ボローニャの中心、マッジョーレ広場に面して建つのが、サン・ペトロニオ教会です。
イタリアには「ドゥオーモ仕事」という言葉があるそうです。
これは「何かをやりかけて途中で放り出してしまうこと」のたとえだそうですが、
確かにイタリアには未完成のままになっている教会が数多くあります。
このサン・ペトロニオ教会もその1つで、
計画ではローマのサン・ピエトロ大聖堂をも上回るイタリアで最も大きな教会になるはずでしたが、
教皇から横やりが入ったり、ペストなどの伝染病の影響で町の経済力が衰えたりしたことが原因で、
身廊をのぞくいろいろな部分が未完成のままになっています。
特にファサードは下のほうはきれいな大理石の化粧貼りですが、
上のほうはレンガの積み石がむき出しのままで、誰が見ても作りかけとわかる姿です。
完成部分のアップです。完成していたら、どんなファサードになっていたのでしょうか。 中に入ると、いかにもゴシック建築らしいつくりで、
上へ上へと伸びていく感じが強調されています。
また、ステンドガラスも印象に残ります。
天井などに装飾がほとんどなく、
壁が白塗りのままなのも、
いっそう垂直感を強調しているのかもしれません。
全体的にシンプルな内装の中で、
目を引いたのは天蓋です。
天蓋といえば、
ローマのサン・ピエトロ大聖堂にある
ベルニーニの作品が有名ですが、
サン・ペトロニオ教会のの天蓋も
個人的には好きな感じです。
私たちが訪れた日は
警察(カラビニ?ポリッツァ?)の式典が
行われていたらしく、
入場者に対して厳しいセキュリティチェックが
行われていました。
そのために、バッグを持って中に入ることができず、
写真もおそるおそる撮ってきたものです。 それにしても、イタリアの人たちは
男性も女性も本当に制服姿が
似合いますね。
旅名人ブックス57 ボローニャ/パルマ/ポー川流域 |
|
日経BPコンサルティング | |