油蟲聖賢の書に対すのみ 高浜虚子
「油蟲」という俗なるものによって、「聖賢の書」という対照的な措辞が、一層強調されている。書斎における虚子の佇まいが、想像される句であり、「対すのみ」のきっぱりとした断定に、意思の強さを感じさせる。さて、彼にとって「聖賢の書」とは一体何であったのだろうか。第四版『虚子俳話』より抄出。(Midori)
「油蟲」という俗なるものによって、「聖賢の書」という対照的な措辞が、一層強調されている。書斎における虚子の佇まいが、想像される句であり、「対すのみ」のきっぱりとした断定に、意思の強さを感じさせる。さて、彼にとって「聖賢の書」とは一体何であったのだろうか。第四版『虚子俳話』より抄出。(Midori)