十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

若葉

2015-05-30 | Weblog
妻はパンセなど読んでをり窓若葉     岩岡中正

フラゴナールの代表作、「読書する娘」をふと思い出す。読んでいる本が「パンセ」だからか、あるいは「窓若葉」によって本を読んでいる場所や構図が想定できるからだろうか。「パンセなど」の「など」の措辞によって引き出されるものは、いかにも平和で、ゆったりとした豊かな時間。「窓若葉」の季語の選択によって、日常のほんのひとコマを美しく透明感のある詩に変えている。「阿蘇」6月号より抄出。(Midori)

2 コメント

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パンセなど (久子)
2015-05-30 20:04:44
若葉の窓辺で開いて居られるのは、きっと皮表紙の原書でしょうね。
本を広げて居られる姿に、お若い頃を重ねられての愛情溢れる一句と思います。
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窓若葉 (みどり)
2015-05-30 20:10:32
美しい情景ですね。
若き日々のお二人のままのお暮らしなのでしょう。
素敵な句だと思いました☆
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