晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

日置のこと(13) 8/27

2013-08-28 | 上林地名考

2013.8.27(火)晴れ 「西丹波秘境の旅」-7

 「夏至の太陽の移りゆく真下あたりに、天火明命を祀る石原の興に鎮座する阿比知神社があるのは、不思議この上もないことで、偶然の一致にしてはできすぎているのである。やはり、そのような位置をあらかじめ計測して、そこに阿比知神社を奉斎したものであろうか。そうすると「アヒチ」(夏至の太陽が会うところ)の意味が、語呂合わせかも知れないが、わかってくるような気がしないでもない。「丹波文庫」に「興」とは「日置」の略語であるというが、まさに鋭い指摘である。」(P119)と澤氏は書いている。
 弥仙山上を通る夏至の太陽は石原の興には落ちない。冬至の太陽ならまだその方向で考えられないこともないが、そういう意味で上記の文は破綻している。著者も言っておられるとおりアヒチが太陽が会うところというのも、語呂合わせだろうと言う気がする。
 さて、なんで阿比知神社や興(おき)、土(つち)と言ったところが出てくるのだろうと思ったところ、文中に於ける「丹波文庫」なのである。
P1010002



土(つち)は長田野工業団地から由良川までの大きな地域だが、小字の土は南端の住宅地である。

参考文献を見ると著名な文献に混じって、「丹波文庫(15号)」というのがある。今まで聞いたことのない文献だなと思い、府内の図書目録で検索してみる。予想外に蔵書として在るのだが、各巻そろっているのは綾部図書館なのである。これは驚きだ、かつて読みたい本が綾部図書館にあったのは一度だけで、ほとんどは取り寄せてもらって読んでいるわけだ。P1010024

 



  それもそのはず、「丹波文庫」は綾部市西町に拠点を置く丹波文庫社から出版されている、文芸同人誌なのである。第15号は1993年10月に出版されており、今から20年前、綾部がいかに文化の面で進んでいたかを思わせる書物なのである。
 福高で教鞭を執られていた芦田完先生や鳥垣で「かやの里」を経営しておられた林典雄さん、藤原病院の先代の院長先生など著名な方々が筆を執っておられるかと思えば、地域の方々の短歌や俳句、子供達の童話や作文などを募って賞を設け、披露されている。同人の方々はもちろん、一般の誰でもが参加し、切磋琢磨できる場としてこれほど優れたものはないだろう。文化は庶民のものであるというわたしの思いにぴったりの文芸誌なのだが、それが既に過去のものであることが悲しい。つづく

【今日のじょん】今日はシャンプー日。同時に水回りや部屋の掃除も念入りにするので大変。大半はじょんの毛の始末とカビ落としの作業となる。
シャンプーの前に体重測定をするのだが、おとーが抱き上げて体重計に乗るのがなぜか好きで、体重計を用意するだけで喜んで寄ってくる。18,6Kg、合格。P1010011


 
 

コメント
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