MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

目を開けたまま、くしゃみをしてみよう

2013-04-17 23:05:15 | 科学

  くしゃみをするときに自然に目をつぶってしまうのは
なぜ?
これまでそんなことを特に疑問に思ったことなどなかったが、
考えてみれば不思議である。
既に花粉症の季節は訪れているが、
くしゃみという現象は一種の防御反応だという。
その瞬間に目をつぶる意義とは一体何なのだろうか?

4月12日付 NBCnews.com

The eye-popping truth about why we close our eyes when we sneeze なぜくしゃみをするときに目を閉じるのかについて目玉が飛び出るような真実

Sneezeandeyepopping
By Meghan Holohan
 蕾の出かかった花のほのかな香りが漂うと胸の圧力が高まり始める。鼻がむずむずし、眼がパチンと閉じて、a-a-a-a-c-hooo(ハ、ハ、ハックション)、くしゃみが時速75~100マイルで噴射。この先、長い悲惨なアレルギーの季節が訪れると、それが何度も繰り返されることになる。
 私たちは皆どのようにしてくしゃみが起こるのかは知っている。わからないのは、くしゃみをするときにどうして自動的に両目をつむるのかということである。子供たちは目が飛びだすのをそれによって防ぐためだと言うかもしれないが、少なくともほとんどは都市伝説である。とはいえそれが実際に起こったという報告が少なくとも一つある。
 “Don’t Swallow Your Gum! Myths, Half ?Truths, and Outright Lies About Your Body and Health(ガムを飲みこんじゃダメ!―身体と健康に関する神話、半面の真実、真っ赤なウソ)”の共著者である Rachel Vreeman 博士によると、くしゃみのあと(眼球脱臼と呼ばれる)眼球が飛び出した女性についての記事を 1882 年の New York Timesに見つけているという。
 1882年4月30日に掲載されたその記事によると、ある女性が“2日前にとんでもない目に遭った。路面電車に乗っているとき、突然のくしゃみの発作に襲われ、片方の目が飛び出し、それ以来ひどい激痛に見舞われた”のだという。
 Vreeman 氏によれば、くしゃみによる眼球脱臼についての現代医学におけるエビデンスはないそうだが、激しく嘔吐する人には起こっていることを彼女は認めている。しかし、通常、これは、目の筋肉に異常がある人にのみ起こるものである。
 興味深いことに、目の筋肉は、眼球が飛び出るという都市伝説を否定するためのちょっとした攻撃材料を提供してくれる。
 「瞼を閉じておけば眼球が飛び出すのを防げるなんて話ではないのです」と University of Chicago Medicine の外科教授で、耳鼻咽喉科の科長である Robert Naclerio 氏は言う。「筋肉が十分強いから大丈夫というようなものではありません」
 もちろん、眼瞼の筋肉には眼球を保持する強度がないという理由だけで激しいくしゃみで眼球が飛び出してしまうかもしれないということにはならない。
 ウイスコンシン州 Eau Claire にある Mayo Clinic Health System の検眼士 Bert Moritz 氏は、6つの外眼筋が眼球を眼窩内にしっかりと固定しているため、眼球が逸脱することはほとんどありえないと説明する(それを聞いて安心!)。
 また、くしゃみの直前に顔全体の圧が上昇するかのように感じられるかもしれないが、眼窩内の圧が増大することはない。
 「空気の通り道である鼻腔は骨や膜によって目とは隔絶されているのです」と Neclerio 氏は言う。
 それでは、なぜ私たちはくしゃみをするときに眼を強く閉じるのだろうか?
 「これは無意識の反射です」と Moritz 氏は説明する。「私たちの脳がくしゃみの筋肉に信号を送るとき、その信号の一部は眼を閉じるものとなっているのです。それは深部腱反射に似ています」
 深部腱反射は医師が小さなハンマーで膝を叩くと膝がピクッと動くときに見られるものである。分かりやすく言えばそれは制御できない身体の反応である。指で目をこじ開けない限り、目を開けたままくしゃみをすることは不可能に思われる。
 それは、Mythbusters(伝説バスターズという番組)の一人の男性その他大勢が実際にやってみせてくれている。
 「もしくしゃみをしているときにそれをやってみれば、目をあけておくことは確かに可能です。しかし、それには反射に抗する行為をする必要があります」 Indiana University School of Medicine の小児科准教授で共著者の Vreeman 氏は言う。「それはきわめて強い反応です。身体は、自身の気道内を一掃するために集められるだけの力を加えようとするのです」
 Moritz 氏によると、くしゃみをするときに自分が放出したものから目を防護するために目を閉じるのだと理論立てる人もいるという。くしゃみによって私たちはアレルゲンから自身を守るわけだが、目を閉じるという反射をさらに進んだ防御行動として身につけた可能性がある。
 「私たちが粘液などを放出するとき目を閉じるのは、そんな物質を目の中に入れたくないからではないかと考える生物学者もいるのです」と彼は言う。

日本人にくしゃみの擬音の定番は
ハックション!だが、
英語圏では“ achoo !”らしい。
『アチューッ!』??
国によってずいぶん違うようだ。
しかし、共通しているのは
目を開けたままくしゃみはできないということだ。
くしゃみをするときに顔の筋肉が対称的に動き、
それに連動して目を閉じる筋肉も強く収縮するためである。
くしゃみというのは相当瞬発性の強い動作であり、
顔面の表情筋全体が収縮する。
この時、目を閉じる筋である眼輪筋にも不随意に
共同運動を行うが、この運動は意識的に止めることは
できないのである。
これは気道内の異物排除の効率を最大限にするために
顔中の筋肉を総動員することを身に着けた結果なのだという。
記事中にあった動画では
指で目をこじ開けながら抵抗していたようであるが、
そんな強い反射でも訓練次第では
目を開けたままくしゃみができるようになるとか…
ま、そんな技を身に着けたところで
眼球が飛び出すことはないにしても
何の役にも立ちそうにないと思うのである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« どこまでが心の問題か? | トップ | 診断への遠い道のり »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

科学」カテゴリの最新記事