獣映画を夏と冬には上映していた。
風呂屋からも時々、ビラ下券をもらった。こちらは、少し離れた町の洋画上映館であった。今でも思いだすのは、「十戒」、「ナヴァロンの要塞」ともう一本の、三本立を見た時のことであった。上映時間3時間クラスの超大作三本立てを朝から見て外に出ると、目がおかしくなって、太陽が黄色く見えていた。
ビラ下券で見た映画は、玉石混合。映画好きの下地になったことは確かである。
私の家は、風呂屋に入る道の角にあり、目立つ場所ということで、塀には、東宝の大きな看板が掛けられていた。上映映画が変わるたびに、ポスターは貼り替えられたが、その際に渡されるビラ下券が楽しみであった。当時の東宝は、ゴジラを代表とする怪獣映画を夏と冬には上映していた。
風呂屋からも時々、ビラ下券をもらった。こちらは、少し離れた町の洋画上映館であった。今でも思いだすのは、「十戒」、「ナヴァロンの要塞」ともう一本の、三本立を見た時のことであった。上映時間3時間クラスの超大作三本立てを朝から見て外に出ると、目がおかしくなって、太陽が黄色く見えていた。
ビラ下券で見た映画は、玉石混合。映画好きの下地になったことは確かである。