晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

もう大晦日かよ 12/31

2016-12-31 | 日記・エッセイ・コラム

2016.12.31(土)曇り

 年々歳々時のたつのが早くなり、あっという間に大晦日が来た。とにかくやりたいことが増えるのに、やらなければならないことも増え、逆に行動力が減るもんだからどうしようも無い。やれなかったことをあげれば書き切れないのでやったことを書いておこう。
寿命延ウォークを確立、腰痛、座骨神経痛を克服する。
沢山文化に触れる機会を作った。隣家の森、畑整備
三和町の水道検針
上林トレール作成開始
パソコン更改
水泳トレーニング月間三回定着
庭木剪定(樫の木未済)


剪定した枝が山積みになってるが、焼却炉が完成しないのでそのまんま。トホホ
野芝張り
ベランダ内外塗装等々
こうやって見るとなかなかどうしてよく頑張ったなあと自分を褒めたくなる。

今冬は雨が多くベランダの塗装(茶色の部分)に一ヶ月もかかってしまった。
 今年は目に見えるものを作り上げた実績が無いので、じょんのびDIY大賞は該当無しとする。
やはり寿命延ウォークを考案し実践した結果長年苦しんだ腰痛を克服したことは大きい。そればかりか座骨神経痛、足の冷え性が解消され、健康診断の数値も改善されてきた。姿勢がよくなったこと、筋肉がついてきたこともある。老後を健康で長生きするための有効な習慣を身につけることができたのは何物にも代えがたい今年の大きな収穫である。来年はこれを多くの人に勧める活動をしたいと思っている。
 今年は積極的に文化に触れようと決め、有意義な経験をさせてもらった。
2月16日 春画展、3月8日 狂言鑑賞教室、3月12日 小椋佳コンサート、6月18日 若州人形座公演「はなれ瞽女おりん」、6月26日 映画「エヴェレスト」、7月1日 世界報道写真展、7月26日 ダリ展(市美術館)、8月14日 府立図書館連続講座「都を生み出した活断層」、8月26日 大津絵ワークショップ、8月30日 ダリ展(文化博物館)、9月22日 里山サイクリング、11月5日 関西フィル「新世界より」、11月28日 ジャズライブ、12月4日 ジャズライブ、その他郷土資料館など訪問


自分で描くのは楽しい。
特に印象的なものは、
越前竹人形、オーケストラ、ダリ展、春画展、大津絵体験、ジャズライブなどで初めての体験もいくつかあり、楽しい一年であった。

【今日のじょん】ここ数日朝の気温が0℃となっている。しっかり服を着せて表に出ているが、がたがたと震えている。貧血のせいで寒いのだろうかと気にかかる。雪の中ではしゃぎ回っていた頃もあったのになあ。


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寿命延ウォーク(6) 12/30

2016-12-30 | 健康

2016.12.30(金)雨

 寿命延ウォークガイドのタイトルに”基礎編”をつける。つまり将来応用編を作るためだ。腰痛対策で始めたウォーキングだが、様々な効果があるようである。長尾和宏先生の「病気の9割は歩くだけで治る」にはタイトル通り生活習慣病、認知症、うつ病、不眠症、便秘、線維筋痛症、がん、風邪などの予防や改善に歩くことを提唱されている。多くの健康番組や雑誌でもドクターが科学的に解明されている部分もある。それらを統合して効果のある歩き方ができないかと検討中である。このほかに筋力、体力をつける歩き方など応用編で紹介したい。

デューク更家氏のウォーキング考は正しい歩き方を追求している。
 次の改正は(2)呼吸法である。
 デューク更家氏のウォーキングでは横隔膜呼吸といって、言わんとされていることはわかるのだけど、実際どうするの?という呼吸法である。
胸郭を開くエクササイズをしてこの呼吸をするのだが、何でも能に使われている呼吸法だそうだ。呼吸とは横隔膜を上下するもので、胸式、腹式とあるのだが、そのどちらでもないそうだ。わたしは腹式呼吸で良いと思うのだが、デューク先生は「腹筋を使って身体を動かしているとき腹式呼吸はできない」とおっしゃっている。わたしの経験ではそのような事はないと思う。登山では合宿などの際5,60Kgのザック(キスリング)を背負う。重心をとるためには常に腹筋を緊張させていなければならない。呼吸はというと、それだけの荷重が肩と胸にかかっているのだから腹式呼吸しかできない。
 腹式呼吸のいいところは多量の空気を取り込めることだ。実際歩行時に比べてみると最も呼吸数が少ない。また腰紐ベルト(以下寿命延ベルトと呼ぶ)の結び目が丁度丹田のところにあり、ここを意識して呼吸すると腹筋の強化になる、これはお腹の出始めた中年の方々には大変嬉しいトレーニングとなる。
 (2)呼吸は腹式呼吸とする。吸ったときお腹を膨らませ、吐いたときお腹はへこむ。寿命延ベルトの結び目あたり(丹田)に意識を集中し、吐くことを主に呼吸すれば自動的に吸うことができる。鼻で吸い、吐くときは鼻でも口でも良い。大きくゆっくり呼吸し、心が落ち着かないときやイライラしているときは呼吸に意識を集中する。

 

【今日のじょん】数日のステロイド投与ですっかり元気になったのだがその間に貧血が改善されるはずはないので、再度検査に行く。血液中のミネラルバランスは完璧に改善されていた。しかし貧血はさらに進んでいて、顕微鏡では新たな赤血球を造ろうという様子が見られる。先生は発症とは言われないが、免疫介在の溶血性貧血が発症し始めたと考えられる。これは一番おそれていたことであり、マーブルやくるみちゃんの状況を知っているだけに、来るべきものが来たかというやりきれない思いになる。次になすべきことはわかっている、高濃度のステロイドを投与するのだが、こうなると副作用がどうのなんて言ってられない。貧血が改善されるか、否かは大きな賭である。神仏に祈るしか為す術も無い。

元気の無いときはお出迎えもできなかった。今はこんな風に迎えてくれる。救われる思いだ。




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雨読 「2038年 南海トラフの巨大地震」 12/26

2016-12-26 | 雨読
2016.12.26(月)雨


  昨今奇をてらうタイトルの本が多く出版されているが、本書はショッキングなタイトルだがその類ではなさそうだ。
「2038年 南海トラフの巨大地震」尾池和夫著 マニュアルハウス2015年3月初版 府立図書館借本

尾池先生の2冊目
 「南海トラフに起こる次の大規模な地震は2038年頃になると予測されている。このような長期予測が巨大地震について公表されている実例は今のところ一つだけで、そのような地域は世界的に見ても珍しい、というよりも他にはない。」序文の冒頭に書かれているものである。
公表というのは、地震調査研究推進本部の発表で、
地震の規模 M8~9クラス
地震の発生確率 2013年から30年以内に70%程度
平均発生間隔 88.2年
地震経過率 0.77
というもののようだが、尾池先生は過去の南海地震の規模と時間的経過、歴代南海地震の際の室津港の隆起量と時間間隔の関係を基にした時間予測モデル、他の論文などを勘案して2038年とされている。第一部ではこの予測の根拠や概要を述べられており、本書の核心部である。
 第二部では高知新聞に63回にわたって連載されたエッセイを再録されたもので、地震にまつわるエピソードや世界ジオパークに関することなど多彩であるが、やはり確実に来る南海大地震に備えてどうするかという心構えが主眼のようである。先生の講演を聴いてから、京都新聞に掲載されるエッセイを楽しみにしている。地震とは関係のないものも多いが、ユニークな発想が実に楽しい。

【今日のじょん】いやはや何がつらいってじょんの元気の無いのが一番つらい。たまらずキャドックに連れて行ったのが、23日。血液検査やエコーなど調べるが原因が特定できない。腎臓の値はよくなったが、肝臓、貧血、白血球など問題多し。一番心配なのはやはり溶血性貧血である。発症はしていないようだが赤血球の値はかなり悪い。相談の結果、翌日からステロイドの投与を始める。ところがどうだ一晩で元気回復、食欲も出てきたし、動作も機敏、第一目の輝きが違う。いったい何に効いたのかわからないが、逆に怖いものを感じる。
22日と25日の差、この違いわかるかな?
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寿命延ウォーク(5) 12/22

2016-12-22 | 健康

2016.12.22(木)曇り

 「小原さんのやってるベルト巻いてのウォーキング、TVでやってたで」
「え~パクられたか、来年から本格的に教室開いて普及しようと思ってるのに、、、」
土曜日やったかなあ、巻き方なども一緒で歩いたはったで、、。何でも骨盤が矯正されるんやて」

 土曜日のテレビ番組見て、どんな番組で誰がやってたか調べてみたが杳としてわからない。しかし冷静に考えると、晴徨雨読の読者も数は知れてるしパクるやつもいないだろうし、それに目的が全然違うので寿命延ウォークとは別物だろう。そもそもわたしがこのバンド巻きを始めたのは、腰痛、ぽっこりお腹の対策として雑誌記事を見て始めたものである。
 歩行の際に骨盤を立てて歩くという一見意味不明な姿勢をとるために、東大病院の松平先生やデューク更家氏の体操をやるのだが、歩き始めると元の悪い姿勢に戻ってしまう。ところがこのバンド巻きをすると理想的な姿勢がずっと続くのだ。これはバンドの締め付けによる力で姿勢を保つと言うよりバンドと皮膚の接触により、理想的な姿勢になるきっかけができるのではないかと考えられる。それが歩くことによってリズミカルな筋肉への刺激が生まれ、より効果が増しているのではないだろうか。
 バンドを巻くことによって意識しなくても理想的な姿勢がとれ、骨盤を立てるための準備体操も不要ということである。


寿命延ウォーク腰ひもベルト前後ろ、わかるかな。
 さて参考とした雑誌「壮快」2016年6月号の腰ひも健康法の目的は骨盤矯正であり、テレビ放映で見られたという腰ひも歩行の登場者はおそらく同一の人物だと思う。そういう意味ではパクったのは実はわたしの方であったというのが正しいかと思われるが、目的も使用する器財も違うというところで寿命延ウォークの独創性というのも認めていただきたい。
 つまり巻き方は同じであるが、寿命延ウォークの目的は「骨盤を立てて歩くことによって、脊椎をS字状にする」というものである。そして腰ひも健康法では名の通り腰ひもを使っているが、寿命延ウォークではカムバックル付きの荷締めベルトを使うことである。わたしも当初腰ひもを使ったが、これでウォーキングをしても効果が得られないことはやってみればわかる。歩行による筋肉の動きは相当に強力で激しいものであり、腰ひもではすぐに緩み、ひもの位置が固定できず、適切な刺激を与えられないということである。

健康雑誌や週刊誌は怪しげな記事も多いが、真面目な役に立つものもある。

 そして今回の改定ではバックル式をカムバックル式に変えた。プラスチックのバックルは一年もたたないうちに割れたり緩んだりで、取り替えの製品も見当たらない。金属製のカムバックルは破損、疲労の心配も無く、半永久的に使えそうだ。締まり具合もよくて、速歩や大股歩き、準備体操などでも緩むことはない。しかも値段が安い。当初、金属部分が皮膚に食い込んで痛いかと予想したが、使ってみると全然問題は無い。従って寿命延ウォークガイド(1)を次のように変更する。


右がバックル式、左がカムバックル式

(1)腰ひもベルト(カムバックル式荷締めベルト)をして、骨盤を前傾させ、背筋を伸ばしあごを引いて、後頭部を紐でつられている感じで歩く。(張り胸プリけつ)

【今日のじょん】実はここ半月ほどじょんの具合が悪い。元気がなくて、食欲もない、動作が緩慢で、時々奇妙な身震いをしている。一緒に暮らしているとわかるんだけど、表情に覇気が無いのだ。マーブルやくるみちゃんが亡くなってもう3年、爆弾抱えて生きているだけに心配はつきない。おまけの犬生を3年生きたんだからいいじゃないかと思いつつも、せめて10才までとか欲が出てくるのである。



元気が無くて覇気が無い、目の輝きがないのだ。

 

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寿命延ウォーク(4) 12/19

2016-12-19 | 健康

2016.12.19(月)快晴 寿命延ウォーク(3)は2016.11.27

 今年4度目の腰痛はなんだかわからないまま40日続いて12月12日一応治癒となった。と言ってもさしたる症状も無く40日続いたことを果たして腰痛と言ってよいのか困っている。治癒と言ってもなんか知らない間に痛みや違和感を感じなくなってるなあてな程度で、腰痛の痛みに日夜苦しんでおられる方々には果たしてこれを腰痛と言ってよいのか悩んでいるところである。この間の症状と言えば、朝靴下をはくとき右腰に違和感がある、車を運転の時最初に右臀部に痛みを感じるが、そのうち忘れてしまっている。サウナで膝の曲げ伸ばしをする際、右腰臀部に軽い痛みを感じる。この三つぐらいで日常生活、トレーニングに何も影響は無い。これを腰痛とするべきか?生活に影響がないものはやはり正常、健康体と言うべきではないだろうか。最初の二回の、腰痛が起こるか否かの分かれ目の状態、結局腰痛が起こらなかったものは腰痛とはいえない。3回目の約二週間続いた異常こそれっきとした腰痛である。つまり、今年の腰痛は一回といえるだろう。では最後の症状はいったい何だったのだろう。何度も言うがこういう症状は初めてなのである。軽い痛みや違和感だけの場合は数日で治まりこれほど長く続くことはなかった。長く続く場合は症状がもっときつくなるのが普通である。
 自分の身体ながら本当のことはわからないのだが、わたしは次のように考えたい。
本来ならば、症状が進み上腿から下腿まで痛みが残り、昨年と同様慢性腰痛、座骨神経痛となるところ、寿命延ウォークを一年近く続けた結果姿勢は正しくなり、必要な筋肉が付き、血行がよくなり今回のような軽症で済んだ。最も大きいのは腰痛などの痛みに対する考え方が昨年とはまるで違うことである。恐怖と不安におびえていたのが、今回は痛みや症状に素直に向いながらも、絶対に治るという自信に満ちている点である。日常生活を過ごしながら、トレーニングも寿命延ウォークもなんの恐れも無く同様にこなしてきた。笑・外・歩く、寿命延ウォークの効果がこれほど如実に現れたことは嬉しいことである。

 この間ウォーキングマニュアルも色々改良点が出てきた、あらためて公表したいと思っている。使用中の腰巻きベルトも不具合が出てきた。ニューバージョンも併せて紹介したい。つづく

右が旧のベルト、左が新のベルト
 


 

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雨読 「日本地震列島」(3) 12/17

2016-12-17 | 雨読

2016.12.17(土)曇り

 「なゐふる」とは地震の古語である。「地震なまず」武者金吉著(2016.7.12 雨読参照)にナイは土地のことで、フルが震うことで土地が震えて地震のこととある。


 「なゐ」だけで地震という説もあり、古文にもそのような表現があるが、武者氏はあくまでナイは土地のことを表す言葉と強調されている。語源大辞典では「なゐ揺る」と言う表現もあるように記されており、厳密にはナイは土地を表すのだろう。
「日本地震列島」の最終章に”なゐふる”が取り上げられている。「この話はこの本にしか載っていない」という編集者の意を汲んでかの話であるが、「地震なまず」より詳しくて面白い。方丈記(鴨長明)に「おびただしく大地震(おおなゐ)ふること侍りき、、、恐れの中に恐れるべかりけるは、ただなゐなりけり」とあるそうだ。なゐだけで地震を表しているようで、言葉というのはやたら厳格に扱うものではないようだ。外国語で地震をどう言うかなども書かれているが、日本の方言が面白い。
「のんのめく」岩手県、「なゐがゆる」高知県、「なへのいる」京都府、「なゑのゆる」熊本県、「じしんびき」山形県東田川郡、「どろめき」熊本県八代郡など多彩である。なえと訛化する場合が多いようで、苗場などの苗地名は地名は一般的に崩壊地名とされているが、地震から来ているのではないかと想像させる。現在読んでいる野島断層の真上にも轟木というところがある。これなんかも地震地名ではないかと考えている。
 武者氏が地震は不吉なことなので短歌や俳句などには見つからないと書いておられたと思うが、尾池先生は俳人でもあり、たくさん見つけられている。
大地震つづいて竜やのぼるらん 桃春(芭蕉)

  ちなみに尾池先生のあだ名は鯰(なまず)だそうだ。地震の研究を始められる前からそうだったようである。講演会でいただいた尾池先生の鯰絵入しおり
 


 

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雨読 「日本地震列島」(2) 12/16

2016-12-16 | 雨読

2016.12.16(金)雪 

 京都新聞2016.10.25(火)付け「現論」のコーナーに地震学者島村英輝氏の「人間が起こした地震」という論説が掲載された。天災とばかり思っていた地震が人災でもあり得るというショッキングな論説である。放射性廃液の処理のため4Kmの井戸を掘り高圧の廃液を捨てた(コロラド州、M5)、巨大ダムを造った(インド西部M6.3)ところ地震が引き起こされたという具体的な例の他にシェールガス採掘による排水処理、天然ガス、ダム、廃液の地下投下などの地点に地震が増えており、これまで無地震と言われていたところでも地震が多発しているという。これらの人為的な地震の原因はいずれも水圧が原因であり、岩の中でひずみがたまっているとき、水や液体は岩と岩の間の摩擦を小さくして滑りやすくなるというものだ。

最近の切り抜きは地震関係が最も多い。

 このことは尾池先生が言われていることと同じ事であって、先生の書かれていることが唐突な説でないことがわかる。ただ島村氏はこういう人為的な地震に対し批判的なようだが、尾池先生は少し違うようだ。
 「ストレスのたまった活断層にうまく水を注入すると、大地震になる前に、被害が出ない程度の地震を少しずつおこして、ストレスを分割して解消することができる」というものだ。なんとも発想が独創的だ。
 南海地震の予想される高知県の記事の中で、寺田寅彦のことについて少し書かれている箇所がある。 
「天災は忘れたころ来る」というのは、高知出身で東京大学地震研究所の設立に尽力した寺田寅彦のことばとして知られている。中谷宇吉郎によると、寺田寅彦の「天災は忘れたころ来る」ということばは、寅彦全集のすみからすみまで読んでも、出てこないのだそうだ。随筆『天才と国防』のなかに、これとまったくおなじことが、少し違った表現で出ているという。つづく


2008年5月5日、高知市をぶらぶらしていて偶然見つけた寺田寅彦記念館。その庭に立派な青桐があった。
「青桐の城に負けじと天を突き うとく」と投句したら入選した。旅先で多くをよんだが、唯一である。

【今日のじょん】初雪が降った、2cmってとこか。盲導犬チャリティのウェアも冬バージョンになったのだがそれでも寒そうだ。

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雨読 「日本地震列島」 12/13

2016-12-13 | 雨読

2016.12.13(火)雨

 8月14日、府立図書館で尾池先生の講演を聴いて以来すっかりファンになってしまった。ユニークな発想とわかりやすい文章で素人のわたしにはとても読みやすい。考古学の森浩一先生と相通ずるものがある。いくら素晴らしい学説であっても読者に理解できなければ意味が無い、世の中には本当に知りたいことが書いてあっても、読みづらくて理解できない書物がいくらでもある。
「日本地震列島」尾池和夫著 朝日新聞社1992年10月第一刷発行 古書

 尾池先生の本は現在本書の他に「地震発生の仕組みと予知」「2038年南海トラフの巨大地震」の三冊を同時に読んでいる。特に後者は借本なので早急に読む必要があるのだが、本書をいち早く読了したので紹介することとする。本書が読みやすいのは、もともと日本損保協会の「地震列島にしひがし」という一般向けの本に投稿されたものが元になっているからである。編集者から「この本を読むと地震のことがわかる、この話はこの本にしか載っていない、そんな本にしてください」と頼まれたそうである。重い注文とは言っておられるが、そういうコンセプトで書かれたとしたら誰にとっても読んでみたい一冊だろう。
 本書は列島全体、近畿、山陰、九州という風に順に地域を巡りながら、地震発生の仕組みやその地域の特性などを自然に学べるようになっている。ここでは”この本にしか載っていない"事柄を紹介してみよう。
 山陰・北陸の活断層の章の中の連発性と季節性の項の中で、地震の発生に季節性があり春と秋に多いと言うことである。東海から南海の季節による地震数のかたよりは12月だという。地震に関する書物はいくつか読んだが、地震の季節性とは初めて聞いた。学会では常識なのかもしれないが、これには驚いた。先生もその原因ははっきりとは解明されていないと書いておられるが、活断層の地下深い破砕帯では地表の水が飲み込まれており、その水が断層面を滑りやすくされるのではと考えておられる。つまり水が地震発生の引き金作用をしているだろうということである。雨量と地震発生に関連があるというのはにわかに信じられないと思っていたところに奇妙な新聞記事が目にとまった。つづく

【今日のじょん】川合のIさん家の老犬なんだけど、その谷で常時住んでおられる家は一軒となった家で家族として暮らしているワンコである。訪ねると半日あまり吠えていたが、最近ではなついたのか、歳いったのかしらないがクスンとも言わなくなった。暖かそうにしてもらっているが、寒い冬をガンバレヨ。

 
 
 

 

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何なんだ 盃状穴(54) 12/12

2016-12-12 | 盃状穴

2016.12.12(月)曇り 

 盃状穴の研究はわたし自身の中で硬直していた。どこどこの神社にあるなんてことを連ねても何もわからないのではないかという不安がわいてくる。こんなこと調べて一体何になるんだという気持になってやる気が無くなってくる。「それを言っちゃ学問なんて成り立たないのですよ」とおっしゃっていた小滝先生もそんな時期があったのかもしれない。
 しかし何気なく立ち寄った久美浜の海隣寺の盃状穴は勇気を与えてくれた。穴の形状は同じだが、その位置が今までと違うのだ。堂々と石段の中央に穿たれているのではなくて、脇の石垣の最下段に大きいものがあって、石段には最下段の右端にこっそりと穿たれているのだ。これ等は子供の悪戯に違いない。掘っても叱られない石垣には堂々と掘り、見つかれば叱られる石段には遠慮がちに極端の部分にこそこそと掘っている姿が目に浮かぶ。(久美浜訪問は2016.11.18参照)

海隣寺山門、石垣に穿たれた盃状穴、石段には最下段右端にひっそりと穿たれている。

 従来から考えていた世間に認められた祈りの所作としたら、こういう穴にはならないだろう。そんな思いが湧いてきたところへ、西山さんの証言である。少なくとも子供が悪戯で掘った盃状穴が存在することは間違いない。そして謎であった「雨だれ説」の真相に近づいた感がある。「雨だれ説」は自らが確認したことではなく、誰かに教えられた結果であると考えられる。いったい誰に教えられたのだろう。そのことも聞き取らなければいけなかった。とにかく盃状穴の謎、面白くなってきたぞ。

【作業日誌】ぼちぼち年末の掃除始めてるんだけど、今年のテーマは壁の汚れ。消しゴムがベストと聞いていたのだが、先日ホームセンターで専用の消しゴムを見つけた。800円もするので効果を期待したのだが、100円の消しゴムと同様の効果、バカにすんなよなあ。

壁に3つの汚れ、左から100円の消しゴム、中800円の専用消しゴム、右汚れそのまま。

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何なんだ 盃状穴(53) 12/10

2016-12-10 | 盃状穴

2016.12.10(土)雨

 西山氏の発言は衝撃的であった。悪戯で掘ったという話が出てくることは予想していたのだが、既に盃状穴が存在していて、その真似をして掘ったというのなら分かる。彼が言うのは新しく取り替えられた石材に掘ったということだ。そして見つかったら叱られるので、大人がいない間に慌てて掘り、人が来たら素知らぬ顔をしていると言うことである。取り替えられた旧の石材に盃状穴が穿たれていたか否かはうかがい知れないが、もしそこに盃状穴があって、それが世間的に認められているものであったら、彼らは大人の目を怖がる必要はない。そう考えると、旧の石材には盃状穴は無く、新しい石材に彼らが新たに掘ったものと考えることもできる。
西山氏の話の信憑性は、雨だれ説の普及からもうかがえる。実際にその日に聞き取りをした二人の男性も、盃状穴の存在は知っており、雨だれの跡だろうと証言されている。西山氏が他の子供たちには「雨だれの跡と言うんだぞ」と申し合わせたことがぴったりと符合する。
 雨だれ説普及の原因がこの辺にあることは納得できる、何かがなければあれを雨だれの跡とは思わないだろう。京都帝釈天参道の西村さんだって、私が「雨だれの跡ではおかしいですよね」と指摘して初めておかしいと納得されたのだ。それまでは雨だれの跡だと思いきっておられたのだ。それは誰かに雨だれの跡だと聞かされていたに違いない。
 岼の西山さんが子供時分(尋常小学校の3,4年頃)に近所のガキ大将に誘われて盃状穴を掘られたことは間違いないと思う。新しい石材に穿たれたこと、大人の目を怖れていたこと、ガキ大将に誘われてやったこと、他の子供たちには雨だれの跡というように仕向けたことなどは事実だろう。疑問を抱くのはその方法である、釘を使って、水を足しながら掘ったというのである。

西山さんたちが掘ったのはほんの数個で、今のように増えたのはなぜか分からないとおっしゃっている。
 今までに見てきた何百という盃状穴のすべてが同心円状で内面は実に滑らかなのである。これは棒状の石を回転させながら穿ったと想像している。入れるとしたら水よりも砂であろう。「あの石材に大きな穴を開けるのは大変ですよね」と地学の小滝先生に質問したことがある。「金剛砂を入れたらすぐに開きますよ」と即答された。金剛砂でなくても砂を入れることで、簡単に滑らかな穴を開けられるだろうと思う。
 小学生によっておそらく釘で掘られただろう穴が善福寺にある。悪戯文字と連結線と穴が穿たれているのだが、明らかに盃状穴とは異質のものである。

明らかに釘で掘られたと思われる穴、盃状穴とは異質である。

西山さんが釘と水とで掘ったという穴は如何なるものか、これは本人に実際に掘ってもらうしかない。まさか神社の石段に掘るわけにはいかないから、なんとか同様の石材を見つけてきて実験してもらうしかないなあと思案しているところである。つづく

【今日のじょん】昨日久々にプールに行ったのだ。といってもじょんは車で待ってるだけ。犬も泳げるプール作ってくれ。

俺かておよぎたいよ~、ホンマカイナ

 

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何なんだ 盃状穴(52) 12/7

2016-12-07 | 盃状穴

2016.12.7(水)晴れ 何なんだ盃状穴(51)は2016.12.1

 最初に訪ねたのは岼(福知山市三和町)の小原M(83歳男性)さん、訪ねたというより見かけたので声を掛けたという方が正しい。
「渋谷神社にある石段の穴をご存じですか?」
「知ってるよ、雨だれの跡じゃろ、昔あそこに大きなケヤキがあってのう、それの雨だれの跡と聞いとるが、、、」
「その穴を掘ったり、遊んだりしたことはありませんか?」
「ないねえ」
どうやら雨だれの跡と思い込んでおられるようだが、誰に聴いたかなどはわからなかった。


左が渋谷神社右手と神社の向こうに家が並んでいる。
 次に近所の西山A(93歳男性)に聞いてみた。
「お宮さんの石段の穴をご存じですか?」
「知ってるで、あれはわし等が掘ったんやで、近所にガキ大将がおってのう、掘るぞって何人かで掘ったんや」
「どうやって掘ったんですか?」
「釘でぐるぐる掘ったんやけど、いったい何のために掘ったんかは分からん、とにかく見つからんように慌てて掘った、人が来たら知らん顔してるんや」
「そこには以前から掘った穴がありましたか?」
「いや、新しい石に変わったときやった」

渋谷神社鳥居下の石段、大きな盃状穴がいくつもある。右は中間部の石段、小さな盃状穴がいくつかある。
「Mさんが雨だれの跡とおっしゃってますが、、、」
「それは見つかったときに叱られるから、雨だれの跡だと言い振らしたからや、あの人は若いからそう思い込んでるやろ」
「大原にも下川合にもあります、稲葉にもかすかにあるようなんですが、それらも同じように広まったのでしょうか」
「それは分からんが、ガキ大将に言われるままに掘ったわけだ。でも今ある穴は後から誰かが掘ったので、わしらはそんなにたくさん掘ったわけではない。いったい誰が掘ったんやろ」
 大体こんな感じのやりとりであり、実に衝撃的であった。つづく

【今日のじょん】今朝の気温は2℃、いよいよ本格的な冬到来、見てくれこの完全装備。

 

 

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Jazz Night 12/4

2016-12-04 | 文化に触れよう

2016.12.4(日)
 今夜も雨だった、それも半端な雨じゃない。先週JAZZ LIVEに行ったことを記事に書いたが、すっかりはまってしまって、またしても雨の中を車で40分も掛けて出かけてしまった。今回は地元で活躍しておられるトリオでピアノが衣川いずみさん(与謝野町)ベイスが佐野正二さん(福知山市)ドラムスが高橋明弘さん(舞鶴市)でi-Trioといい、ファンの方にはおなじみのミュージシャンのようだ。puーさんも奥さんと駆けつけてくれたんだが、車椅子の段取りなど店の方に手配して頂き、スムーズに事が運んだ。

 曲目はスタンダードあり、バラードありと多彩で楽しませてくれたのだが、ポップスが多くて一段と楽しかった。ダンシングクイーンがJAZZになるとこうなるのかと感心したが、竹田の子守唄のJAZZアレンジは素晴らしかった。
 ゲストのボーカル渡辺ひろみさんは実に本格的で発音が良くて、眼を瞑っているとアメリカのホールで聴い

ているような気がしてくる。アメリカのホールに行ったことはないが、、、。

pu-さんは17日も行こうかななんて言ってるがこちとら仕事で出かけられない、今年はこのくらいにしといちゃろ。

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何なんだ、盃状穴(51) 12/1

2016-12-01 | 盃状穴

2016.12.1(木)曇り 上林の盃状穴(50)は2015.11.3
「なぜ、雨だれ説が多いのか?」(1)

  盃状穴に関する記事は「あなしら上林」で照会中なのでそちらをご覧いただくとして、最新の情報はこちらで掲載することにする。また「上林の盃状穴」のタイトルは上林に特定するという意味で本記事の趣旨にそぐわないので51回目をもって、「何なんだ、盃状穴」と変えることとする。号数は継続する。
 一番最初の聞き取りは、八木町船枝の京都帝釈天参道の灯籠台石だと思う。持ち主の西村さん(70代の男性)は即座に「雨だれの跡やろ」と言われた。「よく見てください、雨水が落ちる位置とは違いますよ」と言うと納得していただいた。じゃあ何なんだということになるのだが、各論、いろいろの説を言うしかない。そして盃状穴に関する聞き取りをしていくと一定の方向が見えてきた。
60代以下(男性)  そんなもん、知らんで。
70~80代(男性) 雨だれの跡と聴いている。
女性は未だ、知らない人ばかりである。こんな感じなのだが、なぜ一目瞭然雨だれとは考えられないのに、雨だれ説が多いのだろうか。今回も3人の方に聞き取りをして、83歳男性、70歳代と思われる男性が雨だれ説であった。もちろん雨だれが石を穿っているのを目撃したわけでなく、そう聞いている、そう認識していると言うものであった。違う神社なのに、「かつて大きなケヤキの木があって、その葉のしずくらしい」という話は同一である。どちらの神社にも大きなケヤキがあって、換金すべく売ったというのは事実のようである。無くなったケヤキの葉から落ちるしずくがどのように垂れていたかを知るよしもないが、少なくともあの盃状穴を穿ったと言うことはない。両方の神社とも、ケヤキがあっただろう位置では無いところにも盃状穴が存在しているのだ。そして現実の雨だれの穴を見ている私にとって、盃状穴のあの形状は雨だれが原因のものでないことは一目瞭然である。


渋谷神社と宇麻谷神社の盃状穴(福知山市三和町)

河牟奈備神社の雨だれ穴は正真正銘(綾部市睦合町)

【今日のじょん】大槻さん家のうめちゃん、喜んでずっと立ち上がってしまった。
「いつも立ち上がるんですか?」
「いえ、こんなの初めてです、きっと嬉しいんですねえ」






 

 

コメント
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