晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

ジャガイモの怪 6/30

2012-06-30 | 違いのわからん農学士

2012.6.30(土)曇、雨

 今夜あたりから梅雨の雨が始まりそうなので、タキイ種芋のキタアカリを収穫する。ところが思ったより収量が少ない。キタアカリはこういうもんかなと思うが、それにしても小さな芋が多すぎる。実は今回のジャガイモ作りは多分に実験的に行っているので、中間的ではあるが紹介しておこう。
A畝 3月20日植えつけ 
 a区 ニシユタカ 昨秋収穫のうち小さいものや芽かきの芽から採れたごく小さな芋
 b区 キタアカリ 昨夏収穫のうちちいさいもの
 
 全体に芽が出るのも遅かったが100%出芽している。芽かきや追肥、土寄せなど一切しておらず、a区が先に枯れて倒れたので6月22日収穫、昨秋の収穫よりも小ぶり、味は良好。b区は芽が出るのは最も遅いが100%の出芽と茎葉の生育はよく、未だに青々としている。緑化あるいは新芽が出ると困るので肥料入りの土を被せる。B畝のキタアカリは花が咲かなかったが、こちらは見事に咲いた。花を摘むことも無くそのまま放置する。収穫は一番期待している。

P1010590_2P1010589   
 


4月30日のAB畝の違い、出芽の悪い方が10日も早く植えつけているのだ。
P1010821P1010822

 

キタアカリには花が着かない(下方)アンデスレッドにはピンクの花が着く(中段)シンシアには花は着くが落ちてしまう。(上方、右写真)


B畝 3月30日植えつけ、中尾さんに頂いた購入品(多分タキイ)の上等な種芋
 c区 キタアカリ    6月30日収穫 予想外に小粒 
 d区 アンデスレッド
 e区 シンシア

 三区に共通するが、余った土地が無かったのでA畝に比し狭い畝に詰めて植えつけられている。自前の種芋より10日も遅く植えつけたが、先に出芽し、生育も断然早かった。花はキタアカリは開花無く、アンデスレッドはきれいに咲き誇った。シンシアはちらほらというところか。B畝については、出芽後3,4本に芽かきし、その後肥料入りの土を盛る。10cm、20cmぐらいでさらに土盛りする。
 優秀な種芋と完璧な栽培で大いに期待をしていたのだが、c区の出来は納得がいかない。昨年夏のキタアカリ収穫時の写真を見ると大きさはまあこんなものかと思うが、どうしても市販のジャガイモや昨秋のニシユタカのおばけジャガイモ(474g)のイメージがきついのかも知れない。いずれにしてもade区の収穫が残っており、楽しみではある。P1020021 P1020081




6月22日a区ニシユタカ収穫(左)
6月30日c区キタアカリ収穫(右)

【作業日誌 6/30】
庭木剪定三日目
ジャガイモ、キタアカリ収穫

今日のじょん:今年はジャガイモを四品種も作っており、新じゃがの賞味が随分楽しみになっているのだが、考えてみるといつも一番に賞味しているのはじょんなのだ。上林のコシヒカリと新じゃがを食っている犬は世間にはそういないぞ。ワーッてんのかなあ。P1020006


ワカラヘン、アッまたおとーの布団に座ってケツカル。

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梅雨が来る前に 6/29

2012-06-29 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.29(金)快晴

 梅雨入りはしたけれど北近畿ではさしたる雨も降っていない。各地では大雨の被害が出ているだけにやがてその雨域が北上してくるだろうという恐怖感というか焦燥感が精神的にまいらせてしまう。本格的な梅雨が来る前に、夏が来る前にと考えていたことはごまんとある。
 看板の修復、防湿ペンキ塗り、ご存じクリーン大作戦、薪厚め、夏野菜の栽培、庭木の剪定、藤棚つくり、ドッグランど、芝生造成、ストーブメンテナンス、みどりのカーテンづくり、野外長椅子の修理、椎茸小屋修理など怖ろしいほど溜まっている。P1010911 P1010912
 



作業の足を引っ張っているのは草刈り、家の周囲と芝生と府道のり面そしてじょんのび谷を刈っていると一夏中毎日刈ることになる。写真はじょんのび谷、実はお手上げ状態である。


 これらが実に見事なほど中途半端に残っているのだ。例えば看板は三個あるうち一個は補修した、ペンキ塗りもベランダ部分は終了した、クリーン大作戦も府道の溝部分だけは完璧な状態だ、薪集めもとりあえず一年分は確保出来ている、夏野菜は順調だが鳥害対策に追われている、庭木の剪定はあと南京櫨と白樫を残すのみ、藤棚は柱が三本立ったまま手つかず、ドッグランども五,六本のフェンスが出来て先に進まず、芝生造成は整地をしただけで進まず、ストーブメンテは耐熱ガラスの清掃が残っている、緑のカーテンはベランダ部分は終了し室外機部分が残っている、野外長椅子は一脚は終了あと一脚、椎茸小屋は秋までになおせばいいというような感じだ。見事に中途半端な状態であるが、完了したことは項目に上がってこないので、総てが中途ということではない。
 ただ、今日のように梅雨前の晴れた定休日となると妙なプレッシャーがかかり、うつ状態になってしまう。よしっ今日は庭木の剪定をやってしまおうと決めたのだが、午前中買い物に行って、あんまり暑いのでビール飲んで昼寝して、気がついたら四時である。結局今日出来たのはベランダのグリーンカーテンのみ、収穫して忘れていたキュウリをカラスにやられたのと、阪神の五点差逆転負けもあいまってイライラがつのる。P1020070

先日はトウモロコシもやられた。一本しか植えていないのでショックは隠せない。


 しかし考えてみると上記のどの項目も、出来なかったからといって誰に叱られるわけでも無し、自己の達成感を満たすだけのものだからうつになるほど悩むものではないはずだ。阪神だって勝とうが負けようがわたしの生活には何の影響もないものなんだ。まあ気楽に行こうぜ。P1020078

庭木の剪定はやり始めると面白い。ただし事業仕分けでトリマーの購入が出来なかったので、刈り上げ鋏でやっている。




【作業日誌 6/29】
ベランダゴーヤカーテン吊り

今日のじょん:今日は置き忘れたキュウリをすかさずカラスに食われたが、じょんに取られないように折りたたんでいた長座布団をひいて昼寝をしていて、ちょっとお客さんの相手をしている間にちゃっかり座ってやがんの。油断も隙も無いぜ。P1020080


白樫剪定ビフォア。 

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雨読 老人の獨り言 6/28

2012-06-28 | 雨読

2012.6.28(木)曇

 昨年から瀬尾谷(しょうだに)のことを書いたり、訪問したりする機会が多くあり、参考になることがあるかもと中尾さんが貸してくれた本である。小野原政雄さんという瀬尾谷に生まれ瀬尾谷で亡くなられた方の日記や新聞への投稿をまとめ、ご子息が一周忌の供養にと出版されたものである。P1020077




「老人の獨り言」 平成12年5月発行 非売品


 御
兄妹が亡き父親のためにこのような本を出版されたことはとても素晴らしいことと思うがあらゆる機会に文章として残しておられた政雄氏にも敬服する。それは政雄氏がごく普通の上林の地に生きた男性であったからと思うからだ。
 本書の半分は戦争体験であり、実にリアルに描かれている。その内容は何とも悲惨なものでよくぞ生きて還ってこられたかと思うのである。
 実はわたしの父親も福知山二十連隊に属して、中支、フィリピンと連戦しているので同じ連隊に属し、北支、ビルマと転戦された小野原氏と同様の戦争体験をしたのだろうと思う。父は戦争体験についてあまり語ることは無かったのだが、お酒が入った時などに話すことがあったが、真剣に聞こうとしなかったことが悔やまれる。P1010073
 
上林の冬は厳しい、冬の瀬尾谷(2012.2)


 
 小野原さんはよくぞ文章に残されたかと感心する。それは大本営発表の報道写真や戦争を美化するメディアの提供品では絶対に解らない戦争の実態を伝えるものだからである。
 敵兵と交えることも無く、飢餓と病に侵され、圧倒的な敵の機動力に逃げ惑うばかりの兵隊に「天皇陛下万歳」があろうはずも無く、「お国のために」もあり得ない。せめて「妻や子供のために」と考えなければやりきれないと思うが、現実には妻のためにも子供ためにもなっていないという戦争が、普通に生きたいと願う国民にとって何とも悔しいものであるかということをひしと伝えてくれるのである。
 終戦記念日の近づく夏、テレビや新聞で戦争体験の報道がなされるが、本書にある小野原さんの木訥な文章が心に響くのは何なのだろう。戦争とは一体何だったんだろうと考えさせられる。
 本書の後半は、瀬尾谷で農家として生涯を過ごされるのだが、農業で生計を立てることの厳しさ、戦後の農政の欺瞞性について鋭い観察をされている。それが大上段に構えてのことでなく訥々とした文章の端々や短歌の中にさりげなくうたわれているのは、上林人らしさがうかがわれて新聞の社説よりも響くものがある。
 
 五十年農に励みて報われず 子等は都会に田畑荒れ行く
 
 ひらい米喰みて起こせし千枚田 今高々と過疎の谷間に 
  

 その他に瀬尾谷の年中行事や神社のことなど民俗についても記述があるのだが、いずれ別項で御紹介したい。

【作業日誌 6/28】
植木刈り上げP1020076

少しずつきれいになる、あと二,三日かかりそう。



 今日のじょん:
村長の座を狙う。
わたしとじょんは隣り合わせに座っており、わたしは先日大広なる超格安の店で買って貰った夏用の長座布団を、じょんはそれまで使っていた古いい草の長座布団を使っている。ところが隙を見てはあたらしい座布団を狙っている。取られないように折ってあるのだが、ゆうべこっそり見ると足で広げようとしていた、油断も隙もないものだ。今朝見てみるとどうも上に座っていたフシがあるのだが、考えすぎだろうか。P1020074

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夏の準備・植木編 6/27

2012-06-27 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.27(水)晴れ

 草も元気良いが木々も元気が良くてなんとも壮絶な様相を見せている。昨年は刈り込み鋏でチマチマやってたら見るに見かねて近所の上田さんがトリマーを貸してくれた。借りたは良いけどはてどうして良いのかわからない。剪定そのものの方法が解っていないのだ。今年はトリマーを購入しようかと考えていたが、緊縮財政の折から却下され途方に暮れていた。
 そんな折も折、しまだやさんが来店されて「やってみたげよか」てんで、講習付で植木の剪定をやってくれた。なるほどこうやってやるのかとよく解ったのだが、ぼちぼち自分で考えながらやっていくのが一番のようだ。いずれにしてもこれだけ植えてしまった庭木をお金を掛けずに維持していこうと思ったら自分でやるっきゃないかというところである。半分ぐらいはやってもらったので、明日から残りをやってしまおう。P1020071 P1020072
 



手始めにかみさんの放任栽培のバラを剪定、コニファーもハナモモも柘植もカナメやもろもろの小木もやってもらって極意を習う。


 今ひとつが省エネを兼ねた緑のカーテンである。暑い夏が予想されている今夏、緑のカーテン用に種を蒔いたゴーヤとフーセンカズラは順調に育っている。ゴーヤは例年のカーテンがあるし、フーセンカズラは室外機用のカーテン棚の作製を考えている。P1020062
 



ゴーヤは二階からカーテンを吊り、フーセンカズラはオリジナルの室外機用カーテンスタンドを考えている。

【作業日誌 6/27】
草刈り(4-4)

今日のじょん:小蛇の季節である。小蛇には世間知らずのため生意気にも向かってくるのとひたすら逃げるのと二種類がある。今朝のは後者で、くねくねと動き回るのでじょんもなんじゃこりゃって感じで追いかけている。シャッターを押すが早いか谷の中に逃げてしまった。P1020064

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夏の準備・煙突掃除 6/26

2012-06-27 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.26(火)曇

 梅雨入りはしたけれど、北近畿は随分爽やかな日が続いている。九州や近畿南部では水害の出るほど雨が降っているようで、この時期だけは近畿北部はいいぞという感じだ。しかし間違いなく梅雨前線は上がってくるだろうし、長期予報では夏は暑そうと出ている。つまり今の内に梅雨末期の大雨とその後の暑さ対策をしなければいけないということだ。
 煙突掃除
 煙突掃除とストーブ掃除は一体のものである。年に一回行うものだが、雨降りの心配の無いときでしか出来ない。煙突は傘の部分と突き出しの部分と屋内部分に分かれる。我が家の場合煙突はストレートで、長さも短いのでメンテも掃除も簡単なのだが、やるとなると一日仕事なので結構おっくうになる。例年5,6月にやっているようだが、梅雨前にやることが必定だ。雨の問題もあるが、ストーブの錆の問題もあるのだ。煙突はステンレス、ストーブは鋳物と鉄板で出来ている。ステンレスには錆はこないが、ストーブはあらゆるところに錆が来る。灰は本来アルカリ性で酸化を防ぐので一般的には残しておくのがいいとされている。初年度はそうしてストーブ内に灰を残していたのだが、上林の湿気はそう甘くなかった。80%を越える湿気は灰に吸着されて、逆に水分を溜める要素となってしまうのだ。ある程度掃除して、うっすらと灰を残すのが良いようだ。鉄板部分はもっとやりにくい。ススを落として油引きする。
  やっかいなのは煙突掃除だ。煙突下部に肥料袋を取り付けて、屋根からゴシゴシススを落とす。本来は径にあったブラシが必要なんだがやたら値段が高く、小さな径のブラシでやるもんだからうまくいかない。それでも丼一杯程度のススが取れるが、中にキラキラ光るものがある。煙突の壁が剥がれているのかと不安になるが、磁石には反応しないのでそうではないみたいだ。
 さて次に傘の部分や屋根上の煙突の塗料が少し剥がれているので、ザイルで下に降ろし買い置きの耐熱塗料をかける。ところが一吹きして色が違うことに気付く。黒色しかないと思っていたので何気なく買ってきたのだが、銀色だったのだ。結構高価なものなのでショックは隠せない。小さなシールで銀色と書いてあるだけだ。開封前なら交換も可能だが、一吹き後ではどうしようもない。いっそ銀色にしてしまおうかと思ったが、銀の煙突はいただけない。
 というわけで塗装は今回見送りとする。P1020061
 
一部塗料が剥がれているが、見た目解らないので今年は省略。


 その代わりに先日の雨で気がついた樋の掃除をする。激しい雨の時に水が詰まってあふれ出したのだ。片流れの屋根はおしゃれな感じだがメンテナンスは大変だ。低い方は簡単なんだが、高い方ははしごも届かない。軒や窓の掃除もままならない。そして樋の詰まりはなぜかこの高い方におこるのだ。屋根仕事はヘルメット着用はもちろん、ハーネス着けてザイルで確保して行っている。煙突にザイルの端を固定して、岩登りと同様の姿で屋根の棟を越えて高い方の軒先に降りて行く。こびりついた苔やゴミを掻き出して、来たるべき大雨には備えられた。P1020063

ここが詰まっちゃうのでどうしようもない。


【作業日誌 6/26】
煙突掃除、ストーブ掃除

今日のじょん:今日はシャンプー日、体重測定は抱っこしてもらうのが嬉しいのか「おいで」といったらすぐに来る。19Kg、合格。よく食うけれどしっかり運動してるから大丈夫なんだろうか。P1020059




 今朝なんか、ぽんぽこぽんの後芝生ランをさしたら、疲れちゃってへたったまま水飲んでやがんの。

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着つくせ、履きつくせ 6/25

2012-06-25 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.25(月)曇

 先日シャワーを浴びようとポロシャツを脱ごうとしたらビリリと背中の部分が破れてしまった。エレッセのゴルフウェアで1万円前後の上等の品である。なんだこりゃあ、欠陥ちゃうんかいと怒るところなんだろうが、わたしはこの服に感謝し、破れたことに満足している。まあ皆さん考えてください(人生行路ふーに)、あなたの着ている服が引っかけたり、すり切れたりしないで普通に破けることがありますか?
 このポロシャツは当初はもちろんゴルフのプレーに着用し、やがてゴルフの練習に、そして通勤着に普段着に、そして作業服となり数百回の洗濯に耐えてきたのである。袖口は既に拡がっていたが、胸元のファスナーは健在であった。これでお役御免というわけで無く、次にはウェスとしての活躍がある。いやはや感謝と感動無くしてこのウェアを語れようか。P1020012
 




 そこで将来田舎暮らしをしようとか退職したら畑つくりや陶芸、木工などとにかく身体を動かすことに打ち込もうと考えている現役諸君、ウェアは良いものを買って保管しておくことをお勧めする。年金生活になると絶対に高価なウェアは買えないからだ。そういう意味でわたしは衣装持ちでは無かったが、着なくなっても捨てないで保管していたのが随分助かっている。作業着はいくらでも要るからだ。
 役に立たないのがスーツ、オーバーの類である。田舎に住んで礼服以外には着たことが無く、おそらくカビだらけで着られなくなっているだろう。
 もうひとつが作業靴、長靴の類である。こればっかりは現役時代にためておけと言うわけに行かない。これは両方あわせてもう十足は履きつぶしている。満足いくまで履きつぶしたのは、山靴を作業用に使っていたものと現役時代から使っていたゴム長だ。あとはすべて一年以内に壊れている。履き尽くして壊れるので無く、途中で壊れているのだ。とにかく接着が悪い、底であれ側であれ接着部分がすぐに剥がれてしまう。昔のように縫いの靴は無くなったようだ。接着剤なんて随分良くなったはずなのにこんなに剥がれては、なにか陰謀を感じてしまう。
 ただ値段は安くなっているので致し方ないのかと思うが、そこそこ高いのを買ってみたら、同じように剥がれてしまったことがある。これじゃあ浮かばれない、安物買いから抜け出せない原因だ。
 長靴のゴムもいただけない。貼り合わせたのは、その部分が剥がれるので一体型のゴム長にしたら、すぐに破けてしまった。現在は700円台の超安物を使っている。これなら壊れても破けても仕方ないだろう。
 安物靴を長持ちさせる工夫を紹介しよう。
 靴は買ってきたらすぐに接着部分をボンドでシールドするのだ。接着部分から水が入ることを防ぐためである。使用中も濡れたらすぐに乾かすことを心がける。
 ゴム長は劣化を防ぐために、直射日光の当たらないところに保管する。乾かす場合も日陰干しとする。破けを見つけたらすぐにパンク修理用のゴムパッチで補修する。衣類は強くなったが靴は弱くなった。

【作業日誌 6/25】
草刈り(4-2)
ネギ畑準備
薪割り

今日のじょん:人間には爽やかな天気でも、汗腺の無いじょんには日光がつらいみたい。けーとくちんしようとしたらへたり牛状態になってしまった。夏はこれからやで。P1020056

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何でも無いようなことが、、 6/24

2012-06-24 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.24(日)曇

 何でも無いようなことが、幸せだったと思う~、てな歌があったがそういうことに幸せを感じられるようになれば人生は一級品である。天下国家を論じ、政党を創っては壊す、そんなことにしか幸せを感じられないようでは人生は語れない。
 昨晩天童から佐藤錦が届いた。会社の同僚だった今ちゃんのお兄さんがやっている農園から送られてきたものだ。我々庶民にはなかなか手の出ない果物だが、そんな縁で毎年賞味させて頂いている。今年のはいつもより完熟で甘みは最高だ。この上品な甘みは幸せを感じさせるものがある。
 東北出身の佐々木さんにも味わってもらおうと思っていた所に、佐々木さんがやってきて手作りの西瓜を戴いた。西瓜は作りたい果物のひとつなんだが、獣害鳥害のこの地では露地では難しい。わたしが子供の頃、アライグマやヌートリアはいなかったが、カラスをはじめ鳥たちはいたはずだ。ハウスやネットや無い時分に一体どうして鳥害を防いでいたのだろう。P1020047  




 いずれにしても野菜や果物で一番美味しいのは、自分で作ったもの。その次に美味しいのは誰かが作ってくれたもの。購入したものは値段との相対的な評価となるので、賞味するゆとりが無い。貧乏人の哀しさである。しかしお金持ちよりも美味しく頂いていることは間違いない。何でも無いようなことに幸せを感じるのだ。
 なんや幸せって食い物のことばっかしかい、ということになりそうだが実はそうばかりでも無い。
「ほたるまつりすっぽかしたけど、今年のほたるはどうなんやろなあ」
「外行って見ること無いもんなあ」
「毎年温泉の帰りにじょんのび谷に飛んでるの見るんやけどなあ」
てんで、外に出て目を凝らしてみる。
「おるで、来てみてごらん」
「あっ、おるおる。あっちにも、ほらこっちにも」
結局4,5匹のほたるだけど、上林川のほたるは公のほたるのような気がして、じょんのび谷だと個人で独占のような気分でなにか幸せを感じる。何でも無いようなことなんだけど。

【作業日誌 6/24】
らっきょう収穫、酢漬け作製P1020039 P1020045




右が二年物、来年収穫用と後日植えつけ用を残し720gほどを漬ける。


今日のじょん:作日から上林川鮎の解禁なんだけど、釣り人の影が見えない。育ちが悪い、水が出たなどといわれているようだが、何となく寂しい。P1020025


例年なら何人かここで釣ってるのだが、、、。

 

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雨読 渡来人 6/23

2012-06-24 | 雨読

2012.6.23(土)曇

 渡来人に対する言葉は在来人とでも言おうか、その在来人が海を渡ってくる人々を迎えたのが渡来人である。多くの場合中国大陸、朝鮮半島からの人々で、一部南方あるいはそれら以遠の地域もあるだろうが、一般的に大陸と半島と考えて良いのだろう。彼らは概して在来人より文化が進んでいた。それは日本列島がアジアの東端にあり、文化の行き着く所だからだ。そして帰化人とは古代に朝鮮半島から日本に流入してきた人々をよんできた。
 昭和40年代に歴史を習ったわたしたちは、帰化人が優秀な文化や技術を日本にもたらしたという風に習った。任那日本府なんてのも教科書に載っていた。そして一般的にはそれらのことに何の疑問も抱かずに一生を終えることになるのだろう。教育というのは怖ろしいものである。終戦が無かったら天皇は未だに神であったかも知れない。
 現在学界やマスコミでは帰化人という使い方は減り、渡来人という言い方になっているようだが、法的な帰化と混同したり、一般的に帰化という言い方はかなり残っているようである。

 「渡来人」井上満郎著 リブロポート1987年3月初版発行 定価2200円 古書
P1020038  
 本書は著者の帰化人、民族差別に関するエッセーの新聞掲載に対する抗議の手紙で始まる。内容は強烈で、抗議の手紙の実際の全文も登場し、45ページに渡ってそのやりとりが出てくるのである。冷静に歴史の中の渡来人を学ぼうと紐解いた私にはショッキングなプロローグであった。

 以前に「日本古代史と朝鮮」(金達寿著)を紹介した。(2011.8.13)
くしくも今回のサブタイトルは「日本古代と朝鮮」である。両書とも「帰化人」という言葉や概念が支配者の都合によって捏造されたものであるという趣旨で書かれている。金氏はこれを「帰化人史観」と呼び、井上氏は「記・紀史観」と呼んでいる。

 「帰化」という言葉は本書では、「日本の徳をしたって、その中にとけこむといったような意味である」と書いている。これはまだ優しい言い回しで、服属という言葉を使っているし、金氏にいたっては「朝鮮を「征服」したことによってもたらされた「帰化人」」という言い方をもされている。
 これ等の誤った史観は政治的に作られ、史実を大きく歪めてきたことであるし、今日まで残る民族差別の解消のためにも「帰化人」という考えをたださなければというのが本書の主旨である。
 そういった意味で、渡来人の多さ、渡来人の活躍を網羅しているのは金氏と同様である。
 本書では、「
階級の発生は農耕に始まり、支配者と被支配者に分かれる。国家とは支配者の立場と利益に基づいて支配者と被支配者の間を調整し合理化するものである。」というふうにある。
 さすれば建国をした支配者は農耕をもたらした民ではないかとわたしは思うのであるが、そこまでは言えないのだろう。ただ「白村江(はくすきのえ)」の戦いについて、日本はなぜ国力を傾注して百済を救済しなければならなかったのか、という点を前述の両氏はまるでコピーされたかのように同様に書いておられるのである。
 わたしはわたしなりの答を持っているのだが、それは本書を読まれた方が自ら考えられたら良いことと思う。

【作業日誌 6/23】
草刈り(3-5、4-1)
防鳥ネット張りP1020026


ちょっと網が足りなかったらしっかりやられた。



 今日のじょん:サリーちゃんとレオン君が遊びに来た。レオン君はこの前より元気みたいだけど、ワン同士を恐がるのだ。じょんが行くと車の中に逃げ込んでしまう。過去に何かあったのだろうか。P1020027 P1020034 P1020036  




サリーちゃんとは遊べるけど、レオン君は車に入っちゃった。

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節電 6/22

2012-06-22 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.22(金)曇

 どうやら大飯原発が再稼働しそうで、40K圏内の我が家としては釈然としない気持である。福島原発で避難を強制されている被害者の方々を見ていると、私には無理だなあと思う。怒り狂ってクーデターが起きても良さそうな状況にじっと耐えておられる東北人の我慢強さは何なのだろう。
 大飯は40K圏、高浜は30K圏の我が家に関西電力から原発再開の打診は無い。節電の依頼が届いただけである。「逃げてください」なんてお迎えのバスが来ても、絶対にここを動かないことを宣言しておく。スケッティーニじゃねえんだから、最後まで村を守り、村とともに死す覚悟である。
 節電については関電の意向に沿ってするわけで無く、如何に支出を抑えるかという意味で真剣に取り組んでいる。昨年あたりからかみさんが色々と取り組んでいたようだが、やはり物理的に何かを変えないと限界があるようだ。
 店舗の照明は以前から気になっていた。60Wのミニクリプトン球が8個点いているのだ。それが営業日は8時間灯り続けるのだから消耗は早い。電力使用量もともかく電球の消費量が堪らないのだ。8個もあれば常に交換しているみたいだ。
 まず、8個の電球を5個にする。次に電球のランクを下げて、安いものに代える。60Wを40Wにする。従来とは充分節電、節約になってるのだろうけどもう限界だ。
 ここで口径は同じだが蛍光灯タイプのものに替えようとしたことがあった。ところが口径はあっても球の形状によって、しっかり入らないので使えないのだ。やむなく厨房に使ったが、口径が合えばいいってものじゃ無いことがわかった。そしていよいよLEDが安くなってきた。LEDが電力消費や耐久性で有利なのは知っていたけれど、あまりに単価が高すぎた。一個二個ならともかく八個もあれば大変だ。いかに省エネ、節電でも元の値段が高いと手が出せない。
 しかしLEDも安くなってきたし、普段より安いセールの案内も来た。今がチャンスだってんで、チラシと器具を持って出かける。P1020022
 
こいつを五個購入。


 結局、900円を切って5個のLEDを購入、持ち帰って早速取り付けてみる。25W相当の明るさというのが気になっていたのだ。それでも充分明るくて合格。説明書を見ると耐久時間は40,000時間とか、一体どうやって計測したのだろう。今の調子で使うと15年持つことになる。ほんまかいな。P1020023


こういう感じになりやした。


【作業日誌 6/22】
ジャガイモ収穫第一陣、自作種芋のニシユタカ
情けないような種芋から、100%の出芽でまずまずの出来。芽かきも追肥も土寄せもしていないので大きさはいまいち。中には芽かきした芽から出来た種芋もあり驚いている。しかも秋穫として売られているニシユタカだから余計うれしい。夜はポテトサラダにポテトグラタン、サイコー。P1020021

チト小ぶり。


今日のじょん:先日小犬を見に行ったとき、田んぼの脇のコンクリートにわんさか卵が着いていた。モリアオガエルらしい。実はヘイヘイとこでは毎年モリアオガエルを孵らせている。そろそろ見学時期かと見に行く。P1020019


 

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幻の道標を探す・大栗峠(概念図) 6/21

2012-06-21 | 山・峠

2012.6.21(木)雨

 「大栗峠について詳しく報告されているが、地図が載ってないのでよく解らない」という意見を戴いた。まったくそのとおりで、昨年から五回も通っており、あらゆるルートを歩いているわたしには解っていても、峠に行ったことが無い人や一度ぐらい峠を訪ねた人には文章だけで理解するのはとても難しいと思われる。なんともひとりよがりの山行報告であったと反省している。
 早速地図を掲載したいと思ったのだが、さてどうすればブログに張り付けられるのか解らない。そのうち解るだろうと、手書きで作り始める。とりあえずは写真に撮って張り付けておけばいいかという感じだ。
 地形図上にルートを書き込んで簡単に正確な地図を作るソフトなどもあるようだし、作図機能を使って概念図を作る方法もありそうだ。しかし将来出版ということを考えるとどうも味気ない気がする。概念を知らせるだけなら手書きの地図の方がわかりやすく親しみやすい。
 以前京都MTBクラブというのを主宰しており、「マウンテンバイカー」という会報を発行していたのだが、その山行記録には手書きの概念図を使用していた。その概念図は「北山の峠」(金久昌業著)にある中村弘二さんなる地図を真似して書いていた。中村さんの地図に対する金久氏の記述を紹介しよう。P1020018

「北山の峠」の地図、親しみやすくてわかりやすい。

 「彼は私の弟子といえば時代錯誤の様に聞こえるかもしれないが、そうかといってこれ以上に親密適切な言葉は他に見当たらない。彼の職業は造園家だが、多才な若き芸術家である。私は今までこんな鋭い尾根の表現を見たことが無い。これは地図というより絵画である。この本に似合う者を描いてもらえて喜びこの上もない。」
 確かにこの地図は絵画的要素があって、北山の山々を描写するのにもってこいの地図である。稜線はおそらく墨で書かれているのだろう、主稜線は太く、支尾根は細く、独特のタッチで描かれている。もっとすごいのが等高線で、墨の濃淡で高度を表現しているのだ。これは真似ができない、できるのは稜線の墨書きだけである。
 この素敵な地図を真似して書き続けていたのだが、それを思いだしながら山行記録の概念図を描くことにした。
 ところが、あれも描きたいこれも書き入れたいと細かく描いていたらおよそ中村氏の地図とはかけ離れたものになってしまった。今後過去の山行記録についても概念図を描いていこうと思うので、そのうち慣れて良いものになるだろう。P1020017

①小野田橋 ②獅子鼻 ③F3(尾根に登る) ④F6 ⑤やすみと ⑥みと
⑦シデ山登山道分岐 ⑧シデ山 ⑨大栗峠 ⑩山田道分岐 ⑪弓削城の尾根分岐 ⑫452mピーク ⑬弓削城のコル ⑭佐々木さん宅
 

今日のじょん:清和園さんの五匹の小犬がみんなもらわれたそうだ。最後の二匹は古和木のイトーさんちへもらわれたそうだ。めでたしめでたし、みんな幸せな犬生をおくってくれよ。古和木にいったのは右上の二匹じゃないかい。P1010985

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雨読「古代日本の鉄と社会」(3) 6/20

2012-06-20 | 雨読

2012.6.20(水)曇

 専門用語と化学式に満ちあふれた疲れる本というイメージだが、実は化学式など
一言も無く、大変興味深い内容の一文もあるので紹介しておこう。
 「尾崎前山とその周辺」ー馬牧推定地の遺構についてという一文で、日本中世史専門の東工大福田豊彦教授の手になるものである。
 尾崎前山の製鉄遺跡で、一体誰が何のために製鉄をしたかという課題のもとに探究されたものである。
 原料の調達、経営者の性格、製品、領主の居住址、館出(発見された土塁)の実測、牧、官牧、官厩、牧司と労働力、牧付属の製鉄所
 これがこの文の見出しである。想像力の豊かな方はストーリーが彷彿とされようが、氏はこの地域に大規模な土塁があることに着目され、調査の手を入れられる。それが古代の官牧(公の放牧地で大結牧に否定される)であったことに到り、古代の製鉄所が官牧の付属施設であろうと結論づけられる。この間の調査、研究が化学式こそ出てこないが、考古学的調査、遺跡の測量、労働力の計算など実に科学的で、そのうえ古文書による考察、地名の探究など実に綿密なものなのだ。結論に至るストーリーは一気に読んでしまうほど魅力的なものであった。

 官牧と製鉄とのかかわりは私自身薄々感じていたことだった。
 老富町の胡麻峠の由来を見つけるべく南丹市胡麻(ごま)を訪れて、その地がマンガン鉱の大産地であったこと、勝田家という鋳物師が操業していたこと、官牧であったこと、金属地名が多くあることなどを知った。古代製鉄の地ではないかという気がしており、製鉄用の木を切り出したばかりに灌木帯となり、放牧に適した地となったのではないかという珍説まで書いたことがある。
Img_3905
胡麻高原、胡麻新町で鋳物師勝田家は活躍していた。(2011.10)


その後長野県須坂市(すざかし)や東北の牧などの例から古代製鉄と官牧が関連するのではと考えている。
 官牧と製鉄の関係について論理的に書かれているのはこの本が初めてで、不確かであったことがはっきりして、実に価値のある書籍であった。おわり

【作業日誌 6/20】
草刈り(3-4)
防鳥ネット張りP1020014
いやはやカラスの被害は頭に来るぜ。

今日のじょん:台風一過ったって北部じゃあ雨も風もしれていたんだけど、、、。P1020011_3


上林川はこの程度。

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雨読 「古代日本の鉄と社会」(2) 6/19

2012-06-19 | 雨読

2012.6.19(火)雨、台風4号

 古書でも高価なものはまず図書館で借りることにしている。本書も借りて、必要事項をノートに写しながら読んでいたらとても追いつかなくなり、複写してもきりが無い状態となった。古書で探すと千円以下で購入出来る店が見つかり、本の傷みを心配したが、新品同様のものがおくられてきた。売上げカードも付いていたので、おそらく未読の本だろう。図書館で借りながら購入に至った本は初めてである。それだけ価値のある本だということだ。
 「古代日本の鉄と社会」(東京工業大学製鉄史研究会)平凡社選書78 1982年初版 定価1,800円 購入価900円P1010681

 たたら以前の製鉄の方法、古代製鉄の原料は砂鉄か鉱石か、素材についてのチタンとマンガンの含有率の関係などが知りたいところなのだが、本書ではそれ以上に沢山の周辺知識も得ることができた。その全てが大変科学的な分析と志向のもとに行われており、満足のいくものである。また科学的な分析だけでなく、文献資料や地名などからのアプローチもあり、「東国唯一の木芯乾漆像」「関東の鉄仏」といった歴史的民俗学的な方面からの提起もなされている。
 科学的な見方がなされているひとつの例として、本書の本論であろう尾崎前山遺跡の発掘調査研究報告がある。尾崎前山遺跡は茨城県結城郡八千代町尾崎前山にある九世紀の製鉄遺跡だ。この遺跡のありとあらゆる要素について、実に徹底的に科学的に分析されているのである。例えばこの遺跡の年代についても出土土器、堆積火山灰などをありとあらゆる年代測定技術を駆使して確定している。一般の報告書で「土器の形状から何世紀頃の遺跡と思われる」なんて表現されるのとは格段の差があるのだ。Img_4761
 
戸の丸山遺跡、たたらを再現(広島県・2007,4,25撮影)
野たたらと高殿たたらの中間的なたたらといえる。



 そして炉材、出土木炭、炉の構造、周辺の遺跡や歴史的な意義など基本的な鉄製品や鉄滓の調査分析の他になされているのである。もちろん関東の他の製鉄遺跡の結果や伝承炉(倉林炉)の復元実験などを経て、高いチタン含有の砂鉄、ある意味で出雲の高殿たたらに見られる低チタンの砂鉄に比し低質と考えられる砂鉄の製鉄法を発見したのである。
 このことはまだ充分に理解出来ていないのだが、古代において全国各地で製鉄がなされたとして、ほとんどの地域で高含有チタンの砂鉄の製鉄が行われたのではないかと考えるのである。逆に良質の砂鉄の得られる出雲や播磨などは高殿たたらによる効率のよい製鉄が産業としてなりたったのだろう。他の地域では小規模で効率の悪い製鉄が行われていたが、近世までに廃れてしまったということだろう。
 これ等のことがすこぶる科学的に解明されているのだが、科学、特に化学や物理学に不得手な者にとっては一度や二度読んだ所で到底理解出来るものではないのだ。理解出来れば納得いくのだけど、理解するのに相当な努力が必要というのが本書の辛い所である。

今日のじょん:本日6月19日は来じょん記念日である。じょんが来てもう4年になるかと感激もひとしおという所だが、おっさんになったなあという気持と、おっさんになっても可愛いなあという気持の今日の記念日である。一本余計にビール飲んでしまった。P1020007 Img_0749
 
 
 台風の合間に庭に出る、広いなあ。(今日)
じょんが来た日(2008,6,19)毛がモコモコ。

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雨読 古代日本の鉄と社会(1) 6/18

2012-06-19 | 雨読

2012.6.18(月)

 鉄に関するあらゆる書物を読んでいると、当初はなるほどそういうことかと納得するのだが徐々に著者の書いていることに疑問を感じたり、納得いかない部分が多々あったりする。
 概ね人文系の著者が書いたものは着想は素晴らしいのだが、科学的な根拠の裏付けのないものが多い。
 例えば「古代の鉄と神々」(真弓常忠著)ではスズの語源にせまり、水生植物の根に沈殿結晶した褐鉄鉱から初期の製鉄がなされたと説いている。つまり高師小僧(たかしこぞう)から製鉄がなされたのではということである。氏は自らの専門である祭祀、祭事の面からこのことを証明しようと書かれているのでそれでいいのだが、少なくとも高師小僧から鉄ができるのか、他分野の方の実験や分析があっても良かったのではと感じる。そういった科学的な探究が無かったばかりに氏の説が学会に於いてどうだったのだろうと不要な心配をもするのである。先日某サイトで高師小僧を使って製鉄をしているのを見つけた。見事に成功しており、真弓氏の説が、可能性としては存在することを確認した。P1010540
 
書籍として販売されるものには科学的な論拠、データのあるものが少ない。そういったものは学術論文などをみるべきなのだろうか。



 「古代の製鉄」(山本博著)では鉄製品や鉄滓の化学分析等はかなり多くの資料を提供されているが、鳴石(なりわ)という高師小僧と同様の褐鉄鉱を含む石からの製鉄については、科学的な論評は見られなかった。ただし鳴石の分析結果は出されており、「今日の製鉄技術をもってすればこの鉄滓からも、また鳴石からも、さらに多くの鉄を抽出出来ただろう」と述べられている。わたしは古代にそういった製鉄が可能かどうかということが知りたいのである。鳴石を粉砕したとする三碓(みつがらす)についても、鳴石を粉砕しただろうというだけで、科学的な追究はなされていない。しかもそういった粉砕された褐鉄鉱を砂鉄に混ぜて製鉄をしただろうというのである。なぜ鳴石だけではいけないのか、なぜ砂鉄に混ぜるのか疑問が残る所であった。この答が「古代日本の鉄と社会」(本文中以後本書と呼ぶ)にあった。山本氏はこれを引用したのかと思われ、どうもわたしには「古代の製鉄」は科学的な見方をしていないという風に思われた。そうだからか解らないが、「たたら」(黒岩俊郎著)では一項をさいて「三碓についての疑問」という一文を書いておられる。
 古代の製鉄に関して科学的で納得のいく書籍を読んでみたいというのが本書を読み始めた理由である。つづく

今日のじょん:じょんはカニに反応するか。
 「ユキはカエルにワンワン吠えるんやで」とゆきパパが言っていた。じょんはカエルには無関心なようである。それではカニはどうだろう。最近雨上がりなどにやたらカニが這い出てくる。動くカニを見つけても「なんじゃこれ??」という態度だけで余りちょっかいは出さない。小さな虫でもワンワン吠えるのに、一体何が違うんだろう。P1010965

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上林探検隊 6/17

2012-06-17 | 日記・エッセイ・コラム

2012.6.17(日)曇

 すず岩事件ですっかり気落ちしてしまった。洞窟に古代人の壁画を見つけて大喜びの調査団が、小学生がいたずらに描いた絵だとわかってがっかりしているようなものだ。
 上林川で鉄滓を拾ったときも胸が高鳴ったが、それは古代の製鉄滓ではなくて近世の鋳鉄滓だったようだ。まあこれについては充分予想されていたので、さほどショックは無かったのだが。
 それにしても上林というところはいろんなものを発見できるところだ。自然にしたって動植物にしたって歴史的な遺物にしたって地名にしたってそうである。
 一番最初の発見は庭を掘ったら出て来た土師器である。こんなものが気安く身近に出るものなのかと驚いたが、その後いろんなものを見つけた。
 イカル、キヌガサダケ、オニフスベ、マムシ草、大ナメクジ、大ナマズ、赤色チャート、超苦鉄岩、斑糲岩、サンドラ岩、マンガン坑、逆さ川、ミズ、鉄滓、須恵器、環状丘陵、古墳、城跡、古道に道標等々きりが無い。
Img_2655P1010620Img_2847   
上林三代発見物。


左:じょんのび初のキヌガサダケ(2009.7.20)
中:上林川の鉄滓、上段右三列と下段左から二列目
右:サンドラ岩


 最近の発見物は温石、イソヒヨドリ、ツマグロヒョウモン、エビネ、オオサンショウウオってところか。もちろんわたしが新たに発見したというものではなく、元々存在するものに意識を向けたというだけのものである。P1010935
 
花は終わっているが、何も無い所に群生しているので驚く。


 エビネは園芸愛好家には人気が高いようで、自然のものを採取して自宅で栽培しようという馬鹿がいるのでありかは明かさない方が良いようである。特に夏に咲くナツエビネというのは絶滅危惧種に指定されており、採取は禁止されている。
 オオサンショウウオは特別天然記念物でこれまた捕獲はできない。というわけでありかは明かせないけれど、日常にこういうものが居るというのも上林ならではといったところか。P1010976

4匹まで確認できたがまだいそう。



今日のじょん:犬連れで食事のできるところというのはなかなか無いのだが、イワンの里さんはそういう設備があるわけでは無いが、田舎のこととてテキトーに繋いでおく。玄関のど真ん中に繋いでおいたら郵便屋さんがビビっていたとか、、。15日のこと。
P1010993

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幻の道標を探す・大栗峠(考察編3) 6/16

2012-06-16 | 山・峠

2012.6.16(土)雨

 すずゆわ=すず岩だろうというのは既に考証したところである。三和町下川合にタテユワという地名がある。これなども立岩(たていわ)と考えて良いのだろう。
 ではそのすず岩というのは何なのかというのが今回の考察である。象徴的な大岩だからその形状が名のおこりと考えるのが一般的である。その岩が鈴の形をしているとか、稲わらを立てかけた形に似ているとかということであれば間違いは無いのだろうけど、どうもそれらしい感は無いようだ。この岩は今でこそ木々に隠れて里からは見えないが、かやかきの時代には見えたのかも知れない。その時の形状がどのようなものかみてみたいものだ。
 さてすず岩の語源だが、先般偶然に見つけた影像の部分が鍾乳石、石灰岩であるとして、シヅ→シズ→スズの訛化であり、語源は石灰岩、鍾乳石だと考える。
 ここで困った問題が起きてきた。すず岩の写った写真がないものかと「シデの思い出」(鳥垣自治会)を繰っているとそれらしい写真は見つからなかったのだが、「シデの一番高い所(すず岩)からは、和知の奥にある何軒かの集落や舞鶴の海が見えました。」とあるのだ。(20P)このすず岩は731mピークの西のシデ山頂としているピークの白いチャートの岩を指すのだろうか。
 わたしが言っているすず岩からは舞鶴湾は見えても和知の集落は見えないからである。Img_3354
 
シデ山頂、ここからは和知は見える。(2011.7)


 先程の文中の「一番高い所(すず岩)」は「一番高い所(すずゆわ)」と書くべきだったのでは無いだろうか。すずゆわは一番高い所を含む地名であって、すず岩はすずゆわ地名の由来となった岩そのものを指すのでは無いだろうか。
 石灰岩地帯の「シヅ、シズ」地名についてはいくつかの発見もあったのだが、くどくなるのでここでは略し、まずすず岩の写真に写った妙な形状の岩の正体を定めたい。
 ここでもっと衝撃的なことが発見される。
実は本日の記事を書き終えて、過去のすず岩の写真を掲載しょうと眺めていたところ今回の奇妙な部分と手前の樹形の同じ部分が見つかった。アップして見てみると現在より土や葉が覆っているのだが、左下に伸びている部分が大木の幹なのである。もちろん現地に行ってみないと確かなことは言えないが、どうも倒木の根が鍾乳石に見えたようである。一体この間の考察は何だったんだ。質志、父子の件はそれなりに有効な説と思うが、=すず岩の説は完全に撤回することにする。怖ろしく疲労感を感じるが、地名の探究なんてのはこんなものだろう。柳田国男先生の言葉が身に浸みる。終わりImg_33581 P10109391

左2011.7.24、右2012.6.8
同じ場所である、左の写真では大木が倒れているようだ。




今日のじょん:清和園さんの一匹がもらわれてきた。黒の雌である。5月17日生まれということだから、今日で丁度一ヶ月、名前はまだ無い。かわいいなんていいながらかみさんが抱いていたら、じょんがやきもち焼いているようだ。サチみたいにな
るんかなあ。P1010995 P1010999

 

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