MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

アルツハイマーのリスクを知る

2012-08-19 19:51:42 | 健康・病気

トヨエツ、アシマナの『ビューティフルレイン』、
皆様、観ておいでだろうか?
若年性アルツハイマー病と宣告されながら
今一つ悲壮感が伝わってこないトヨエツと、
いかにも『視聴者を泣かせてやります』的演技を
毎回連発するアシマナには多いに不満を感じてしまう。
とはいえ、ドラマにはまってしまった MrK には、
美雨ちゃん、これからどうなるの?
と大いに気をもんでしまうのである。
というわけで、『ビューティフルレイン』も
いよいよ佳境を迎えようとしているのだが、
自分がアルツハイマー病になるリスクって、
現時点でどれくらい知ることができるのだろうか?
そしてそれを知ることにどれほどの価値があるのだろうか?

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8月14日付 Washington Post 電子版

Despite fears of Alzheimer’s, many would like to know their risk for the disease アルツハイマー病は怖いが、同疾患のリスクを知りたいと思っている人は多い
By Michelle Andrews,
 アルツハイマー病は予防法も治療法もなく、様々な疾患の中で癌に次いで2番目に人が恐れる疾患となっている。しかし、昨年 Harvard School of Public Health から報告された国際的研究では、米国の回答者の約3分の2が、この疾患に罹る運命にあるかどうかを知りたいと思っていたという。その大部分がこの疾患に罹るかどうかを予測する確定的な検査はないが、時として、法的および財務上の計画のためや、長期医療保険の必要性の検討に際し参考目的でそのような情報を欲しいと考える人がいる。
 なんら症状が現れていない段階でアルツハイマー病に進展するリスクを識別する現在の検査は限定的な情報しか提供できず、健康保険もほとんどの場合適応とならない。しかしそのような事実があっても、人がより多くを知ろうとすること思いとどまらせることにはなっていない。
 アルツハイマー病を有する500万人のうちほとんどが60才を過ぎて発症する。その人たちにおいては、遺伝的、生活習慣的、および環境的要因の組み合わせによって本疾患が引き起こされるようである。アルツハイマー病患者の約5%が、通常3つの染色体(第1、14、21染色体)のうちの1つの変異に関連する早期発症型を遺伝性に受け継いでいる。
 明らかな症状が出現する何十年も前にアルツハイマー病の徴候が脳に認められる可能性があると研究者らは言う。例えば、本疾患の患者の脳内にしばしば沈着するたんぱく βアミロイドの存在が脳検査で認められる。血液中あるいは脳脊髄液中のたんぱくの変化もアルツハイマー病と関連している可能性がある。
 しかしこれらの変化を測定する検査は研究レベルでのみ施行可能であり、一般に保険でそれらをカバーすることはできない。保険会社 Aetna のnational medical policy and operations の代表 James Cross 氏は、彼の会社は「症候性の人でもあるいは非症候性の人でも、血液検査や脳画像検査をアルツハイマー病の診断、あるいは評価のために医学上必要であるとは考えていません。なぜならこれらの臨床的価値がいまだ明らかにされていないからです」と言う。
 遺伝子検査はいくらか実施しやすいが、保険業者らは通常それに対して支払いをしない。
 その上、長期医療保険業者らが保険証書を発行すべきか否かを評価するときに遺伝子検査の結果を用いる可能性があると遺伝カウンセラーらは警告する。遺伝子情報差別禁止法は、健康保険業者や雇用者らが遺伝子情報を基に人を差別することを禁じている。しかし、生命保険業者や長期医療保険業者らには同法や適用されない。
 「遺伝子検査を受ける前に、生命保険や長期医療保険を受けておくべきです」と Columbia University Medical Center の Taub Institute で認定遺伝カウンセラーをしている Jill Goldman 氏は言う。
 晩期発症型アルツハイマー病の遺伝子検査に関与するのは19番染色体上の apolipoprotein E(APOE、アポリポプロテインE)遺伝子という一遺伝子である。この遺伝子は E2、E3、および E4 の異なる3つのタイプからなる。すべての人が両親それぞれから一つの型、つまり対立遺伝子を受け継ぐ。1つまたは2つの E4 型を持っているとその人がアルツハイマー病を発症するリスクが3倍から15倍高くなる。
 しかし、晩期発症型アルツハイマー病を発病する患者の約半数は E4 対立遺伝子を全く持っていない。そのため、専門家によれば、無症候の人に対して行われる遺伝子検査は決定的でないしそれほど参考にもならないという。晩期発症型アルツハイマー病については、「遺伝子検査の予測価値は低いのです」と、Mount Sinai Alzheimer’s Disease Research Center の所長 Mary Sano 氏は言う。
 しかし、たとえそれが決定的でないとしても人は情報を欲しがる場合がある。
 父親が89才でアルツハイマー病で死亡した Brian Moore 氏は自身の本疾患の遺伝的リスクについてもっと多くを知りたいと思っていた。48才の Moore 氏にはとりわけこの検査を理解できる下地があった。Southern Illinois University’s School of Medicine で病理学部門の共同議長を務める神経病理学者である彼は、アルツハイマー病で死亡した数百例の患者の脳の剖検を行っていたのである。
 Moore 氏は299ドルで100以上の疾患についてのリスクの遺伝子解析を提供する企業 23andMe 社に連絡をとった。扱われる疾患の中にはアルツハイマー病も含まれており APOE 遺伝子を基本に行われる。同社は彼に唾液を採取するための容器を含めた標本キットを送付し、彼は解析のためにラボにそれを送り返した。約6週間後、彼は同社のウェブサイトにログオンし、彼の2つの対立遺伝子がいずれも最も頻度の高い遺伝子型である E3 であることが判明した。このことは少なくとも APOE 遺伝子に関係する限りにおいて彼のアルツハイマー病のリスクが平均的であることを意味している。
 「それは安心材料となりました」と彼は言う。「それが決定的ではないことも、環境や生活習慣も関連していることもわかっています。でも少なくともその大元のところを保証してもらえました」
 The National Society of Genetic Counselors and the American College of Medical Genetics(アメリカ遺伝カウンセラー学会およびアメリカ医科遺伝学会)の診療ガイドラインでは、晩期発症型アルツハイマー病についての消費者直販の APOE 検査を受けないことを勧告しているが、これは検査結果の解釈の困難さが理由の一つとなっている。
 23andME 社の経営企画および主席法務担当副社長である Ashley Gould 氏は次のように言う。もし自分の結果の理解に援助が必要であれば、相談する遺伝カウンセラーの用意がある。このサービスにはレベルに合わせた料金設定により電話で受けることが可能である。
 しかし APOE 遺伝子の場合、その情報はあまり有用ではないと指摘する専門家がいる。
 「実際にこの疾患に影響を及ぼすと分かっていることは生活スタイルと関連しています」と San Antonio にある University of Texas の生物学部の学部長で教授の George Perry 氏は言う。彼は Journal of Alzheimer’s Disease 誌の編集委員長である。「精神的にも身体的にも活動的であること、果物や野菜の多い食事を摂ることです。これらによって本疾患の発症のリスクを少なくとも半分に抑えることができるのです」

確かに APOE4 遺伝子を持つ人では持たない人に比べて
アルツハイマー病発症に関連があるとされる
脳内のβアミロイドたんぱくの
蓄積量が多いのは事実のようである。
しかし、この遺伝子を持つ人ではアルツハイマー病になる
リスクが高いのは確かであるものの、
逆にアルツハイマー病患者でこの遺伝子を持つ人の割合は
さほど高くはない。
一方、糖尿病や脂質異常症も
アルツハイマー病のリスクファクターとして重要である。
リスクを知ることが生活習慣の改善につながるとしたら、
それはそれでよしとすべきだろうか?
ワタクシ MrK 自身としては、
現時点でリスクを知りたいとは全く思わないが、
みなさんはどのようにお考えだろうか?

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