サントロンツォ広場は、
レッチェの“へそ”とでも言うべき場所にあります。
広場に面して市庁舎があり、ショッピング街にも近いこの広場は、
いつも多くの人でにぎわっています。
広場の南側には大きな柱があり、
てっぺんにはレッチェの守護聖人である
聖オロンツォの像がたっています。
確かこの柱は、もともとブリンディシに建てられた、
アッピア街道の終点を示すための柱で、
それをここに移築したものだったと記憶しています。
そして、その上の聖オロンツォの像は、
はじめはカルタペスタ(この地方の伝統的な紙細工)で
作られていたのが、火事で燃えてしまい、
現在の像に変えられたと聞いたような気が…。
そんなエピソードはさておき、
広場の周りにはバールやジェラテリアが立ち並び、一息つくには絶好の場所です。
一息ついたあとは、西に進んで、バロック建築の傑作が迷路状の路地のあちこちに突然現れる
旧市街をさまようか、東へ進んで百貨店もある新市街でショッピングを楽しむか、
この広場は歴史と文化の出会う場所でもあるのです。
広場のさらに南には、古代ローマの円形闘技場跡が、地中から半分だけ顔をのぞかせています。