JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

心の鼓動に足止め

2006年11月23日 | p-r

昨晩の天気予報では、一日中曇りで気温も低いとのことでしたが、蓋を開けてみれば曇っていたのは朝のうちだけ、引きこもり読書を覚悟していた私には嬉しい誤算であります。「さて、冬でも探しに出かけてこようかな」
「なにが冬でも探しによ、家に居たくないもんだから」
(「ご名答!」)

ところが、出かける間際になって、珍しくテレビのスイッチを入れると、
『全国太鼓フェスティバル』
岩手県陸前高田市で毎年行われている和太鼓のフェスティバルであります。

歳を重ねるにつれて、確実に変わってきたのは、第一に体力、第二に記憶力、第三に涙腺の締まり、この三点でしょうかね。
鳴り響く和太鼓を聴くうちに、なぜだか涙が出てくるんです。ワンワン泣く感じじゃないんですよ、ただただ涙が流れ出るんです。
筋骨たくましい青年、ねじりはちまきが粋なおねえさんはもちろん、小学生とおぼしき子供達から、なんと80歳のおじいちゃんまで、懸命に叩く和太鼓の音は、我が心にジャストミートだったようです。
スピーカーを大きなものに切り替え、涙を流しながら45分という短い番組を見入ってしまいました。

和太鼓の響きは、まさに心の鼓動ですね。もちろんジャズにも感動はしますが、またそれとは違う・・・なんと言ったらいいんだろう、他では味わえない興奮というか、「俺の身体は、裏打ちだけに反応する訳じゃないぞ!」みたいな。
やっぱり、日本人なんでしょうかね。

なんだか、とても気分が良くなって、腰が痛いのも忘れそう。
「ようし!気分が良いまま、冬探しに出かけるぞう!」

張り切ってはみましたが、はっきりとした冬は見つけられず、秋の名残だけが目につきます。
それでも落葉の間にしょぼくれた梅干しみたいな銀杏の実をみつけ、「先週あたりはこれほど落ち葉はなかったなぁ」と、確実に進む季節の流れをほんのちょっと感じることができました。



さて、今日の一枚は、本文には何の関連性もないアルバムです。
落葉に刺激を受けて「AUTUMN LEAVES」でも聴けばいいんでしょうけど、なぜか「OVER THE RAINBOW」が聴きたくなっちゃって(笑)
さて、だれの「OVER THE RAINBOW」を聴こうかなぁ、と取り出したのがこのアルバムです。
アート・ペッパー超晩年、死の一ヶ月前と二ヶ月前に録音された一枚です。
私が持っているのは国内版、ビクターのVIJ-6409ですが、ギャラクシーのGXY-5147は持っておりません。

私は、ジョージ・ケイブルスとのディオ(もう一枚の「GOIN' HOME」も)けっこう好きなんですよね。酒のお供によく聴いている一枚です。二人の息はピッタリ、二人の音楽の会話を楽しんでください。

TETE-A-TETE / ART PEPPER
1982年4月13[4],14[1~3,5,6]日音, 5月11日[7]録音
ART PEPPER(as) GEORGE CABLES(p)
1.OVER THE RAINBOW
2.TETE-A-TETE
3.DARN THAT DREAM
4.BODY AND SOUL
5.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
6.'ROUND MIDNIGHT
7.YOU GO TO MY HEAD

おまけ、
『全国太鼓フェスティバル』に出演されていた最年長のおじいちゃんは、中森輝雄さんとおっしゃる『熊野鬼城太鼓』の大師匠でした。むちゃくちゃカッコイイおじいちゃんでしたよ。関連ページを見つけましたので、ご覧になってみて下さい。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
師匠を褒めていただきありがとうございます。 (熊野鬼城太鼓友の会事務局)
2006-11-26 10:48:29
この度は我々の師匠についてコメントを頂き感激しております。師匠の太鼓は、いつも新鮮で自分たちも毎回違う演奏を楽しみにしております。もちろん即興ですのでジャズにも通じるものがあるかも・・・

今の軽妙な太鼓とは違って、若い頃の師匠の太鼓は大太鼓を嵐のように激しく打っておりました・・・むちゃくちゃカッコよかったです、その師匠に憧れて我々古参連中は太鼓をはじめました。
自分たちの憧れの師匠を褒められると本当に嬉しく、師匠にもこんなコメントが載っていたと伝えさせて頂きます。
『本当にありがとうございました』
今後ともよろしくお願い致します。

              熊野鬼城太鼓友の会事務局
追伸
このブログを友の会ブログで紹介させてください!

返信する
『熊野鬼城太鼓友の会』様 (バブ)
2006-11-26 23:03:49
こんな、つまらない記事にコメントいただき、感激しております。

師匠の演奏をほんの少しテレビで見ただけですが、伝わる心というか、迫力というか・・・我々には真似の出来ない分厚い想いを感じました。
ありがとうございました。

もちろん、師匠だけでなく、皆さんの演奏にも同様の感動をいただきましたよ。機会があれば、ぜひとも生で聴きたいと思っています。
返信する

コメントを投稿