30日に衆議院選挙の投開票が行われ、民主党が各種マスコミの調査結果での予測どおりに300議席を越える圧勝となった。ほぼ前回の選挙の逆の目が出た格好です。これから間違いなく4年間は民主党政権が続くことになります。巷間マスコミが期待するような、党分裂は政権を捨ててまでやるはずは無いでしょう。
今回の圧勝劇、民主党自体が支持されたというよりは、前回の選挙であまりにも極端な自民党圧勝であった為のゆり戻しであったと思います。そして、不況から来る閉塞感が国民に充満し、「何となく自民党には投票したくないな」という気分がこの結果を生んだという風に感じました。
選挙開票番組では、民主圧勝に嬉しさを隠せないキャスターの顔が見える局もちらほらあるようにマスコミが作った政権という気持ちであるのかもしれません。確かに、明らかにアンフェアな報道ぶりで、なりふり構わずに民主勝利に動いてきたんですから。そういうことが「何となく自民党に投票したくないな」という雰囲気作りの大きな一助となったのは間違いないだろう。
もう一つは、自民党が長期政権の中で高齢化した議員達。そこに美人女性候補や30代の若い落下傘候補達をぶつける。閉塞感に満ちた国民が、候補者の中身や実績よりも見た目でフレッシュな方を選ぶのも、これまた雰囲気的なものだろう。
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今後。マスコミは民主党をフォローし続けるのか。まずはそれが焦点だろう。民主であろうが自民であろうが、国民にアメばかりを与え続けられる情況ではないだけに、できるだけ早くムチのほうを国民に示して理解を得る必要がある。それが出来るかはマスコミの協力が不可欠だからだ。しかし、そうなると国民の声よりもマスコミに媚びた政権運営に終始しそうな不安が頭をもたげる。
また、ニュースの視聴率を上げたいマスコミに政局を作られる恐れもある。前回、鳩山代表が代表だった時、自由党との合併問題で集中砲火を浴びて早々に党代表を辞任した。その時と同様に、何かの問題で早々に辞任して小沢首相誕生という悪夢が起こるかもしれません。
自民党については、嫌でも世代交代が一気に進むことでしょう。捲土重来を期していただきたい。出来る事なら、反対だけの野党にはなってほしくありませんね。
小選挙区選挙では、圧勝か惨敗が繰り返すのは制度として起こること。前回の総選挙でも言われていましたが、議席数ほど得票率の差はありません。次どうなるかは、景気次第という事なのかも。