ここ数年来の極度の円高で、海外に進出した製造業も大小を問わず多くなり、TPPの交渉開始で、いよいよ海外との競争が激化することになるでしょう。民主党政府時代には、枝野大臣が競争してどんどん海外に進出して行けなんて事を国会で答弁していましたが、海外との競争は当然のことながら厳しさも付いて回ります。
そんな外部との競争というのをいち早く我々にも見せてくれたのが、競馬の騎手ではないでしょうか。
先日、安藤勝己騎手が引退しましたが、彼に始まった地方所属騎手の中央移籍と海外の外国人騎手の短期免許は、それまで競馬学校出身者に限られていた中央競馬騎手への道を広げるものでした。ある意味、師弟関係や先輩後輩というような関係性の中である意味温室の中で守られ、競争はあるが何となくですが天地ほどの厳しさは感じられませんでした。
この騎手免許の開放と共に、厩舎にも年間勝ち星によって馬房の数が増減するという「メリット制」という競争原理が一部取り入れられたために有力騎手に騎乗が集中し、それが外国人騎手や地方からの移籍騎手である場合も多いという状況になった。
この反動で、中堅以下の騎手は騎乗するだけでも難しいという状況になって、若くして騎手から調教助手へ転進する者が増えています。また、競馬学校卒業者で騎手になる者も、以前は毎年10名前後であったものが今では5名もいれば多いという状況です。
優勝劣敗は世の常だし、こういうのが普通だという意見は多分正しい。しかし、競馬の中のギャンブル以外の部分の魅力をスポイルしている面も確かにあるように私には感じられます。何となく雰囲気が変わったような気がするのは私だけだろうか。
TPPで海外に多くの部門を開放することで、これと似た状況が各所で起こるのかもしれません。これにあなたは耐えられるのか。そういうことも、TPPへのあなたの賛否の判断基準の一つにするべきだと私は思います。





