フェッラーラは不思議な街です。
小さな街なのに、地域ごとに違う時代に開発されたためか、
1つ通りをへだてると全く違う顔を見せてくれることがあります。
最も歴史を感じさせてくれるのは、街の南にある“ビザンチンの野営地”と呼ばれている地区です。
くわしいことはよくわかりませんが、おそらくこの付近がフェッラーラ発祥の地なのでしょう。
この付近から、ヴォルテ通りにかけては、道幅は狭く、家々は密集していて、
ボローニャのポルティコの原型のような構造の建物も見ることができます。
少し北の地域、スキファノイア宮からドゥオーモにかけては、
また少し様子 が変わります。
道はやはり細く曲がりくねっていますが、
裕福な貴族の館らしきものがところどころに現れるようになります。
このエリアがフェッラーラで最も見どころの多い地域でしょう。
また、少しずつ緑も増えてきます。
中庭や庭園があるだけでなく、
窓辺を花で飾った家々が見られるようになってきます。
教会は、ドゥオーモのほかには
“必見”というものはありませんが
“見る価値のある”教会は数多くあります。
個人的なオススメは、エステンセ城のすぐそば、
レプッブリカ広場に面して立つ
サン・ジュリアーノ教会です。
教会というより礼拝堂といったほうがよいくらいの
小さな教会ですが、飾り気のない宝石箱のようで、
広場に腰かけて眺めていると、
なんともいえないホッとした気持ちになります。
サンタ・マリア・イン・ヴァド教会。
スキファノイア宮のそばにあります。
サン・パオロ教会。 街の中心近く、ドゥオーモから少し南へ行ったところにあります。
サン・ジュリアーノ教会。広場の角にひっそりと立っています。