ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

K師匠のコンペ(9)

2008年07月11日 | 日記
隣のホールとの土手をかすめて飛んだボールは、
一直線に昇っていった。打ち上げだからその先は
まったく見えない。

急いで土手を駆け上り、元のコースへ戻る。
忙しいのは私一人で、みなはこちらが打ち終
わるのを待ち動き出していた。
肝心のボールは、フェアウエイを見渡すがどこに
もない。私のボールはどこへ行ったのだろう。

少し高い場所から見ても、見当たらなかった。
同伴者たちがグリーンめがけ打ち始めた。K師匠
の奥様は、グリーンの左側へ。初心者君はグリー
ンオーバーした。K師匠が打つ番になって、グリ
ーンのピン傍、2mの距離に、ボールがポツンとあ
る。

あれ?あんなところにK師匠の球があるのに、なん
で師匠はまた打つの?
と思っていた。なぜなら数十ヤードの距離から、ピ
ン傍に打てる人は、師匠しかいないからだ。
師匠のショットは、旗の手前2-3mに落ちた。やは
り上手い。

えー、と、すると、あの旗に一番近いのは、誰なの?
隣を歩いていた奥様にそのことを尋ねると、
「あら、あれはほなさんの球よ。」
「へーっ!」
と私。

「向こうの林からほなさんの球が飛んできたと思っ
たら、グリーンに落ち、停まったのよ。日頃の練習
の成果でございますわね。主人はいつも、ほなさん
は真面目に練習しているから、きっと上手くなる、
と言ってますのよ。」
と奥様は誉めてくれた。

ほなさんのボールの傍には、大きなピッチマーク(
球痕)がついていた。
こんなこともあるんだ。よかったー、と思いながら、
それを修復する。
師匠が、
「これを入れたら、パーだぞ。取れよ。」
と励ましてくれたが、やはり2パットだった。

でも気持ちは晴れていた。隣のホールを渡り歩いても
ゲームになったことなど、はじめての体験だった。
こんなラッキーがあるなんて、ゴルフ不思議だなぁと
思った。