十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

山笑ふ

2011-06-06 | Weblog
  逡巡の眼の先の山笑ふ   山下さと子

目にするもの全てが、ひかり輝きはじめる早春、
眩しすぎる陽光に戸惑いを感じている作者の心。
果たして、何が彼女の心を戸惑わせているのだろうか?
何気なく見渡す視線の先には、いつも目にしていたはずの山々が・・・。
逡巡の眼が、ふっと煌めいた瞬間だ。
「阿蘇」6月号「雑詠」より抄出。(Midori)

2 コメント

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帰するもの (今村征一)
2011-06-07 13:41:37
何か心に帰するものが見えはじめた作者。巻頭四句を読むとわかった。「下萌に決意の一歩踏み出せり  山下さと子」の句が決め手。さと子先生巻頭お目でとう御座いました。
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山笑ふ (みどり)
2011-06-07 19:10:57
一歩踏み出すまでの過程が、逡巡だったのですね。
擬人化された「山笑ふ」の季語が、とても上手く
詠まれていて、楽しい句になっていると思いました。
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