「RGBアドベンチャー」打ち切り

 表題のとおり、BS-iで「GUN道 MUSASHI」の後番組として放送中の「RGBアドベンチャー」が、予定していた4月までの放映を全うすることなく、次回21日放送分の総集編をもって終了することになった。
 こちらがBS-iの番組表。すでに「終」の文字が付いている。さらに、トップページにもお知らせが。また、こちらは次回分のEPG画面。「制作会社の都合により、放送を続ける事が不可能となりました」と、ズバリ書かれてしまっており、身も蓋もない。

 結局、放送回数は次回を含めて10回で、内訳は事前特番2回+本編6回+番外編1回+総集編1回となる。
 本編6話は「パピヨンローゼ New Season」やWOWOWの「半分の月がのぼる空」「しにがみのバラッド。」と同じだが、これらの作品は最初から全6話として作られており、放映途中での打ち切りとなると、キー局では4回で打ち切られた「手塚治虫のドン・ドラキュラ」に次ぐ短さだ。
 ただ、「ドン・ドラキュラ」は8話まで制作されており、地方によっては全話放映されているし、DVDにも収録されている。「RGBアドベンチャー」の場合、今月発売のアニメ雑誌には11話までのあらすじが掲載されていたが、7話以降が1本も完成しておらずストックが無いのであれば(「制作会社の都合」で打ち切りになるくらいだから、無いのだろうが)、実質的に「ドン・ドラキュラ」を越える打ち切り最短話数の記録更新となる。


 私は今のところBSデジタルの受信環境を備えていないが、「MUSASHI」スタッフ・制作会社の新作だったので、とりあえず情報はチェックしていた。それが、こんな形で終わりが訪れるとは思わなかった。曲がりなりにも「MUSASHI」を全話放送しきったのだから、今回も色々な手を使って半年間を乗りきるだろうと期待していたのだが、どうやらACCプロダクションの制作能力は「MUSASHI」で既に限界だったようだ。
 今回のような、完全にシリーズ途中での打ち切りでは、「MUSASHI」のようなネット配信やCSでの放送も期待できないし、DVD化もないだろう。評判を聞いた限りでは、「MUSASHI」とは違って単なる駄作と言う評価が多かったが、一度くらいは自分で現物を観て、どんな作品であるか見極めたかった。放送時間がもっと遅ければ、電機店で観る手もあるが、さすがに9時30分では開いていない。

 本作の打ち切りは、アニメ放送本数の異常増加による制作体制の破綻が、完全に番組に引導を渡すような形で、はっきり表に出たと言えるだろう。
 昨年は「MUSASHI」以外にも、某キャベツをはじめとして作画が破綻したアニメは多かったし、今は落ち着いているものの、4月からはまた多くの新番組が予定されている。いつ第二、第三のACCプロダクションが現れても不思議ではない。無理しなくても、アニメの本数は1月期くらいで十分だと思う。


 とりあえず、「RGBアドベンチャー」は仕方ないとして、ANIMAXで放映中の「MUSASHI」が、このまま続くのかどうか、気になるところだ。ANIMAX版は修正が入っているので、このままACCプロダクションが完全に倒産・崩壊でもしてしまったら、修正が入れられず放映不可能となって、こちらも打ち切られるかもしれない。
 ANIMAXとの契約がどうなっているのかわからないので、現時点では状況の推移を見守るしかないが、個人的には修正が無理ならば開き直って無修正で放送してほしい。特に、14話の信玄餅は、ぜひ多くの人に見て欲しいものだ。



(関連リンク)

BS-i内の作品紹介
RGBアドベンチャー まとめwiki(仮)
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