十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

田植

2015-08-31 | Weblog
父祖の地や田植濁りの水匂ふ     西村孝子

「父祖の地や」の大きな切れではじまる一句である。若者が都会に出てしまう、あるいは地元にのこる若者が居ても後継者がいないことなど、よく話題にのぼる昨今、父祖の地に広がる「田植濁りの水」の匂いは、格別の感慨を覚えるものである。田植からやがて半年・・・。稲穂は花をつけ始めたが、やがて父祖の地に再びの稔りをもたらすことだろう。「田植濁りの水」という確かな写生が見事な一句。「阿蘇」9月号より抄出。(Midori)

2 コメント

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父祖の地 (今村征一)
2015-08-31 21:44:08
遠く離れたふる里へ帰省されたのだろう。様々なことが甦る郷愁の一句。「田植濁りの水匂ふ」の措辞が素晴らしい。」
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父祖の地 (みどり)
2015-09-01 06:48:22
きっと、田植が終わったばかりの田植濁りなのでしょうね。
感慨深い一句でした。
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