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墓場鬼太郎 #04-05 感想

2008-03-01 22:54:01 | 水木しげる
 最近、「墓場鬼太郎」を放送当日に観られない。
 東海テレビでは木曜深夜に放映されているので、最初のうちは金曜日の夜に録画を観ていたのだが、2月に入ってから忙しくなり、特に金曜日は帰宅した後ぐったりしてしまう。「墓場」はじっくりと観たい作品なので、疲れている時には30分間気力と体力がもたないのだ。
 そんな訳で、第4話以降は土曜日か、事によっては日曜日に「ゲゲゲの鬼太郎」第5作と続けて観る状況になってしまっている。どうやら3月一杯まで忙しそうなので、最終話まで週末に観るスタイルは続きそうだ。

 前振りが長くなってしまったが、遅まきながら第4話・第5話の感想を書いた。本作については、全話の感想を書くつもりだ。



・墓場鬼太郎 第4話「寝子」
(脚本/高橋郁子、演出/中村哲治、作画監督/袴田裕二・窪 秀巳)


 前話の吸血木に続いて、今回は原作から寝子に絞って話が再構成されている。
 もちろん、今回は寝子にたくさんセリフがあったわけが、悪くはなかったと思う。普段声優の仕事をしていない芸能人がアニメに出演すると、「声」として聴けるレベルでない人も多いが、中川翔子はアニメレギュラーの経験があるだけに、きちんと聴ける「声」になっていた。

 ストーリーの構成については第5話の感想で詳しく触れるが、本話限定では、自分が幽霊族である事を打ちあける鬼太郎や、「君にメロロン」を歌う寝子の場面が印象的だった。「君にメロロン」は、アニメ版の寝子の持ち歌としてなかなかいい曲だと思った。さすがにmegrockが手がけているだけあって、アイドルソングとしてもアニメソングとしてもしっかりツボを押さえた歌になっている。
 また、ニセ鬼太郎が寝子と川に身投げするところでは、異常なまでの強引さと必死さが笑えた。自殺するならもっと落ち着けと突っ込みたくなってしまった場面だ。




・墓場鬼太郎 第5話「ニセ鬼太郎」
(脚本/高橋郁子、絵コンテ/地岡公俊、演出/羽多野浩平・地岡公俊、作画監督/橋本敬史・窪 秀巳)


 前話で飛ばされた部分や特に説明されなかった場面を、ニセ鬼太郎とねずみ男の回想で補完したのは面白い構成だった。アニメ版「墓場鬼太郎」は原作と比べて各話の独立性が高くなっているが、この2話分に関しては合わせて前後編で一つの話として観るべきだろう。

 今回は、チャンチャンコを奪われた鬼太郎に「ただの子供だ」と言い放ったり、地獄のニセ鬼太郎に「わしゃお前の親父じゃない」など、「ゲゲゲ」では絶対に観られない厳しくて怖い目玉親父がしっかりと描かれていたのがよかった。声はいつもの目玉親父と変わらないだけに、余計に怖さが感じられる。
 また、一体どう描くのだろうかと興味津々だった、ねずみ男の「黄金の実弾」についても、テレビ放送で可能な限り原作の味を残したと思われる会話が聞けたのでよかった。最後の放屁はアニメオリジナルだが、これもねずみ男らしい。

 そして、本話のクライマックスは寝子とニセ鬼太郎との対面。ここでは、対面前にニセ鬼太郎が寝子の恨みを恐れている描写が念入りで、迫力があった。さらに、地獄に残る決心を語る寝子の場面は原作以上にもの悲しいものだった。
 ただ、原作を読んでいると、ニセ鬼太郎がこの後どのような運命をたどるか知ってしまっているので、寝子が「ニセ鬼太郎さんには将来があるわ」と言う場面では、つい「どうせこいつはあっさり死ぬんだし、寝子さんが戻った方がいいんのでは…」と思ってしまった。本話については、原作の知識なしで観た方が、より泣ける作品に感じられたのではないだろうか。
 それはそれとしても、2話分合わせて原作と構成が違うだけに、かえって新鮮に観られて面白かった。


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