東海中学「茅原実里の"めぐり逢い"」

 本日、東海高校・中学校「サタデー・プログラム」の一つとして開催された公開講座「茅原実里の"めぐり逢い"」を聴講してきた。
 名古屋に声優が来て、しかも1時間半も話が聞ける機会はそうそうないので、非常にありがたい。そう思っているのは私だけではないようで、講堂の1階席は埋まって2階に立ち見まで出た盛況ぶりだった。事前のアンケートによると、宮城県や福岡県からの参加希望者もいたそうだ(実際に来たかどうかは不明)。

 この「サタデー・プログラム」は東海高校・中学の生徒が中心となって企画しているもので、今回の講座も、司会進行役の二人の生徒が「自分たちがファンだから呼びました」と、実にわかりやすい理由で開催された事を最初に明かしていた。
 実際、司会のS君とK君は最初の説明の時こそ「茅原実里さん」と呼んでいたが、本人が登場したら緊張しつつも舞い上がって「みのりん」と呼ぶなど、見ていて実に微笑ましかった。その後も、最後まで呼び名は終始「みのりん」だった。


 講座の内容は、


 ・中学・高校時代の思い出
 ・なぜ、声優になったのか
 ・作品別に、みのりん自身が選んだ名場面を上映し、作品について語る
 (「天上天下」第1話より棗亜夜の初登場、「涼宮ハルヒの憂鬱」第10話より長門対朝倉、「みなみけ」第10話より千秋と「山田」の出会いと別れ)
 ・受講者からの質問コーナー


以上の内容で構成されていた。

 みのりんと言うと、最近は「残念な子」のイメージが強かったのだが、さすがに中学生相手なのでしっかりお姉さん役として、舞い上がって妙な受け答えをする司会二人を上手くフォローしていた。
 何しろ、1時間半近くにわたった講座なので、とても内容はまとめられない。以下、個人的に印象的だったコメントを紹介しておく。まずは、アニメ3作品についてのコメントから。


・「天上天下」第1話の棗亜夜登場シーンは、本人のセリフは入っていない。それでもこの場面を選んだのは、デビュー作で声をあてたキャラの初登場で思い入れがあるから。また、録音時には息を入れるなど演技をしていたが、オンエアを観たらまるっきり声が入っていなくてショックだった。それでも、アニメは声優だけで作るものではないので、スタッフの判断の結果でああなったのだろうと今では納得している。

・「涼宮ハルヒの憂鬱」長門対朝倉の戦闘は、当初から長門の最大の見せ場だとスタッフから聞いていたので、特に力を入れて演じた。基本的に長門は感情を込めない話し方でと指導されていたが、絵の方で結構感情が入っているように見えるので、それに引きずられる事もあって難しかった。

・「みなみけ」で山田を蹴っていたシーンは、自分にも道に落ちている物を拾って名前を付けたりする事があるので、共感した。千秋も役が決まった時は難しいと思ったが、実際に演じてみるとサンタを信じていたりぬいぐるみのふじおかを可愛がっていたりと、結構小学生らしい面もあって、今では大好きなキャラクター。山田のシーンでは、普段より可愛らしさを意識して演じた。


 3作品共に、ここに紹介した以外にも色々と話していたが、特に「天上天下」はデビュー作だけに思い入れが強いようだった。尊敬する声優としても、この作品で共演した久川綾の名前を挙げていた。
 ただし、対照的に司会の二人は「ハルヒ」以降のファンらしく、「ハルヒ」に話題が移った時には「天上天下」の時と比べてあからさまにハイテンションになっていた。「ハルヒ」第5話(「涼宮ハルヒの憂鬱III」)の長門の長ゼリフが大変だったと言う話題の時には、司会の一人が「僕も覚えようと挑戦しましたが、大変でした」と言い出して、なぜか意気投合(?)したみのりんと握手をする一幕まであった。これは完全に役得だろう。

 また、さすがにファンが企画した講座だけあって、「ハルヒ」の名場面上映では教室に戻った後の「WAWAWA忘れ物~」の場面までしっかり入れるなど、ネタとしてのツボを押さえた編集になっていたのはよかった。
 「ハルヒ」の話の時に、準備中だった(と、思われる)「みなみけ」の映像がチョロっと流れてしまった時も、司会のS君がフォローのつもりか「千秋もいいですよね~」と、実に楽しそうに話しており、見ているこちらも楽しくなってしまった。
 とにかく、司会の二人の発言やリアクションは、一々面白かった。冷静に見ればグダグダな進行であり、素人の中学生だからこそ許された事だろうけど。


 「みなみけ」と言えば、「無印と「おかわり」は制作会社から違って絵もガラッと変わりましたが、演じる側としてはどうでしたか」と言う際どい質問もあり、どう答えるかとちょっと心配してしまったが、さすがにそこは大人の対応で、「絵が違うとイメージも微妙に変わってきて、最初はとまどいましたが、「おかわり」はオリジナルキャラも出てきて無印とは違う趣向ですし、千秋は千秋なので基本的に変わらず演じました」と、両方を立てるコメントだった。
 個人的には「みなみけ」は無印が好きなので、本人が選んだ名場面が無印の方だったのは嬉しかった。
 そう言えば、「「おかわり」ではバカ野郎度がアップしたキャラもいて…」とも言っていたが、あれは夏奈の事だったのだろうか。それとも内田あたりか?


 質問コーナーでは、

・好きなチロルチョコは?→即答で「きなこもち味」。工場見学もしたとの事。今日の控え室にもチロルチョコが山盛りになっていたらしい。
・何か毎日している事は→寝る前にダンスをする。どんなダンスかは秘密、そのうちブログに書くかも。
・アフレコ時にキャラによって服装を変えたりしますか→千秋の時はランドセルをしょっていました。嘘です(笑)。
・保坂先輩をどう思うか→気持ち悪い

などの応答があった。
 さらに、全然「質問」ではないが、「千秋の「バカ野郎」をお願いします」とのリクエストに応えて、「今日は最高に楽しいぞ、このバカ野郎!」と、生で千秋声を披露。この講座でのキャラ声はこの千秋だけだったが、「みなみけ」ファンとしては嬉しかった。


 1時間半弱の長丁場だったが、時間を感じさせられず、終始楽しい講座だった。それに、この講座を通して、自分の中のみのりんへの好感度もかなり上がった。このエントリで「みのりん」と呼んでいるのも、そのせいです。
 最初の方にも書いたが、名古屋でこのような機会は滅多にないので、中学生が今回の講座を企画して実現させたのは素晴らしい事だと思う。私は行けなかったが、前回の第12回サタデー・プログラムでは白石稔が呼ばれているので、今後も「ハルヒ」声優の登場が期待できるのだろうか。メインキャラの声優で地元出身者が二人もいるのだから、ぜひ呼んで欲しい。



6/29 追記

 ダンスの件については、約束通りさっそくブログで触れられている
 あと、このエントリでは念のため司会の二人をイニシャルにしておいたが、こちらも昨日の更新で思いっきり名前が出ていますな。それにしても、アフレコの見学にまで行ったとは、うらやましい。もちろん、今回の講座の開催自体は大変だったんだろうけど。
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