オリコンチャートが絶対的なヒット曲指標から、多くの内の一つの指標になってしまって久しい。もはやCDを聞く為のプレーヤーすら無い家も結構多いのだから、といって、ダウンロードだけというのも、それを利用するのが30代よりは若い層の方が多すぎるので、若年層の影響が強すぎる結果になってしまいます。だから、ほとんど意味を失ったオリコンチャートでも、無視される事も無く生き残っているのでしょう。
同じ様にというにはまだ少し早いのですが、その意味を失いつつあるのが視聴率ではないでしょうか。
確かに、まるっきり視聴率がその意味を失ったのかと言えば、その答えはノーだと思います。それ以外の指標は今のところありませんし、それが間違っているという事ではないからです。
最近、特に女性の社会進出が進んだり、ネット配信の充実やスマホの普及率が高まった影響などからか、それまでも続いていたテレビの視聴率の長期低下傾向が加速されているのです。
今年の春から、多くのテレビ局は視聴率の問い合わせに応じる事を止めました。今でも1つの局だけはゴールデンタイムなどに限って続けていますから、問い合わせに応じようと思えば続けられるのでしょう。
止めた理由は簡単です。あまりにも視聴率が低い番組が多いのでかっこ悪いのです。また、その視聴率に引きずられて番組自体の評価まで下がってしまって、駄目な番組のレッテルが貼られてしまうのが嫌だからでしょう。
今の視聴率は、あまりネット環境にふれることが頻繁ではない世代の影響が強すぎるように思えます。仕事に出てたらテレビは見れないし、帰宅してもネットを見てたらテレビはそう見れない。
確かに全く合っていないとは思いませんけど、年配向けの番組の視聴率がやや高すぎにふれている気がします。また、少し考えるような内容の番組ややや若い層向けの番組が低く出過ぎな気もします。これは少子高齢化の影響もあるのでしょうが。
実際の視聴率調査は、いろんな世代や家庭を網羅しているのでしょうが、600世帯ほどでサンプルするには現代はあまりにも複雑になり過ぎたようです。視聴率っていうのは実にパーソナルそのものな世界ですからね。
この秋からは、録画率も参考に出していく事になるようですが、それでどこまである程度一般的な認識に近い数字が出てくるのか楽しみではあります。