土曜日はきっちり一日仕事して、きょうは緩いおやすみ。本屋に【年間日本SF傑作選】さよならの儀式 (大森望・日下三蔵 編) が出ていた。これが出れば梅雨に入るか梅雨が明けるか、である。うむ、珍しい名前が載ってるな。あとは家へ帰っていい加減やわになったFG-75の絃を張り替え、140に持ち替えてコピの続き
先日催行された会社の社員旅行は、屋形船で宴会したりミュージカルを鑑賞したりと盛りだくさんな内容だったが、私はその合間、ただひたすら宮内悠介さんの「ヨハネスブルグの子供たち」という本にかじり付いていた。まったくいけすかない奴!さて同書は、リリース後1年が経過しようとしている。DX9というボーカロイド(初音ミクのロボット版ですな)が様々な形態で社会に浸透している近未来を舞台として、2章「ロワーサイドの幽霊たち」は悲惨な9.11をなぞる物語、5章「北東京の子供たち」は巨大な団地に住まう悲しい人々の物語が展開する。ページに指を引っ掛けて前後を参照しつつ、なんとか輪郭くらい理解できんか、と格闘する楽しい2日間でした。作者は構成にとても気を使ってるんだそうです、SF読みにはこの語り口が堪えられません
サクサク読めてメチャ面白いSF+日がな一日ゆっくり温泉、のコンボで年末を過ごすべく、29日は城里町「ホロルの湯」。片道13キロだから大洗へ出るのと変わらない。持参したのはジャーン!野尻抱介「南極点のピアピア動画」(ハヤカワ文庫)。四つの短編をひとつ読んで入浴、ふたつ読んで入浴とやり、読了後、星の瞬く露天風呂はサイコーであったぞ。小説の狂言回しであるボーカロイド‘小隅レイ’は、勿論 Cosmic Ray(宇宙線)に由来するが、元を辿ればSFファンジン「宇宙塵」を主宰された日本SFの重鎮、柴野拓美氏(2010年1月死去)のペンネーム「小隅黎」に行き着く、とかヤボを言うのは止めて、是非みなさんにも読んでいただきたい。(レジに持ってくのは多少、勇気がいるかもね)
では、明けましておめでとうございます。本年もどうか、宜しくお付き合い下さい
では、明けましておめでとうございます。本年もどうか、宜しくお付き合い下さい
ヨハネスブルグの天使たち / 宮内悠介 (2013、早川書房)
第四の館 / R・A・ラファティ 柳下毅一郎訳 (1969、図書刊行会)
NOVA10 / 大森望 責任編集 (2013、河出書房新社)
水戸駅南にある小貫書店の6、7月の売上に貢献させていただいております。このあともぶ厚い文庫本がさらに一冊入荷待ちですし、ノーマークの神林本を見つけてそれも買ってしまったので、いよいよ本棚も整理しないとマズイ状況です。NOVAは2009年の「1」からずっと続けて読んできて、リアルタイム読書の面白さを初めて知りました。たまにツイッターで作者さんとお話などもさせて貰ったり。レコードが30~70年代ばかり聴いてるのとは、随分事情が違う
それはそうと、昨日は久しぶりに little martha を引っ張り出して、ごそごそやっていた。むう、けっこう骨太になって来たかな?譜面に変更箇所も
第四の館 / R・A・ラファティ 柳下毅一郎訳 (1969、図書刊行会)
NOVA10 / 大森望 責任編集 (2013、河出書房新社)
水戸駅南にある小貫書店の6、7月の売上に貢献させていただいております。このあともぶ厚い文庫本がさらに一冊入荷待ちですし、ノーマークの神林本を見つけてそれも買ってしまったので、いよいよ本棚も整理しないとマズイ状況です。NOVAは2009年の「1」からずっと続けて読んできて、リアルタイム読書の面白さを初めて知りました。たまにツイッターで作者さんとお話などもさせて貰ったり。レコードが30~70年代ばかり聴いてるのとは、随分事情が違う
それはそうと、昨日は久しぶりに little martha を引っ張り出して、ごそごそやっていた。むう、けっこう骨太になって来たかな?譜面に変更箇所も
『蛇の卵 Serpent’s Egg』R・A・ラファティ(1987)
月曜シゴトがなんだかヘヴィーで早々に帰宅、途中行きつけの小貫書店に寄って、宮内悠介「ヨハネスブルクの天使たち」を注文。と思ったら青心社からリリースされたR・A・ラファティ「蛇の卵」が棚にあるではないですか!うれしくなってカウンターに持って行き、ついでに「第四の館」も注文してしまった。なにしろこれから酒代が浮く(はず)なので、その分をパルプに廻すというわけさ。訳者の井上央さんは、これでラファティの長編翻訳は6冊になった、と誇らしげ。順に並べると、①トマス・モアの冒険(1968)、②地球礁(1968)、③宇宙舟歌(1968)、④悪魔は死んだ(1971)、⑤イースターワインに到着(1971)、そして本書となる。しかし今年2013年は、これに続いて「第四の館」も刊行されたので(訳は特殊翻訳家・映画評論家の柳下毅一郎さん)、ラファティ祭じゃ!とばかり一部のカルトなファンは小躍りをしている。もっとも我が家では積ん読状態が続いていて・・・
月曜シゴトがなんだかヘヴィーで早々に帰宅、途中行きつけの小貫書店に寄って、宮内悠介「ヨハネスブルクの天使たち」を注文。と思ったら青心社からリリースされたR・A・ラファティ「蛇の卵」が棚にあるではないですか!うれしくなってカウンターに持って行き、ついでに「第四の館」も注文してしまった。なにしろこれから酒代が浮く(はず)なので、その分をパルプに廻すというわけさ。訳者の井上央さんは、これでラファティの長編翻訳は6冊になった、と誇らしげ。順に並べると、①トマス・モアの冒険(1968)、②地球礁(1968)、③宇宙舟歌(1968)、④悪魔は死んだ(1971)、⑤イースターワインに到着(1971)、そして本書となる。しかし今年2013年は、これに続いて「第四の館」も刊行されたので(訳は特殊翻訳家・映画評論家の柳下毅一郎さん)、ラファティ祭じゃ!とばかり一部のカルトなファンは小躍りをしている。もっとも我が家では積ん読状態が続いていて・・・
この年度末でいまの会社の在籍期間がちょうど20年になった。おれの場合は怠惰のなせるワザだ。それでも少し感慨はある、無論シゴトとかけ離れた地点で。ということで、金曜日に首尾よく職場を離脱、「感慨深い」休日を送っている。珍しく読書三昧なのである。読み掛けだった伊藤計画×円城塔「屍者の帝国」を再スタート、その途中パートから帰宅した妻の要請でお花見→夕飯というインターミッション中に、これも前から買わねば買わねばと思っていた、宮内悠介「盤上の夜」をようやくゲット。第33回日本SF大賞特別賞受賞作を読む合間に第33回日本SF大賞受賞作を挟み込むという離れ業をやってのけた。ナンのことはない、John Miller のコピに気が向くのを気長に待ってるだけのことなのだが。しかしさっき soft machine を掛けながら「屍者の帝国」を読んでたら、第三部冒頭にウィリアム・バロウズが突如登場してびっくりした。soft machine というバンド名はまさにバロウズの著作に由来するのだから
なんと自転車で常磐線の知られざる踏切を経由して古本屋。CDとマンガのコーナーをさんざ物色した挙句、文庫棚の端っこで久しぶりにインパクトのある書物(まあ、マンガなのだが)にぶつかった。
アイデン&ティティ / みうら じゅん 角川文庫
初出は1992年12月に青林堂から。牛で難儀している場合ではない、粗筋とか感想とかは書きませんが、真っ向から来ますよ、この本、音楽(特にロック・ミュージック)と物語(特にマンガ)の好きな方は読むべし読むべし。実は作中にディランの曲がたくさん織り込まれており、手許の12枚のCDを総動員して順にMDにまとめてみたりした
アイデン&ティティ / みうら じゅん 角川文庫
初出は1992年12月に青林堂から。牛で難儀している場合ではない、粗筋とか感想とかは書きませんが、真っ向から来ますよ、この本、音楽(特にロック・ミュージック)と物語(特にマンガ)の好きな方は読むべし読むべし。実は作中にディランの曲がたくさん織り込まれており、手許の12枚のCDを総動員して順にMDにまとめてみたりした
帰宅してみると怪しげな小包が机上にある。あら、もう届いたか。先日、息子に頼み込んで密林経由でR・A・ラファティ「イースターワインに到着」という文庫本を購入したのだ。1986年9月発行の初版本、出版元は㈱サンリオ。サンリオSF文庫というのがあるらしいというのは聞いていたが、買ったのはこれが初めて。「イースターワインに乾杯」と題した大森望さんによる解説もこれまた有名で、これだけでも独立した価値があるのだ。(勢い余って本人にツイートしてしまった)
と言うわけで休日をゆっくり楽しむマテリアルは充実の一途を辿っているが(何しろ「屍者の帝国」がまだぜんぜん、核心に至っていない状況)、関東に迫り来る台風を考慮の末、‘小政’オフは順延となった。楽しみにしてらした方がいたらゴメンナサイ
と言うわけで休日をゆっくり楽しむマテリアルは充実の一途を辿っているが(何しろ「屍者の帝国」がまだぜんぜん、核心に至っていない状況)、関東に迫り来る台風を考慮の末、‘小政’オフは順延となった。楽しみにしてらした方がいたらゴメンナサイ
SF作家だった(これからもSF作家であり続ける)故伊藤計画の絶筆「屍者の帝国」を円城塔が書き継ぐ、という不世出の本がとうとう出版された。こりゃ読まなくちゃ!と思ったが、伊東計画の2長編をぢつは読んでない(SFファン失格)。慌てて先週、まずは「虐殺器官」を読了、そして「ハーモニー」を日曜未明に購入して、当日11時まで掛かってなんとか読み了えた。ところでライブラリ氏ったらじっとしてらんない性質で、最初は大人しく机に向かって読んでいたが、そのうち立って読んだり、ベッドに横になったり、うつ伏せになったり、仰向けになったり、足を床に投げ出してみたり、足だけ椅子に乗せてみたり、挙句床に座ってベッドに寄っかかったり、etc。天井からカメラで撮ってたら、さぞ可笑しかったであろうことよ。午後からはビールをひと缶空け、最終章もアルコールの力を借用。とにかくこの状態に入るとギターも全然弾けなくなってしまうし、ホント困る
私の誕生日を明日に控え、うれしいニュースが飛び込んで参りました。SF作家の円城塔氏(39)の芥川賞受賞です!受賞作は実は未読なんですが、以前同賞にノミネートされながら受賞を逃した処女長編「 Self-Reference ENGINE 」は、2年前のちょうど今頃、グアム旅行の最中ずっと読んでた作品です。元はと言えば書き下ろし日本SFコレクション『 NOVA1 』に掲載された「 Beaver Weaver 」のカッコよさに病み付きとなり、以降の作品は目に触れるもの片っ端から読んでます、まったくの半可通読者ながらいつも楽しく読ませて貰っているので、今回の快挙は身内的にうれしい。氏にはヒューゴー、ネビュラ、ローカスのSF三賞独占、いわゆるトリプルクラウンこそが似つかわしいんで、是非これからも精進して頂きたい
ななめの音楽① 川原由美子 2011年7月30日 第1刷発行 朝日新聞社
昨年暮れにNOVA6(河出文庫)と一緒に駅南の本屋(これが今じゃあ絶滅した「町の」本屋なのだ)で購入してきた。河原さんはジェイムス・ティプトリーJr.「たったひとつの冴えたやり方」で挿絵を担当したが、故;浅倉久志の絶妙の訳と相俟って奇跡のコラボとなっている。これから読まれる方は是非事前にハンケチをお手許へ。そういう機会で知ったマンガ家なのだが、さてこの本、開けてビックリ、コマ割が大胆、でその一コマ一コマが書き込みに書き込まれている気の遠くなるような一冊です。買ってはきたが勿体無くって、昨日ようやく読み終えたのでした。
すると昨晩、ここ2~3年継続して読んできた前述のNOVAシリーズの各短編がさまざまな夢を見せていたことが判明、急遽起き上がって記してるッス。「ななめの~」に登場するガジェットがどこか通低してたらしくて、最初そこから発した夢が連鎖的にここ何年かの夢を呼び覚ましたらしい。とりとめもなくあちこち彷徨う類ですが、どうもやっぱり何かを探しておるようだな、自分視点だったり、ガジェット視点だったり、でガジェットはやはりギブソンのJ45を暗示しておるようだのー。そして旅は続く
昨年暮れにNOVA6(河出文庫)と一緒に駅南の本屋(これが今じゃあ絶滅した「町の」本屋なのだ)で購入してきた。河原さんはジェイムス・ティプトリーJr.「たったひとつの冴えたやり方」で挿絵を担当したが、故;浅倉久志の絶妙の訳と相俟って奇跡のコラボとなっている。これから読まれる方は是非事前にハンケチをお手許へ。そういう機会で知ったマンガ家なのだが、さてこの本、開けてビックリ、コマ割が大胆、でその一コマ一コマが書き込みに書き込まれている気の遠くなるような一冊です。買ってはきたが勿体無くって、昨日ようやく読み終えたのでした。
すると昨晩、ここ2~3年継続して読んできた前述のNOVAシリーズの各短編がさまざまな夢を見せていたことが判明、急遽起き上がって記してるッス。「ななめの~」に登場するガジェットがどこか通低してたらしくて、最初そこから発した夢が連鎖的にここ何年かの夢を呼び覚ましたらしい。とりとめもなくあちこち彷徨う類ですが、どうもやっぱり何かを探しておるようだな、自分視点だったり、ガジェット視点だったり、でガジェットはやはりギブソンのJ45を暗示しておるようだのー。そして旅は続く
書き下ろし日本SFコレクション NOVA3 / 大森望 責任編集 川出書房新社
忘年会も(無事ではないが)終わり、年末年始のお休みに入った。午前中こうしてブログを書きながら、きょうはどうしようかと考えている。候補としては、ひたちなか海浜鉄道で乗り鉄、笠間UTSU工房で弾き納め、などが考えられる。特に前者について必携図書は入手済み、動く図書館にはこれが欠かせない。ちょうど昨年の同じ時期に創刊されたNOVA1を携えて車中で微笑ましかったり、かなーりコワイ思いをしたりというのは楽しかったし、窓外のサツマイモ畑に沈む夕陽はきれいだった。さーて、どうしたものか、そろそろ決めないと・・・
忘年会も(無事ではないが)終わり、年末年始のお休みに入った。午前中こうしてブログを書きながら、きょうはどうしようかと考えている。候補としては、ひたちなか海浜鉄道で乗り鉄、笠間UTSU工房で弾き納め、などが考えられる。特に前者について必携図書は入手済み、動く図書館にはこれが欠かせない。ちょうど昨年の同じ時期に創刊されたNOVA1を携えて車中で微笑ましかったり、かなーりコワイ思いをしたりというのは楽しかったし、窓外のサツマイモ畑に沈む夕陽はきれいだった。さーて、どうしたものか、そろそろ決めないと・・・