火戀しく放火しけりと調書かな 高橋睦郎
放火の動機は、ただ「火が恋しかったから」
そのように書かれた調書が、かつてあったのだ。
「戀」の旧字体が、過去の調書だということを物語る。
本当の動機は、屈折した心の奥底にあるのかもしれないが、
案外、火が恋しかっただけだったかもしれない。
ふと、三島由紀夫の『金閣寺』を思い出した。
俳句なのか、サスペンスなのか、異色な作品。
「俳句」7月号「特別作品50句」より抄出。(Midori)
放火の動機は、ただ「火が恋しかったから」
そのように書かれた調書が、かつてあったのだ。
「戀」の旧字体が、過去の調書だということを物語る。
本当の動機は、屈折した心の奥底にあるのかもしれないが、
案外、火が恋しかっただけだったかもしれない。
ふと、三島由紀夫の『金閣寺』を思い出した。
俳句なのか、サスペンスなのか、異色な作品。
「俳句」7月号「特別作品50句」より抄出。(Midori)
やっぱり情念だね。
本当の理由は言いたくなかったのかも?
50句は、何かしら迫力を感じました。
変わった作品だけど気になりました
物騒な世になつたと同時に世の廃れを感じた。
人間は火を恐れまた神聖なものとして、
祭ってきましたよね?
この句に何となく惹かれたのは、
私も火を恋しているからかしら?
を思い出した。
この句は大好きな句だ。
この句も、原初の火を
感じて詠んだ句なんです。