
年の暮れというのはどうもセンチな気分になりがちで、家で部屋に一人でいる時によく聴いているのがビル・エヴァンスのピアノ。今日はその中でも彼が作曲した”The two lonely people”という曲の紹介。この曲が初めてリリースされたのは、CBSに移籍後の最初の作品「Bill Evans Album」(1975年)。一般的にはマイナーだと思うけど、自分的にはけっこう気に入っている。
その第一の理由は、まずは彼のピアノの音色が良いこと。ほとんどの人は、あの高音を抑えて中低域をふくらませたサウンドじゃないとエヴァンスらしくないと言うだろうし、それも理解できる。確かに晩年は一部を除き、逆に高域を強調し中低域を抑えたクリーンで深みに乏しい音色の作品が多いから。その意味でCBS時代は、その中間的な音作り。個性的ではないけどバランスが良い。
第二の理由は、アルバム全曲が彼のオリジナルだということ。彼の曲の特徴は、コード進行にひねりがあって、2小節や4小節単位での転調がふんだんに出てくる。この曲もその代表的なもので、作曲家としてのこだわりがしっかりと感じられる。この後にもいろんなアルバムで聴くことができるけど、やはり死ぬ間際の録音「Consecration, Vol. 1」(1980年)が切なくて心に染みる。
この曲はキャロル・ホール(Carol Hall)がビルにプレゼントした詩に音楽をつけるように作曲したものらしいけど、詩も切なく淡々としていて。"The two lonely people Sit silently staring Their eyes looking coldly ahead .... "。別れた男と女の寂しさがひしひしと伝わってくる。詩があるということはヴォーカルものもあるということで、けっこういろいろ録音されている。
トニー・ベネットとのデュオの第2弾である「Together Again」(2003年)、そして最近では若手女性が。スウェーデン出身シャネット・リンドストレム(Jeanette Lindstrom)の「Walk」(2003年)とイタリア出身ロバータ・ガンバリーニ(Roberta Gambarini)の「Easy to love」(2005年)と。どれも皆それなりに頑張っているのだけれど、聴いていて思うのは音程を取るのが難しいということ。あまりの転調の多さに皆唄い切るところまで消化できていない。
やはり本家のピアノをしっとりと聴くのが一番かなあ。
Bill Evans Album
Consecration, Vol. 1
Together Again
Walk
Easy to Love
その第一の理由は、まずは彼のピアノの音色が良いこと。ほとんどの人は、あの高音を抑えて中低域をふくらませたサウンドじゃないとエヴァンスらしくないと言うだろうし、それも理解できる。確かに晩年は一部を除き、逆に高域を強調し中低域を抑えたクリーンで深みに乏しい音色の作品が多いから。その意味でCBS時代は、その中間的な音作り。個性的ではないけどバランスが良い。
第二の理由は、アルバム全曲が彼のオリジナルだということ。彼の曲の特徴は、コード進行にひねりがあって、2小節や4小節単位での転調がふんだんに出てくる。この曲もその代表的なもので、作曲家としてのこだわりがしっかりと感じられる。この後にもいろんなアルバムで聴くことができるけど、やはり死ぬ間際の録音「Consecration, Vol. 1」(1980年)が切なくて心に染みる。
この曲はキャロル・ホール(Carol Hall)がビルにプレゼントした詩に音楽をつけるように作曲したものらしいけど、詩も切なく淡々としていて。"The two lonely people Sit silently staring Their eyes looking coldly ahead .... "。別れた男と女の寂しさがひしひしと伝わってくる。詩があるということはヴォーカルものもあるということで、けっこういろいろ録音されている。
トニー・ベネットとのデュオの第2弾である「Together Again」(2003年)、そして最近では若手女性が。スウェーデン出身シャネット・リンドストレム(Jeanette Lindstrom)の「Walk」(2003年)とイタリア出身ロバータ・ガンバリーニ(Roberta Gambarini)の「Easy to love」(2005年)と。どれも皆それなりに頑張っているのだけれど、聴いていて思うのは音程を取るのが難しいということ。あまりの転調の多さに皆唄い切るところまで消化できていない。
やはり本家のピアノをしっとりと聴くのが一番かなあ。
Bill Evans Album


Together Again



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