おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

ベランダ事件発生

2013-12-20 11:08:34 | 日記・エッセイ・コラム
【今日の 大事件】

それは一本の電話から始まった。
昨夜7時30分ごろ我が家の電話が鳴った。
発信番号を見れば埼玉へ嫁に行った娘の家からだ
何事かと出れば娘の3歳になる長男だ。

「もしもし◎◎だけどね」たどたどしい声が聞こえる。
「ハヤブサ買って貰った、ドンキで買ったんだよー」
(ハヤブサとは猛禽類のあれではなく、幼鉄の孫の好きな東北新幹線の列車のことだ)

「そうかー良かったねー、今遊んでるの」
「ううん、そうじゃなくてーおかあさんがねえ・・・・・」

「なに?お母さんがどうしたの?」
「おかあさんがね・・・・・・」
言ってることがどうもはっきりしないが、3歳の子供のことだから仕方がないとあきらめて
不明ながら孫を相手に世間話をしばらく電話口でしていた。

普段なら、しばらくすると孫がワシとの会話に飽きて「お母さんと代わるねー」
と言うはずがいつまでたっても娘が出ない。
こりゃなんかあったかと心配になり、孫に問い詰めたが一向にらちが明かない。

耳を澄ましてみればかすかに娘の声が聞こえる。
どうも遠くにいる様子。
孫に電話切らないでねーと念を押しながら(電話切るとはどういう事か、本人は理解しているかと心配ながら)
遠く聞こえる娘の声に耳を傾ければ
しきりに子どもに何かを訴えている。

分らないなりにワシは想像した。
どうも娘がベランダに出た瞬間に孫が中から窓をロックしてしまったようだ。
どうしよう、ベランダには丸腰の娘、家の中には3歳と1歳の男の子2人きり。
危険だ!外は雨だろうし、ひょっとしたら雪かも、家の中はストーブも点いているだろうし。

きっとそうだベランダ閉じ込められ事件発生だ!
そこでワシは考えた。
幸い徒歩で10分ほどのところに娘の旦那の実家がある。
実家に電話してアパートに駆け付けてもらおう、それにしても鍵は無いだろうし、2階だから行ってもどうしようもないかもしれないが娘の力にはなるだろう。

孫に再び「電話切らないでね」と念を押してから
携帯電話で実家に掛ける、不在では無いように(案外家にいても携帯電話には出ないことが(実家に限らず)あるのだ)
幸い1発で出た。
様子を話してアパートに向かってもらう。良かったー
これで安心する。鍵が無くてもアパートの家主のところにはあるだろう。

30分ほどして再び電話がある
「もしもしお父さん、ありがとうね助かったー」娘の元気な声。
ワシの想像通りベランダ閉じ込められ事件であった。

7時ごろに閉じ込めてから
自分でも幼いなりに困ってしまったのだろう、泣き叫ぶ長男を落ち着かせて

ガラス越しに電話の掛け方から教えたそうだ。だいぶ苦労した様子。
そりゃそうだ、電話を「掛ける」とはどういう事か、の概念が無いだろうし
ボタンとは何か「受話器」とは何か、3歳では全く理解できないことだろうし
『窮すれば通じる』とはこのことだ。

娘が記憶している電話番号は自分のと旦那のとワシのところの3箇所のみ
最初に旦那の携帯電話に電話させたそうだが(旦那が出たのに)すぐに切ってしまったそうである。
やむなく静岡のワシの家に掛けさせたそうだ。アブネーアブネー

孫が数字を知っていたから無事に済んだ事件であった。
知識は大事だ。

そういった話は聞いたことがあるがワシの身内に発生するとは・・・・・
政治の世界と同様『一寸先は闇』だな、この世は

◆娘のドジをブログでさらけ出したので、娘に叱られるかも。
 読者の皆様に教訓になればと思い公表したものである。