ナヴォーナ広場から少し北歩くと、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会を思い起こさせる、
典型的なルネサンス様式の教会があります。これがサンタゴスティーノ教会です。
教会の中は、ファサードのバラ窓から差し込む光以外は、
最小限のライティングにとどめられていて、ほの暗く感じます。
祭壇ではクーポラから降り注ぐ光が彫像を照らし、劇的な効果を演出しています。
身廊と側廊をへだてる柱の一つには、ラファエッロが描いた「預言者イザヤ」があります。
側廊は、天井の落ち着いた青色が印象的です。
こちらは扉近くの礼拝堂にあるカラバッジョの「巡礼の聖母」です。
カラバッジョの絵は、教会のような場所にあってこそ、その輝きが増すような気がします。
静かな通りに面していて、大きな広場も持たず、目立たない教会ですが、
いったん中に入ってみると見どころいっぱいのサンタゴスティーノ教会でした。