ドゥオーモ広場の南東の角、
ちょうど広場の入り口から真正面に見える場所に、
レッチェのドゥオーモがあります。
鐘楼は、ちょうどランドマークのような役割を果たしていて、
入り口のわかりにくいドゥオーモ広場へたどり着くための
大切な道しるべです。
北側の側廊に入り口があり、
サンタ・クローチェ教会のように派手ではありませんが、
典型的なレッチェ・バロック様式で装飾されています。
入り口の真上にはバルコニーが設けられ、
そのまた上に司教の衣装をまとった聖オロンツォが立っています。
(聖オロンツォの立っている部分はいわゆる“ハリボテ”で、
裏側には建物自体はありません。)
ここまで「北側の入り口」という書き方をあえてしているのは、
実はレッチェのドゥオーモの正式なファサードは、この入り口とは別に、ちゃんと西側にあるからです。
しかし、このファサードはあまり使われてこなかったようで、
明らかに北側の入り口のほうが立派なつくりになっています。
主祭壇からアプシスにかけては修復中だったため、部分的な印象ですが、
内部は意外にもすっきりしたつくりです。
しかし、側廊にある一つ一つの礼拝堂などを見ると、やっぱりバロックらしく派手に飾られています。
サンタ・クローチェ教会に主役を奪われている感のあるレッチェのドゥオーモですが、
なかなかどうして、しっかりと存在感を示しています。