「熱血!!コロコロ伝説」ようやく購入

 25日に発売された「熱血!!コロコロ伝説」を、今日になって購入してきた。
 名古屋では、24日には既に書店に並んでいたのだが、私はこの企画にはあまり心が惹かれておらず、買うかどうか迷っていた。と言うのも、子供時代にリアルタイムで「ドラえもん」を読んでいた雑誌は、私にとっては学年誌であり、コロコロはたまに友達の家で読む程度だったため、あまり思い入れが無いのだ。

 今となっては記憶がはっきりしないが、おそらく幼稚園~小学校低学年くらいの頃は映画原作の「大長編ドラえもん」がコロコロに連載されていた事すら認識していなかったと思う。初期の大長編は映画を観た後に、カラーコミックスでまとめて読んでいた。
 「海底鬼岩城」か「魔界大冒険」あたりになると、大長編がコロコロの連載で、またコロコロには「ドラえもん」以外にも多くの藤子作品が載っている事も知っていたが、この頃には「週刊少年ジャンプ」を読み始めており、当時の小遣いの額では、更にコロコロを購読する選択肢はなかった。


 前置きが長くなってしまったが、そんな訳で「熱血!!コロコロ伝説」は、私にとっては懐かしさに浸れる企画ではないし、特にレアな藤子作品が再録される訳でもないので、書店に平積みになっている様子を眺めつつ、「どうしようか」と思っていたのだが、あちこちのブログで購入報告や感想が書かれているのを読んで、だんだん欲しくなり、とうとう今日、買ってきた。
 ただ、買ったのは1977・1978年版のVol.1だけ。1987・1988年版のVol.6は藤子度が低く、他に思い入れのある作品もないので、買わなかった。

 さっそく、梱包を解いて読んでみたが、単に昔の作品を再録するにとどまらず、作品解説がしっかりついており、リアルタイムで読んでいなかった私にとっても発売当時の雰囲気が伝わってくるようだ。
 それに、純粋な藤子作品のみならず、関連作品の「ドラえもん百科」や「ハムサラダくん」まで再録されているのも嬉しい。ただ「ハムサラダくん」は、「まんが道」に比較的内容の近い初期エピソードだったのはちょっと残念だ。後半の「まんが道」からはかけ離れてしまった頃の方が、読んで面白いと思う。
 「ドラえもん」は、収録作品はお馴染みの話ばかりだが、コロコロ創刊号の藤本先生の言葉が載っていたのはよかった。ドラに関しては、今後も「コミックス未収録」の話を再録する予定だそうだが、あくまで「てんとう虫コミックス」未収録という意味のようで、Vol.1で紹介されている再録予定作品の中では、純粋な未収録作品は「タイムドリーマー」のみだ。
 藤子作品以外もざっと眺めたが、今の「コロコロ」のイメージとはかなり違う印象の作品も多く、30年の歳月を経て「コロコロコミック」がどんどん変わっていた事がよくわかった。六田登が「どんまい」のような素朴な味わいのある作品を描いていたとは知らなかった。


 全体として、買う前に想像していたよりは、かなり読み応えがあって、買ってよかったと思う。
 それに、付録とは言え「新オバケのQ太郎」のてんコミ版第1巻が丸々一冊復刻されたのは素直に嬉しい。今回の付録をきっかけに多くの人が「新オバQ」に触れることから、正式な単行本復刊につながって欲しいものだ。
 今後の続刊は、Vol.2~4くらいまでは買うつもりだ。このあたりは、上で書いた「たまに友達の家で読んでいた」時期なので、ある程度は懐かしさも感じるだろうし、藤子作品全盛期のコロコロを追体験するのは悪くない。



 最後に、ちょっとだけ掲載されていたデータに突っ込みをしておこう。
 まず、「パーマン」連載期間が1978年5月15日号~1982年1月号になっているが、これはシンエイ版アニメが始まる以前の再録連載の事だろう。1983年からの新作連載を紹介していないのは問題だ。
 また、「オバQ」については「新オバケのQ太郎」として紹介されているが、実際には新旧おりまぜて「オバケのQ太郎」のタイトルで再録されているはず。まあ、こちらについては色々事情があるのかもしれないが。
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