言い訳が先では

　最近は政治家達の、最初から言い訳をするのが目に付く。先日、福井大飯原発の再稼動の説明に、関西の首長との会議に出席した細野大臣は再稼動を言いながらも「暫定的」を連発した挙句に再稼動後の停止の可能性にも言及した。こんないい加減な再稼動の説明ってアリなのだろうか。

　先日の国会の原発事故調で枝野大臣は、東電社長からの電話で「全員退避」の発言があったかの問いに、まず最初に「記憶が定かではないが」とした後でそのようなニュアンスだと承知したと証言した。

　枝野大臣は弁護士でもあり、東電社長が完全否定する「全員退避」発言時の電話録音をもしも東電が持っていた場合には問題になるので、最初に「記憶が定かではないが」と逃げ道を作ってあるのだろう。

　党内への言い訳の為に、小沢元代表と会談した野田首相。最初から合意するはずも無かったが、一応話し合う姿勢を見せた。しかし、10分で済む話を一時間半も会談をした。長時間会談したらじっくり話し合ったという言い訳になるからということなのだろう。

　言い訳が先では、その発言に説得力があるはずが無い。結局のところ、ポリシー自体が無いからこうなるのか、マスコミ対応が先にたつから言葉だけの政治になるのか。恐らく両方なのだろう。