JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ウジ虫ども、ジャズは生まれ変わったのだ!

2015年06月16日 | a-c

しばらく更新をサボっている間に、真夏のような暑さがやってきたり、交流戦であれだけ負け続けたジャイアンツが何故かセリーグ首位だったり(首位とはいえ、勝たないかぎり母の機嫌は良くありません。笑)、国会は大揺れだったり、マーズの感染に韓国が脅威しどうしだったり、(そうそう、バブル期絶頂だった我が腹が、幾分凹んだのも、大きなニュースではあります。)・・・・まぁまぁいろいろございます。

そんな中、去る6月11日には、あのオーネット・コールマンが死去。「この時ばかりは更新を・・・」と考えただけで、なにしろ昼夜忙しくて(夜の忙しさの理由は「語らずとも分かろう」てなものではありますがね。)、今日はほんと久しぶりに午後ゆっくりとしてるんですわ。

ということで、遅ればせながらのオーネット・コールマンです。

「ウジ虫ども、ジャズは生まれ変わったのだ!」
母親の隣で寝ていたオーネットが、母親の枕を蹴飛ばしてそう叫んだぁ~~!!

嘘か誠かは知りませんけど、神の啓示を受けた彼は、これを機にフリー・フォームへと突き進んだのだそうで、ところが、活動を続けてきたテキサス州フォートワースのR&Bバンドが彼の「ブファブファ」を容認するわけも無く即刻クビ、それでも天職であったエレベーター・ボーイと皿洗いが、神の啓示を貫く糧になったのでしょうかねぇ?スタイルを曲げるどころか、ひたすら突き進む。
やがて、彼の憧れだったロサンゼルスへと出かけた(進出したとはけして言えない)のであります。

そこでコンテンポラリーのレスター・ケーニッヒ社長が彼に目を付けるんでありますが、それが「先見の明」だったのか「興味本位」だったのかは分かりません。(笑)
ただ、テキサス州フォートワースという、いわゆるジャズの世界では超田舎にいたオーネットは、それ故にこざかしい洗礼も受けず、なおさら新鮮味があったのかもしれません。(厳密には、ロサンゼルスに初めて出てきたのは1950年ですから、トントン拍子に話が進んだわけでも無く、レスターに出会うのも、レッド・ミッチェルの存在があればこそでした。)
ともあれ、一枚目のアルバム「SUMETHING ELSE !!!! 」が、超保守的コンテンポラリーから出たというのも面白いっちゃ面白い。

そして、二枚目のアルバムを作るにあたり、オーネットはMJQのパーシー・ヒースに触手を伸ばしたんであります。(私に言わせりゃ、かなりのずうずうしさだと思うんですがね。)
ところが、ここでまたまたジョン・ルイスという大物に目を付けられるんであります。
「オーネットちゃん、サマー・ジャズ・スクールに出てみんかね」
てんで、「サマー・ジャズ・スクール」では、他の参加者をぶっ飛ばし
「オーネットちゃん、アトランティックと契約すれば」

そして、かの「THE SHAPE OF JAZZ TO COME」が生まれ、
「ウジ虫ども、ジャズは生まれ変わったのだ!」
「ファイブ・スポット」での賛否両論を巻き起こした衝撃のライブへと向かうわけです。

その後の全部を語れば、突然消えたり、「待ってました!」の声に応えたり、終わりがありませんし、まぁまぁ「THE SHAPE OF JAZZ TO COME」以降の彼の動向はご存じの方ばかりでしょうしね。こんなとこで良いでしょ。

私自身は「あまりオーネットはねぇ・・・」なんて事を、このログでも何度となくほざいておりますけど、その割には聴く機会が多いジャズメンでもあります。
そして、その頻度は年を取ってからの方が多くなった気もします。
それは、今となってみると彼の演奏に「フリー・ジャズなんぞ訳分からん!」ほどの衝撃を感じなくなっているからかも知れませんし、彼自身は「ただただ思うがままにブカブカ吹いているだけ」という思い込みもあったのかも知れないけど、じつはもっと深い部分で何かを感じさせる力があったのかも知れない・・・・・・なんてね。

とにもかくにも、ジャズの新時代を築いたジャズ・ジャイアンツには違いないわけで、心よりご冥福をお祈り致します。

てなことで『料理当番、本日の一品』も更新サボタージュで何品か溜まっています。ザックリご紹介。

    

  

 
ちょっとだけ美味くいったかなぁと自画自賛、豆腐饅頭です。
中身は、挽肉、キャベツ、大葉なんぞです。

左上から、鰹のたたきサラダ、鮭のチャンチャン蒸し、煮物
下の段にいって、久しぶりの手まり寿司、季節の野菜のクリームソース

    

お弁当こんなんです。

さて、今日の一枚は、話の流れからいってこれでしょうね。オーネット・コールマンです。

出だしの「LONELY WOMAN」が始まった瞬間、当時のリスナーは度肝を抜かれたてなことが言われますが、ほらね、今になって改めて聴くと、さほどじゃないわけで(良い意味でですよ。)
オーネットの場合、コルトレーンのように進化する過程が追えた人じゃありませんから、私は初めて聴いたとき違和感を感じたんだと思います。
「EVENTUALLY」のヒヒーンヒヒーンみたいな音を
「盛りの付いた馬か!」
と突っ込んだのも今は昔であります。

THE SHAPE OF JAZZ TO COME / ORNETTE COLEMAN
1959年5月22日録音
ORNETTE COLEMAN(as) DON CHERRY(cornet) CHARLIE HADEN(b) BILLY HIGGINS(ds)

1.LONELY WOMAN
2.EVENTUALLY
3.PEACE
4.FOCUS ON SANITY
5.CONGENIALITY
6.CHRONLOGY