今日は予報どおり朝から雨模様でした。しかも間もなく台風が最も近づくそうで、今日明日学祭だという近くの大学の実行委員は、さぞ苦労をされていることでしょう。私が学生の頃のように5日間もやっている学祭ならまだしも、2日間しかない彼らには「恨みの雨」でありましょうね。
こんな日は、はやい時間に用事を済ませ、あとはゆっくり部屋にこもるにかぎります。さっさと母を眼科に連れて行き、
「さぁ、昼飯喰ったら、楽しみにしていたあのCDでもゆっくり聴こう」
あのCDとは、minakaさんお勧めの「STEPPIN' OUT / IDEA6」であります。先日やっと手元に届きじっくりと聴こうと思っていたわけで・・・
「○○(私です)、電話だよ!」
固定電話に私宛の電話が入る、これはじつに珍しいことでして、借金取りか?税務署か?あまり良い電話とも思えません。
「もしもし」
「あっ!いたいた」
なんと、約10年ぶりでしょうか、以前同じ会社で働いていたK君です。次男坊の彼はたしか秋田の奥様の実家に越したはずでした。
「はははははは、戻って来ちゃった」
簡単に言ってしまえば、奥様とは離婚され『出戻り息子』になったのだとか。
「バブ、暇か?ちょっと付き合わねぇ」
けっきょく彼が迎えに来るというので、何故か酒を仕入れ彼の家へ。真っ昼間から飲み会になってしまいました。
言い忘れましたが彼はだいのブルース好き、彼の実家には昔のコレクションとステレオがしっかり残っていまして・・・・・・
ハウンド・ドッグ・テーラー、ブローグ・アンド・ハングリー、アルバート・キングにココモ・アーノルド、フランク・ストークス、マディ・ウォーターズ、クロード・ブラウンにエルモア・ジェイムス・・・・
私にしてみれば酒といっしょに一年分のブルースを聴いてしまったような(笑)
さらに
「バブ、こんな雑誌知ってる?」
とK君が持ち出してきたのは『THE BLUES』という昔の雑誌。それこそ大昔今の『ジャズ批評』同様、隔月刊で発行されていたバリバリ ブルースの専門誌です。
「しかし、よくこんな雑誌とっといたねぇ」
私も物持ちは悪い方ではありませんが、K君もけして負けていません。(じつは私も一冊だけまだ持ってるんですけどね....笑)
これは私がもっている一冊
ジャズを聴きながら飲んでももちろん酔いますが、ブルースを聴きながら、しかも彼の離婚の経緯まで、
「バブ、ひでぇだろ!嫁の実家なんぞ入るもんじゃねぇよ!」
そんな話を聞かされ、さらに昼の酒でしょ、そりゃ酔いますよ。
帰ってきた今も「ズッカ、ズッカ、ズッカ、ズッカ、ジャジャジー」って、頭の中でブルースが唸っています。
何の話だか全くわからなくなってしまいましたが、まさに酔っぱらいの戯言とお許し下さい。ただ今日は自宅でゆっくり『JAZZ DAY』のはずが、他人の家で『BLUES DAY』になってしまったと、そういうお話でありました。
「う~~~~ん、ブルースもいい」
さて、今日の一枚は、「STEPPIN' OUT / IDEA6」にしようと思っていたのですが、というわけでまだじっくり聴いておりません。
「それが何でコルトレーンだ!しかも、こんなわけのわからない」
と、怒られそうでもありますけど、未だブルースが鳴り響く心をチェンジするには、こういったコルトレーンが私にはピッタリなのでありまして。
今からB面をヘッドホンで(笑)聴こうと思っています。最後の「ASCENT」でのコルトレーンのソロの後、ジミー・ギャリソンのベースがながれる頃には、必ずブルースと酒に酔った我が頭は、一度真っ白になっていることでしょう。
もちろん、全ての方に進められるアルバムではありませんし、むりに聴く必要もないでしょう。ここ何日間か紹介してきたアルバムとは別ジャンルとも言えるアルバムですものね。
でも、たま~に体調が良いとき、目を閉じて体をくねらせながら聴いてみて下さい。「SUN SHIP」でのマッコイ・タナーのソロ、「AMEN」のエルビン、「ASCENT」のギャリソン、そして、頭の先から足の先まで響き渡るコルトレーン・・・・・・
やっぱり私にとって彼らは最高の四人なのです。
SUN SHIP / JOHN COLTRANE
1965年8月26日録音
JOHN COLTRANE(ts) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)
1.SUN SHIP
2.DEARLY BELOVED
3.AMEN
4.ATTAINING
5.ASCENT
やはりこの4人なんですね!
bestであっても、
いつか別れが来て、別々の道へと歩いていく。
だからこそ、新たな音楽が生まれるのでしょうが、
やっぱり永遠であってほしいと思う瞬間もあります。
しかも、4人が一緒であることが重要なんですよねぇ。
我が青春の大きな部分を彼ら4人が占めていましたし、今も演奏を聴き返すたびに、他のものとは全く違う刺激を受けています。