ジリオ広場から東に向かい、
サン・ジョヴァンニ教会の脇の
狭い道を抜けると、
急に視界が開け、
ルッカのドゥオーモが姿を現します。
ピサ・ロマネスク様式のファサードは、
ピサのドゥオーモと同じように、
柱の一本一本に
それぞれ違った装飾がほどこされており、
ファサードを眺めているだけでも
飽きることがありません。
中に入ると、祠のような場所に収められた素朴なキリスト像が
目を引きます。緑色の十字架に磔にされた、
色黒でどこか眠たそうなまぶたをしたキリスト像は、
おそらくかなり古い時代のものなのでしょう。
いったん外に出て、裏手に回ると、
これもまた独特のデザインのアプシスを見ることができます。
ルッカのドゥオーモは、けっして派手ではありませんが、
ところどころにさまざまな時代の見どころがある、
ルッカの街そのもののようです。