心にもともして遠き山火かな 岩岡中正
遙かなるものを見つめている作者。それは山火であり、心にともる火・・・。
「3月11日、火の国探勝会、二句」の前書のある一句だが、あの東北大震災
から、ちょうど一年目に当たる日となった。現代科学が、自然の脅威の前に、
どれほど非力であったかを思い知らされた大震災だったが、人は決して諦める
ことなく、自分にできることは何なのかを模索し始めたのもこの日からだ。
「ともして遠き」のたたみかけるような頭韻に、深い詩情が感じられた。
「阿蘇」主宰。「阿蘇」5月号〈近詠〉より抄出。(Midori)
遙かなるものを見つめている作者。それは山火であり、心にともる火・・・。
「3月11日、火の国探勝会、二句」の前書のある一句だが、あの東北大震災
から、ちょうど一年目に当たる日となった。現代科学が、自然の脅威の前に、
どれほど非力であったかを思い知らされた大震災だったが、人は決して諦める
ことなく、自分にできることは何なのかを模索し始めたのもこの日からだ。
「ともして遠き」のたたみかけるような頭韻に、深い詩情が感じられた。
「阿蘇」主宰。「阿蘇」5月号〈近詠〉より抄出。(Midori)