トランプ大統領は、就任10日ほどで立て続けに大統領令を発行して公約を実施しようとしています。いい悪いは別にして、大統領選挙で1年半言い続けていた事を実際にやるという話ですから、日本のマスコミが本当にやるとは思わなかったまで言ってしますのもどうかな。誰もがまさかアメリカがやるとは思いませんでしょうが。
海外のニュースもトランプ政権の大統領令のニュースで埋め尽くされています。特にイスラム教国7か国からの永住権を持たない人の入国制限には強い反発を感じる報道がアメリカだけでなく欧州からも伝わってきています。その理由は、もちろん中東が欧州から近く、難民問題の当事者であるという事が大きいのでしょう。
入国自体を全部止めるというのも思い切ったやり方だと思いますが、一々チェックするのは不可能な人数が入国することを考えると実効性を持たせるには全て止めるしかないのかも知れません。それでも、これほどの事を本当にアメリカがやるのは、本気なんだなと思わされます。
それほど、イスラムのテロは恐ろしいというのも事実ではある。イスラム教徒でもごく一部の狂信者なのも事実なのですが、イスラム教ばかりがこの手のテロを起こしているのもある。だから、今回のトランプ大統領のやっていることは明らかにムチャクチャなのですが、内心ではある程度の制限というか検査の厳格化はやるべきだという意見も当然あっていいはずではないだろうか。
しかし、報道ではそういった賛成の声は全く伝わってこない。大統領選の時の「トランプ支持」と同じく、堂々と口に出して言い辛いというのはあるのだろう。もし、今回のイスラム教の国民入国制限を支持しようものなら、レイシストのレッテルを貼られて社会的に抹殺されてしまうのは間違いないはずだ。
こういうニュースを見ていて、ベトナム戦争時にニクソン大統領が戦争反対デモに対抗して、『「サイレントマジョリティー」は決して反対デモに同意してはいない』と演説している様子を思い出した。実際のアメリカ国民の本音はどうなんだろうか。さすがに今回は、トランプ大統領がやり過ぎだと思うのだろうかな。