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晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

土を喰らう十二ヶ月 1/16

2023-01-16 | 文化に触れよう

2023.1.16(月)雨

(補遺)「やすらぎの森」1/5の記事を見て、「妻の夢を叶えてあげることが愛情なのか」と気づかれた全国の愛妻家を称する皆さん、妻の夢や希望を御存じかな?「いやあ気がつかなかった、聞いてみよう」と早まってはいけませんぞ。
「あなたと別れてひとりで暮らすのが夢なのよ」ってなことになりかねないので、努努(ゆめゆめ)油断召されるな。

 「土を喰らう十二ヶ月」楽しみに待った映画を昨年の11月15日に京都まで出かけ観ることとなった。若者で賑わうTージョイのフロアがこの映画の時間帯のみ年配のご婦人で埋まることとなった。そう主演がジュリーなのだ。原作は水上勉の「土を喰う日々 わが精進十二ヶ月」で9年前に読んだ。(雨読2013.12.18参照)
 P1010964
 本書の中で、「約一ヶ年、軽井沢の山荘にこもって、畑をつくり、そこで穫れたものを中心に、私が少年時代から、禅寺でおぼえた精進料理をつくってみて、それでいわでものことを云いまぶして、料理読本というには不調法で、文化論というにしては非文化的で、人間論というにしては、いかにも浅底の、とにかく体をなさない妙な文章になりつつあるのを承知しながら、おだてるままに書きつないできたものである。」と水上氏は語っている。レシピ集ともエッセイ集とも言えるのだが、果たしてこれがどんな映画になるのかと楽しみにしていた。この映画の事は2年前に既に聞いていて、一体いつになったら出来るのかと思っていたが、それは映画を観て解った。きっちりと四季が撮られていて、どうやらセットではなさそうである。つまり最低でも1年はかかるわけだ。昨秋11月の始めに京都新聞、讀賣新聞に全面の記事が載ったが、映画を観終えるまでは見ないことにした。先入観なしに観たかったからだ。会場でパンフレットも買ったがこれもこの記事を書いてから読もう。
 さて「やすらぎの森」で培った映画の見方だが、あの原作をよくぞこの映画にされたかという思いがする。沢田研二ははまり役だとは思うが、犬のさんしょ同様もう少し痩せていて欲しかった。ストーリー性を出さなくではいけないのだろうが、松たか子扮する真知子が恋人であるというのはいただけない。
 さてこの映画の主題は何だろうかと考えたとき、映画の中に生老病死の画面が出てくることが解る。老いること、病気になること、死ぬことの場面があるが、誕生の場面は出てこない。生を老病死の始まる誕生と言うより老病死を含んだ生きることと考えれば、ツトムが「生きたい」と語った場面は将に生であるし、生きることは食べること、食べることは生きることという原作の趣旨が活かされているのではないかと思うのである。


 年が明けたら福知山でも上映されることとなった。慌てて京都まで出かけなくてよかったのか。
この記事を書き終えてゆっくりパンフレットや新聞記事を読んでみたい。

 

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やすらぎの森 1/5

2023-01-05 | 文化に触れよう

2023.1.5(木)曇、雨

 2022.5.27(金)に観た映画である。記事はノートに書き留めていたのだがどういうわけかPCに向かう気がしなくなり、今日まで来た。

 カナダ、ケベック州の深い森の中、湖の畔に3人の世捨て人が暮らしている。そこへ精神科療養所に60年も収容されていたジェルトルードという老婦人が現れ、彼らと一緒に暮らすようになる。凍てついた彼女の心も溶け始めたころ近隣で山火事が起き、彼らは新たな決断を強いられる。というのが予告編で流れ、これは観ないわけにはいかない。
 最初はどんなシチュエーションか探るのに必死になる。森も湖も確かに美しいところなんだけど、何か暗い感じがする、北八ツの雨池を思いだす。美しいけれど不気味なんだ。それがなぜか、やがて解ってくる。彼らは心に深い傷を負って、この地に死に場所を求めてやってきたのだ。まずテッドが心臓発作で死んでしまう。彼の心の傷は大規模な山火事で村人の多くが焼死したことだ。偶然助けた娘が彼を慕ってこの地に来るのだが、それも受け入れられないほど彼の心の傷は深い。英題のAnd the Birds Rained Downはその山火事のことを示している。テッドは自らのアトリエに多くの真っ黒な暗い絵を残しているのだが、あの暗い絵こそ例の山火事を表しており、彼の心の暗闇が描かれているのだろう。
 次にトムが生きていくことに自信を無くして自殺するのだが、驚くことに彼らは皆自殺用の青酸カリを持っているのだ。そして死のうと決めたら、自ら墓穴を掘ってその中で薬を飲むのだ。愛犬も一緒に飲ませるのだが、動物愛護視聴者からの批判もあったのだろう、「実際の犬には危害を加えておりません」という旨字幕の説明があった。
 後に残されたチャーリーとマリー(ジェルトルードはマリー・デネージュと改名)は森を捨てることとなる。麻薬捜査官が迫っているのだ。彼らは大麻を栽培し生計を立てていたのだ。
 わたしはこの歳になるまで沢山とは言えないがいくつかの映画を観てきて、初めて映画の見方が解ったような気がする。いままでは漫然とスクリーンを眺めて、感動したとかつまらないなとか思うだけなんだが、娯楽映画やドキュメント映画ならそれでいい。だがこういった芸術的な(と言って良いのだろうか?)映画はそうはいかない。画像とセリフを必死で見聞きして、作者は一体何が言いたいのだろう、何を表現したいのだろうと探さねばならない。丁度絵画を観賞するようだ、様々な想像をかきたてる。絵画は一コマの静止画だから、そこから意図を読み取るのは大変困難だが映画は映像とセリフがあるのでもう少し易しい。易しいけれど、細心の注意を払っていないと見落としてしまう。
 わたしが見落としたのは、チャーリーたちが森を捨てるとき、あの青酸カリの瓶を机から出したのは見たのだが、その瓶を持っていったのか、ゴミ箱に捨てていったのかというところである。記憶では胸のポケットに入れたように思えるのだが、それだと作者の意図に反しそうだ。チャーリーが生きる希望を見つけたのなら、あの薬は捨て去るべきだ。
 ラストシーンはチャーリーとマリーが新しい家で暮らし始めたところだが、何気なく一台の乗用車が家の前を通り過ぎる。何気ない一コマだが、この映画の一番素晴らしい場面だと思う。森を出るときマリーは「車の見える所に住みたい」と洩らしていたのだ。愛するということは、その人の夢を叶えてあげるということなのではないか。このように影像の一コマ、セリフの一言で作者のモチーフを表現するこの映画は「まるで宝石のような、特別な映画」(RadioCanada)「示唆に富み、心を揺さぶる」(The hollywood Reporter)という評がぴったりだ。
 もちろん絵画のように見る人によって見方は違うかもしれないが、わたしの思いは、「もう死ぬ以外にないという絶望的な人間でも、愛する人が出来れば希望を持って生きていけるということと、愛するということは、その人の夢を叶えてあげるということ」だとたどり着いた。
 なんか映画の見方が解ったような気がして、とても嬉しい作品だった。
舞鶴のシネグルージャさんで放映された。

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第15回大江山登山マラソン 9/18

2022-09-18 | 文化に触れよう

2022.9.18(日)晴れ

 台風直前の一瞬の合間に大江山登山マラソンは開催された。前日に台風情報を聞く限り、中止もしくは競技変更(10KmRUN)が予想されモチベーションは下がりきっていた。開催可否の決定時間(6:00)になっても何の音沙汰もないので慌てて準備しながら、モチベを上げていく。会場に向かいながら、レース着に着替えたりしながらやる気満々になってきた。なにせこの大会のために4ヶ月も準備してきたのだから、、。
 スタート前、なぜか緊張感はまるでない。
 曇りまたは涼しい天気なら水は500ccでよいかなと思っていたが、台風前の高温と時折の日差しで暑さを覚悟し1リットルを持って行く。食料はエネバー4本とおにぎり1個、かなりの重装備だ。晴天の中をスタートし、双峰公園までの6.8Kmはきつい登りの林道だ。ここは作戦通りKm/10分を超えたら歩くことにする。その方が消耗が少ないし、返って早いのだ。稜線には試走時より20分早く到着、千丈ヶ嶽(832m)鳩ヶ峰(746m)も先ほどの作戦で歩きと走りを交互に行う。水は鳩ヶ峰で500ccを飲み干した。大江山林道の関門も制限時間より20分早く通過、完走のめどは立った。実は試走時(8月30日)のタイムは制限時間一杯だったので、不安を抱いていた。鍋塚(763m)を越えていよいよ下りなんだが、石がごろごろしていたり階段が続いてすこぶる走りにくい。時間を稼げる下りが、少しもタイムが上がらない。それでも下りの林道になるとkm/6分で走れる。水はかや山の家で1000ccも飲み干し補充する。かや山の家では制限時間に20分余裕を持って到着、残り6.5Kmなんだが実はこのロードがきついのだ。腰が曲がってしまい、ピッチが上がらない。時々ふくらはぎにぴりぴりっと違和感が走る、山登りのストレスが溜まっているのだろう。とにかく走ろうとするが、歩いている選手に追いつけない。ゴール前の坂では遂に歩いてしまった。
 結果 89位(50歳以上男子181人中)
    3時間47分51秒
 だいたい狙っていたタイムで、満足満足!
 走ってきた峰峰を望む。
長距離の稜線でサポートしていただいたスタッフの方々、自衛隊や警察の方々、会場や駐車場でのスタッフの方々そして道々で応援していただいた地元の皆様、本当にありがとうございました。

 

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大響ワンダフルコンサート 9/4

2022-09-04 | 文化に触れよう

2022.9.4(日こ)曇り

 昨秋以来のコンサートは、交響曲でなく映画音楽の特集だった。余り気が進まなくて誰かにチケット譲ろうとしたんだけど、誰ももらい手が無くて出かけたのだが、結果大変満足で行ってよかった。
 大響は昨年春に田園と運命を聴かせてもらいとても感激したのだが、ステージが和やかで親しみやすい感がする。いきなり「男はつらいよ」で始まるんだけど、オーケストラで聴くとこれがなかなかの迫力で楽しい。「エデンの東」「サウンドオブミュージック」「アダージェット(ベニスに死すのテーマ)」「シェルブールの雨傘」などなど映画のシーンが思い起こされ、生で聴くのはとても心地よい。
 2部ではゲストにトランペッターのエリック・ミヤシロ氏が登場、この方もステージが面白い。「ロッキーのテーマ」は迫力満点で、映画は全部見ただけになにか勇気が湧いてくる。最後はチックコリアのスペインで、これはアランフェス協奏曲のアダージョがイントロに使われていて有名なんだが、トランペットってやっぱジャズに合うんだなあと思った。あっという間の2時間で、この間現実をはなれて別世界に居られるというのは、ストレスフリーで充実した日をおくる最良の薬だと思われる。次は抽選なんだけど京響の演奏会があり、大好きなブラームスの1番があるんだ。

開演前のわくわく感が堪らない。

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ひまわり 5/13

2022-05-13 | 文化に触れよう

2022.5.13(金) 
 久しぶりの映画を観る。ロシアのウクライナ侵攻と相まって、今各地で上映されていて是非多くの方に観ていただきたい作品だ。1970年の作品ということで、50年以上前の作品なんだが、ヘンリーマンシーニのテーマ曲が連日ラジオから流れていたのを憶えている。映画自体は観たことがなかったのだが、舞鶴のシネグルージャさんがやっておられるというので、休みの日に出かけた。
 戦争の悲惨さは死に別れることが最大だろうが、映画のストーリーとしては夫婦が引き裂かれるという悲惨さを描いている。本来美しくも明るいはずのひまわり畑がかくも悲しく映るのは、その畑がウクライナにあるということでひとしおである。わたしは丘の上に永遠に続く無数の墓標が印象に残った。あの墓標のひとつひとつに計り知れない悲しみがあるとしたら、戦争というのはなんと残虐で愚かしいことかと思わせるのである。ひと組の夫婦だけでもこんなに悲しいことがあるというのに、、、そして今現実にその地で悲劇が繰り返されているのだから、なんとも痛ましい事である。

一日も早く平和が訪れますように、祈るばかりである。

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地の底の絵-2 11/21

2020-11-21 | 文化に触れよう

2020.11.21(土)曇り
 作兵衛さんの絵に始めて逢ったのは「地の底の笑い話」という新書版なのだが、白黒で小さくて文字が読めない。そこで画文集「炭鉱(やま)に生きる」講談社を買う。これはB6版で絵も大きく、添えられた文もしっかり読める。絵は全て彩色されていたのだろう、始まりの数頁はカラーページとなっていた。ところが作兵衛さんの絵が世界記憶遺産に登録され(2011.5.27参照)、この画文集の新装版が発行されることとなった。内容を見るとカラーの絵が随所に掲載されている、これは購入すべしと買ってしまった。遺産登録で他の画文集はかなり高額となったようだ。30年近く前に「地の底の笑い話」で出会った作兵衛さんの絵が世界記憶遺産に登録されたことはすこぶる喜ばしいことだし、この3冊の本はわたしの宝物である。作兵衛さんの絵も素晴らしいが、「地の底の笑い話」を書かれた上野英信さんの文も素晴らしい。作兵衛さんは正確にヤマの姿を後世に残そうと描かれたのだが、英信さんの文は作兵衛さんの絵を基に炭鉱労働者の貧困、差別、重労働、抑圧、搾取などの不条理を見事に書き表している。過酷な労働現場や悲惨な生活環境をあまりに美しい文章で表現されるものだから、これはフィクションではないかとさえ思わせるほどだ。作兵衛さんの絵は載っていないのだが炭鉱の悲哀を見事に表現した2冊の本を購入した。「追われゆく坑夫たち」「廃鉱譜」であるが、余りに悲惨な内容で読み進めることが出来なかった。「火垂るの墓」同様である。

 十数年読めなかった2冊を今回読み終えた。
「一生を地底に働きつめた老坑夫たちの顔は一様に虚無的な闇におおわれている。彼らはいまだかつて笑ったことのないもののように固くしぼんで、いつも死だけをみつめているかのように見える。」こういう感じの文が続くのだが、英信氏は京大の志那文学科中退の文学者で、自ら炭鉱で坑夫として働き、廃鉱となった鉱山の壊れかけた坑夫住宅に住まいしルポルタージュを書き続けてきたのである。坑夫たちの過酷な労働やその家族の悲惨な生活は現在のわたしたちには考えられない程のものだが、命まで取られんとするその環境からどうして逃げ出さないのか、時代は封建時代ではないのである。ケツワリといって夜逃げするものもあるのだが、またしても炭鉱に戻ってくるのである。借金による支配、暴力による支配など考えられるのだが、百姓から坑夫になるものはあっても、百姓に戻るものは無いようだ。自らを下罪人と呼ぶ彼らは、社会の最底辺というより、社会から阻害された存在としてそこに生きるしかすべはないと思っているのだろうか。英信さんらは労働条件生活改善のため労働組合結成をもくろむのですが、それは恐ろしく困難な道のりであった。中小の炭鉱には炭労も加盟を認めず、共産党も支援をすることがなかったそうだ。
 それほど厳しい環境であった彼らが、「もっと可哀想」と言ったのが、朝鮮人と被差別民である。
「廃鉱譜」の中には朝鮮人坑夫とその家族の話が随分と出てくる。世界文化遺産に登録された端島(軍艦島)に韓国が登録抹消を求めている問題を改めて考えてみる機会ともなったルポルタージュである。おわり
【今日の”のびちゃん”】NO. 45
13日、紫水ヶ丘に行ってきたのだ。紅葉はなかなかのもんで、満足満足。おかーは初めて、おとーは高校時代にデートした場所だって、、、

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地の底の絵-1 11/2

2020-11-02 | 文化に触れよう

2020.11.2(月)雨
 9月29日、舞鶴引揚記念館に行く。ユネスコ世界記憶遺産登録5周年特別企画として日本の記憶遺産を紹介、展示されていると新聞紙上で見つけたからだ。その中に山本作兵衛さんの絵が展示されているというので勇んで出かけていった。
 舞鶴引揚記念館
 作兵衛さんの絵に逢ったのはもう30年近く前である。新聞の書評に岩波新書の名著復刊というので「地の底の笑い話」という本が紹介されて、その挿絵が作兵衛さんの絵であった。明治から昭和までの炭鉱の様子を実にリアルにスケッチされ、説明文もふんだんに入れられていて、記録としての価値も充分にありながらなんとなくユーモラスなタッチで描かれていて心に残る絵が随所に挿入されている。作兵衛さんは画家でもなく、50年間主に中小の炭鉱を渡り歩いた炭鉱夫なのである。だからこそ本当のヤマの様子が手に取るように分かるのである。退職してから描き続けた絵が3百余点というからものすごい。

世界の記憶パンフレット
 ところが新書本なので絵は白黒で小さく、説明文も虫眼鏡がないと読めない。一見ユーモラスな感じの絵なんだが、内容は強烈で、厳しい労働と生活、今では考えられないような労務管理の様が描かれている。
 そして2011年、作兵衛さんの絵が日本初の世界記憶遺産として登録されたのだ。(祝・山本作兵衛さん 2011.5.27参照)もっと絵が見たいと思い、古本屋で「画文集 炭鉱に生きる」講談社刊を購入、作兵衛さんの絵に実に細かい彩色がしてあることに気づく。説明の文もはっきり読めて、記録としてこれほど確かな資料は他にない。記憶遺産に登録される所以である。作兵衛さんの絵は田川市石炭歴史博物館に所蔵されているそうだが、一度も行ったことがなく、是非本物を見たいものだと思っていた。
 御堂関白記や東寺百合文書など名だたる記憶遺産が展示される中、全て画文集などで見知った絵だが作兵衛さんの数点の絵だけを見てまわる。残念なことに全てが複製画であり、本物が見られるという期待は見事に裏切られてしまった。つづく

画文集にある絵、色づかいが素晴らしい。

 

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京響を聴く 11/1

2020-11-01 | 文化に触れよう

2020.11.1(日)曇り
 京都に住みながら京響による交響曲は聴いたことがない。本当は今年の5月に福知山で「皇帝」と「英雄」を聴く予定だったのだが、新型コロナの影響でなんと再来年(2022年)に延期になってしまった。2年も先に延期するかと思っていたところ、綾部市市政70年の記念行事で無料で聴けることとなった。ただし定員を制限しているため抽選になっていたが。
 幸い10列6番というよい席が当り、楽しい時間を過ごさせてもらった。
指揮は京響の桂冠指揮者の大友直人氏、曲目はモーツァルトで占められていて、アンコールもアイネクライネナハトムジークだった。
 歌劇「フィガロの結婚」序曲
 交響曲第40番ト短調K.550
 交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
 と誰でも一度は聴いたことがあるだろう曲でサービス満点というところだ。

もちろん撮影禁止なので練習風景だけ撮ってるのだけど、いいのかな?

 同日、TVで京響のベートーベン第1番を広上淳一さん指揮でやっていたのだが、やっぱ生で聴くのと全然違うな~
山崎市長が前席におられたのでお礼を申し上げたら、「またやりますよ」とおっしゃっていた。うれしいですねえ。
【今日の”のびちゃん”】NO. 44
のびの初めてのお泊まりは、湯浅のコテージ。一緒に泊まれて、遊ぶところも一杯、満足してくれたかな~
  部屋も広くて快適、食事もいっしょにできるのだがなぜかいじけている。

帰りはポルトヨーロッパに行ったのだ。

 

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ショスタコーヴィチを聴く 10/10

2020-10-10 | 文化に触れよう

2010.10.10(土)曇り
 9月20日(日)に日本センチュリー交響楽団舞鶴公演に行く。今年の1月26日、関西フィルの公演以来である。コロナ対策のため、チケットも自分でちぎり、予定されていた指揮者のヤーノシュ・コヴァーチュも来日できず原田慶太楼氏が指揮をされた。飛び飛びの席となって、観客も少なくて寂しかったが充分に盛り上がった。それというのも、ショスタコーヴィチの第五番が演奏されるからだろうか。わたしだけの事なのかもしれないが、実は最も好きな交響曲なのである。中学の時に音楽の時間に聴かされて、「いやーこれって部長刑事の主題歌やんか」と感激した次第である。演奏会に行くたびにアンケートの希望欄に「ショスタコーヴィチの第五番」いや「シェスタコビッチの5番」と書いてきた。舞文会館がわたしの希望をかなえてくれたのか、それとも多くの希望があったのか、単なる偶然なのか知らないが、下手をすれば生演奏を一生聴くことが出来なかったかもしれないので、これは幸運である。
 プログラムはチャイコフスキーのイタリア奇想曲作品45、同じく「くるみ割り人形」組曲作品71a、そしてショスタコーヴィチの第五番だった。
 「くるみ割り人形」だって何度も聞いているはずなのに「花のワルツ」しか浮かんでこない。ところが第1楽章も第2楽章もすばらしい、やはり生で聴くことが大切なのだろう。ショスタコーヴィチの第五番だって、第4楽章しか脳裏にないのだが1~3もとても素晴らしく、大満足の演奏会だった。
 今回S席で、9列目の席だったのだが近すぎて演奏者の様子が見えない事がありもう少し後ろの方がよいかなと感じた。演奏者の様子を見るのも一つの楽しみであるから。
 今回8ヶ月ぶりのクラシックコンサートだったのだが、実はその間に二つのコンサートが予定されていて、コロナの影響で延期されてしまったのである。

大阪交響楽団(田園&運命)は3月28日予定が5月3日に延期され、更に来年3月28日に再延期されたのである。また京響の皇帝と英雄は5月24日開催が実に再来年の2月13日に延期された。なんとも気の長い話であるが、コンサートって行く前のわくわく感がいいので、長く楽しませてもらっていると思えばいいかな。

【今日の”のびちゃん”】NO. 43
保護犬さんのびの心を少しでも開いてあげようと、毎週のようにお出かけする。
9月29日 三松海岸 イルマーレ

10月2日 丹後食のみやこ

10月6日 うみんぴあ大飯

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皆地笠 5/19

2020-05-19 | 文化に触れよう

2020.5.19(火)曇り

 出先で5時に起きてテレビをつけると皆地笠(みなちがさ)という伝統工芸品の話を放映している。「皆地って”かいち”とちがうん」などと思ってみていると、この笠は芝安男さんという方がひとりで作っておられ、後継者がいないという事である。上等の桧で編まれていて、軽くて丈夫、そして美しい、平安の頃から脈々と受け継がれて作られてきたそうだ。その時既に90才を越えておられて、もう手に入りそうにない。ところが番組の終わりだったろうか、予約で作って下さるという情報があって早速連絡した。数年前のことである。
 取り次ぎの道の駅に電話すると、もう既に80程の予約があり、体調も悪くされており、果たして要望に応えられるかどうかという心許ない回答だった。それでも一応予約は取っていただけたが、半ば諦めていた。
 それで吉野の修験者専門店で桧笠を購入する。価格は4,000円程度。風とうしがよく体中の日除けができ、真夏の山行やウオーキングには最高である。問題は風が吹くと着用困難、長時間使用すると頭が痛くなる、山行時背負子を使うと被れないなど。
 予約注文したとき芝さんは相当弱っておられて、階段の上り下りもままならないと聞いていた。諦めてはいたけれど、一体どうしておられるだろうと気になって道の駅に問い合わせてみる。テレビ放映で予約が殺到し、逆に元気になられたとのこと、それにしても御年99才である。わたしの順まで回ってこないかと思っていたところ、氏の頑張りで遂に届くことになった。

白いのが皆地笠、茶色いのは柿渋を塗った一般の桧笠。
皆地笠も使いこなせば飴色に変わってくるそうだ。
 注文時には膝と腰を痛めておられ、入院までされていたのだが200件を越える多くの方の注文が糧になり、奇跡的に元気を取り戻して頑張っておられるそうだ。ただ年齢も99才ということで新たな注文は断られているという。道の駅のOさんのご丁寧な手紙が添えられていた。
 200件の注文はきっと果たされると思うが、最後の創作となるかもしれない。そんな作品を譲って頂けたわたしはなんと幸運だったことだろう。一生大切に使用して、棺桶の中に入れてもらおうと思っている。
 芝さんに後継者がいないのは、素材の桧の見分け方が難しかったからだろうと言われている。樹齢60年以上の良質の桧を使われるそうだが、そういう材料も少なくなってきているそうだ。比叡山の千日回峰の行者も芝さんの作品を使っておられるという情報もあり、なんとも誇らしい笠だ。

頭に当たる部分がうまくこしらえてあり、痛くない。

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コンサートはどうなるの? 2/28

2020-02-28 | 文化に触れよう

2020.2.28(金)曇り
クラシックコンサート三昧

 昨年は中丹でクラシックコンサートが少なく、MAFの定期演奏会に行っただけで終った。ところが年が明けると続々とコンサートの案内が届いた。ベートーヴェン生誕50周年とかですべてがベートーヴェンの作品が絡み、2ヶ月毎に舞鶴、綾部、福知山と開催されるのが嬉しい。まずは舞鶴での関西フィルハーモニー管弦楽団で1月26日に行われた。
関西フィルハーモニー管弦楽団 指揮:園田隆一郎  
 モーツアルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
 F.タレガ/アルハンブラの思い出    ギター:村治佳織
  ロドリーゴ/アランフェス協奏曲
 ベートーヴェン/交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
とポピュラーな作品でありがたい。村治さんのアルハンブラはギターの魅力がたっぷりで、村治さんの演奏を生で聴くことが出来たのは幸せである。
「田園」もレコードや電波を通してしか聴いたことが無く、オーケストラで直に聴くのは初めてのことでとても感激した。コンサートは行く前もワクワクするし、終わった後も満足感が残って楽しい気分になる。これが3月にも5月にもあるのがとても嬉しい。

3月28日 中丹文化会館 大阪交響楽団 
ベートーヴェン「レオノーレ」序曲第3番
       交響曲第5番「運命」  
       交響曲第6番「田園」
5月24日 福知山厚生会館 京都市交響楽団
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 小山実稚恵ピアノ
        交響曲第3番「英雄」
 いやあこんな年はないですぞ。
というような記事を以前に書いていたのだが、今になってコロナウィルスによる自粛騒ぎが気に掛かる。特に3月28日は微妙な日程だ。「運命」も生では聴いたことがないのでこの機会を逃せば一生聴けないかもしれない。それにチケット代金が返ってこないなんて事になればいかれこれやなあ。
【今日の”のびちゃん”】NO.26
フェラリアのチェックにキャドックさんに行くんだけど、その前にうみんぴあ芝生広場を散歩する。本当は先端緑地とかお堅い名前が付いているんだけど、のびはここが好きみたい。じょんも好きだったけどどうもワンコの匂いがするのがいいみたい。飯盛山をバックに写真撮る。
 

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ライトなジャズライブ 11/4

2019-11-08 | 文化に触れよう

2019.11.4(月・祝)
 今年はジャズに触れていないなと思っていたら、山家のふれあいの駅で美市川善久さんのライブがあるってんで早速出かける。

 ライトなジャズを奏でるライブの夕べ 山家ふれあいの駅 18:30~
 会費千円で気軽にライブが楽しめるのはありがたい。ヴァイパーバイオリンという初めて見る楽器の大城敦博さんとのコラボで秋らしいポピュラーな曲と沖縄民謡で楽しい時間をいただいた。あの狭いホールでどうすんだろうと思っていたが、立ち席で演奏者が間近に見られて良かった。空調機の雑音が気になったが、時折走る電車の線路音が風情があって、その音に合わせた曲目があったらおしゃれだったのに、、、。

 あのバイオリンなら情熱大陸がぴったりだなあと思っていたらアンコールで出て来たり、G線上のアリアなんかもやってくれて大満足の2時間だった。

【今日の”のび”】NO.10

 舞鶴からはなちゃん来じょん、柴の10ヶ月だって。いやあよく遊ぶこと、のびも引きこもってねえで遊んでくれよなあ。

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宝塚を観る 10/29

2019-10-29 | 文化に触れよう

2019.10.29(火)曇り

 10月21日(月)始めて宝塚歌劇団の公演を観劇する。宝塚ホテルで昼食をいただいて観劇をするというおしゃれなコースである。思い起こせば30数年前、このおしゃれな街並みをなんとも厳ついスタイルで徒党を組んで歩いていたものである。近所の岩場に通っていたのだ。もちろん大劇場に来ようなんてさらさら思ってもいなかった。

開演前から熱気ムンムン
 今年は例年になく文化に触れる機会が少なく、演劇、ミュージカルは6月に劇団風の子を観ただけである。天気の悪いウイークデイに宝塚といえども空席が目立つだろうと思っていたら、なんとなんとB席まで満員の大盛況でさすがに世界の大宝塚と感心する。もっと感心したのはこれだけ多くの観客にもかかわらず、マナーがしっかり守られていることだ。係員さんも各席に配置されており、スマホなんかで撮ってたら本当に取り上げられそうだ。地方の劇場では写真もおしゃべりもやり放題ですこぶる気分が悪いが、宝塚は気持ちが良い。
 劇団四季でも思ったのだが、実に歌がうまい。当たり前と言えば当たり前だが、その辺の流行歌手やアイドルなんか比べものにならない。そして舞台の下には生の楽団が演奏していて感激ものだ。ストーリーは泥臭いものが好きなわたしには美しすぎて、まぶしすぎて合わないが、ひととき浮き世の憂さを忘れて楽しむにはぴったりかもしれない。忘れそうになった恋心が湧いてくるから不思議なものだ。

静かになった劇場入り口

【今日の”のび”】NO.8
初めてのシャンプーに出かける。出かけることに不安があり、預けてシャンプーしてもらうのもどうなることかと思ったが、縁さんが上手にしてくださったのできれいになって帰ってきた。べっぴんさんがよりべっぴんさんになったぞ。

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MAFの夕 6/16

2019-06-16 | 文化に触れよう

2019.6.16(土)曇り

 今年もMAF管弦楽団の定期コンサートに行ってきた。中丹文化会館で昨晩開催されたのだが、あいにくのどしゃ降りでややさびしい感もあったが、内容はマニアックな曲もあってとても素晴らしかった。
 「カルメン組曲」より ビゼー
 歌劇「ファウスト」より バレエ音楽 グノー
 交響曲ニ短調 フランク

 昨年のコンサートの際「一人でいらっしゃってる方は来年は是非二人で、、」とおっしゃっていたので、何人か声をかけたのだが、都合の悪い人や、興味のない人で集まらなかった。小沼さんは二つ返事で参加していただき、結局二人で参加したものだ。入場券は3枚あったので、当日券に並ぶ人にでも差し上げようかと思ったがさすがの大雨で並ぶ人もいなかったようだ。
 こんなに素晴らしい演奏が身近に聴けるのに、残念だ。来年はもう少し早くから多くの人に声をかけてみよう。MAFって演奏もいいけど、演奏者の中で高齢の方が実に楽しそうに演奏されているのが嬉しい。きっと音楽が生きがいになっているんだろうなと想像してしまう。そして若い方が頑張っているのも頼もしい。若い方はおそらく仕事をしながら練習されているのだから大変だろう。ホームページで練習日程を見てみると、月三回、日曜日に練習されており、合宿が2日組まれている。おそらく休みはすべて音楽に打ち込むことになりそうだ。だからこそあんなに素晴らしい演奏が披露できるんだな。
 さて6月は文化に触れる機会が多そうなので紹介してみよう。

今回この位置で聴きました、やっぱりオーケストラはもっと後ろだよね。
 
 国宝一遍聖絵と時宗の名宝 京都国立博物館 ~6・9まで
 是非行ってみたかったのだがどうしても都合が付かなくて行けなかった。しかたがないので同博物館発行の記念誌を購入する。3,200円の立派な冊子で、見に行っても購入しているだろう。この聖絵は実に多彩で当時の服装や履き物、習俗が写実的に表われている。虫眼鏡で見なければならないところもあるが、じっくり見ればとても面白い。

 劇団風の子北海道 「マーレンと雨姫」6月13日(木)
 上林小学校主催の毎年恒例の文化事業で、昨年のわらび座に続いて今回は風の子が来た。昨年は中学校も参加していたのだがなんで今年は小学校だけなのかと思っていたら、今回の作品は小学生、幼児向けのものだそうだ。でも大人のわたしでも充分楽しめたのはどういうわけなんだろう。

マーレンとアンドレース

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今年最後のコンサート 12/15

2018-12-15 | 文化に触れよう

2018.12.15(土)曇り

 今年のクラシックコンサートは3回、MAF、大フィルそして佐渡裕とシエナウィンド・オーケストラということで、充実した一年だった。ミュージカルが3回、狂言が1回、シンポジウムが2回と地方に居ても文化に親しむ機会は充分にあるものだ。いつも一人で出かけているので最終のコンサートは店を休んでかみさんと二人で出かけた。二人だとS席は負担が大きく、劇団四季に続いて二階席で我慢する。プーさんが双眼鏡を貸してくれたのでよく見ることは出来たのだが、やっぱり近くで見えるところがいいようだ。

撮影禁止なのでいつものように開演前の舞台、こうやって待ってるときが楽しい。
 佐渡さんは京都の出身でかみさんと同じ堀川高校の出身なのでかみさんも行く気になったのだろう。吹奏楽というのは余り好きでなかったのだけど、さすがにプロの楽団は聴かせるところがあって、吹奏楽ってこんなにきれいな音が出るんだと感心した。佐渡さん特有の舞台の楽しさもあってあっという間の2時間だったが、アンコールのスーザマーチに観客が楽器を持って舞台に上がるのには驚いた。いつもこうなってるらしいが、シエナと一緒に佐渡さんの指揮で演奏できるのはアマチュアの演奏者にとってこんなに楽しいことは無いだろう。随分粋な計らいだと感心していたら、聴いてる方も結構感動するんだよね。今年最後のコンサート、満足したところで、次の予定が無いことに寂しさを感じる。2月にロームシアターにN響が来るんだけど、なんとかいけないかなー。
【今日のじょん】寒さが本格的になってきてじょんの装束も大変。ヒートテックのウェアにダウンのコート、襟巻きまでして、残るは靴下ぐらいか。

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