このブログに遊びに来ていただいた、おさかなさんから、
「ブルー・トレイン」話しが、出ましたので、今日はもう1つ記事を書くことにしました。
「ブルー・トレイン」は、ブルー・ノートに残る唯一のコルトレーン・リーダー・アルバムです。
コルトレーンが、プレステッジと契約する以前、
ブルー・ノートのオフィスで、アルフレッド・ライオンとリーダー・アルバム録音の件を、話していました。
「録音しようか」
「そうですね」
くらいのやりとりの後、ライオンは、その場で前渡金を渡したそうです。
ところが、事件です。
「猫が窓から飛び降り自殺!!!」
「大変だぁ」と後を追うライオン(別にライオンが猫を襲ったという話ではないですよ...失礼)
たまたま、下にいた美女に猫は助けられ、ほっと胸をなで下ろしたライオンがオフィスへ戻ると、あらら今度は、コルトレーンがいない!!
「契約はどうするんだぁ~~~。」
つまりは、前渡金の持ち逃げです。
それから間もなくコルトレーンは、プレステッジと契約を結び、この口約束のことは、ライオンもすっかり忘れてしまいました。(前渡金も多くはなかったようです)
契約というのは、ある意味とんでもない制約となります。モンク/コルトレーンの「ファイブ・スポット」での名演も、契約の壁の前に、録音が出来ませんでしたし、
当然、ブルー・ノートでのコルトレーン名義のアルバム発売などあり得ない話のはずでした。
ところが、コルトレーンは口約束を忘れてなかったんですね。
「協力、プレステッジ・レコード」と名前を入れることを条件に、録音が実現します。
だから、「よ~く、ジャケットを見て見て!!」
ほら、プレステッジ・レコードの名前が、 ん?何故かリバーサイドの名前もあるぞ。
そうです、メンバーの人選もコルトレーンが行ったため、リバーサイドと契約していたケニー・ドリューがメンバーに、
かくして、ジャズ三大レコード会社の名前が記載された「ブルー・トレイン」は、完成したのでありました。
アッハハハ、おさかなさん、こんな話で良かったでしょうか?
BLUE TRAIN / JOHN COLTRANE
1957年9月録音
JOHN COLTRANE(ts) LEE MORGAN(tp) CURTIS FULLER(tb) KENNY DREW(p) PAUL CHAMBERS(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.BLUE TRAIN
2.MOMENT'S NOTICE
3.LOCOMOTION
4.I'M 0LD FASHIONED
5.LAZY BIRD
なるほど、中を読むとプレステッジとリバーサイドの名前が出てきますね。
でも、口約束を守った、コルトレーンはえらいね。またひとつ好きな部分が増えました(^^)v
今後ともいろいろお話聞かせてくださいね。
コルトレーンのエピソード、何か微笑ましいような、今の時代では考えられないようなエピソードで楽しいです。
(今日も帰り道、このアルバム聴いてましたー)
それにしても、このジャケットは有名ですが、本当に素敵ですね。
若きウェルテルの悩み とでもいったような・・・
こういったレコードを作るまでの裏話などを読むのはなんだかその時代にいるような錯覚さえ覚えますね。
バブさん 博学ですね♪毎回 とっても楽しみにしています。
でも、マイルスが「サムシング・エルス」でライオンとの約束をはたしたことや、この「ブルー・トレイン」の話なんか聞くと、アルフレッド・ライオンは、本当に多くのジャズ・メンを支えていたのだなぁ、なんて思ってしまいます。
それだけジャズに入れ込んでたんでしょうけど
この頃のジャズ・メンは、いろんな人に支えられていたんだとあらためて思います。
このジャケットのコルトレーン私も好きですよ。
(これは、自他共に認める事実であります。ハハハ)
この時のコルトレーンは、ネックであった麻薬からもなんとか抜けだし、プレステッジと契約、モンクとの「ファイブ・スポット」での演奏が話題になったり、まさに上り調子といった感じなのに、
こんな悩みきった顔しなくても良さそうなもんですけどね。
きっとこれから続く、音楽との戦いを感じ取っていたのかなぁ(そんなこと無いか)
じつは女性問題だったりして(誰かさんとは、ちがうよ!)
きっと答えは、ブルーノートだからです。
ともかく、前のコメントにも書きましたが、このジャケットとても好きですよ。