旧市街の南東には、エステ家の別荘として利用されていた
スキファノイア宮があります。
外観は決して派手ではない建物ですが、
見どころはこの中にたっぷりと詰まっています。
なんといっても
フェッラーラを統治していた貴族の別宮ですから、
壁といい天井といい、これでもかというくらいに
フェッラーラ風の装飾がされています。
エステンセ城と比べると、実用性より装飾性が優先されて、
彫刻類が多いような印象を受けます。
また、ややグロテスク風味が強いでしょうか。
一番の見どころは“12ヶ月の間”と呼ばれる大広間でしょう。
壁面全体にコスメ・トゥーラをはじめとした
フェッラーラ派の画家たちによって、
当時の信仰や祝祭の様子が独特の作風で描かれています。
中段には黄道十二宮のシンボルが描かれているそうです。
イタリアの人たちは今でも星占いが大好きですが、 このあたりにルーツがあるのかもしれませんね。
「4月」の一部。あざやかな色調に目を奪われます。
宮殿の裏手は庭(庭園でも中庭でもありません)になっています。
人工的な庭園でないところが、なんだか少しほっとさせられます。小さなバールもありました。
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