ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

花粉症に泣く。

2005年04月01日 | 感じたこと


 今年の花粉は数ヶ月前から昨年の天候異変で大量に出ると予測され、花粉症の人たちへの警鐘がメディアを通して再三再四されていたのだけれど、この一、二週間の花粉の量がすごいのか全く情けなくなるほど、典型的な花粉症症状に突入してしまっている。

 鼻水、くしゃみの連続、目の痒みが主な症状である。八百屋のお客さんたちの中には、花粉症対策のために、酷い方は外には出られない方もおられるようであるが、私は外に出ないわけには行かないので、マスクを時折して外出しても愛用のめがねが曇ったり、どうもおしゃべりがしにくかったりするので、すぐにはずして顎にマスクと言った感じになってしまうのである。

 見えない花粉が非常に多く飛び交い、外に出て活動する我々にとっては、回避できないやっかいな状況になっているが、そもそも花粉なんぞ太古の昔からあったはずなのに、現代病のように昨今問題になったのには深いわけがあるはずである。

 とにかく人類の地球上での、あらゆる産業活動と自動車交通を中心とするエネルギーの消費による排出ガスなどで大気を汚染させた上に、空気中の二酸化炭素をはじめとする成分の増加で地球上の大気温度が上昇して、あらゆる生命の生態系に大きな影響を及ぼしており、このアンバランスなリスクが植物の自然の交配や増殖にも陰を落として、植物の異常な花粉の排出にも繋がっているのである。

 スギ花粉、ヒノキ花粉がこの時期の主な花粉症の原因とされているが、自分自身の症状がどうしたメカニズムによって起こっているかは、定かには分からないのである。

 現在、京都の南部で活動している私だが、大阪に注射一本で花粉症を忘れさせてくれる医者がいることを丁寧な地図まで提示して、高齢のご夫婦ご両人共に注射で何ともなくなったから行きはったらと電話番号なども紙に書いて教えて薦めてくれるのである。

 ある方はテレビでやってたと前置きして、北海道か沖縄に暫く行ったらいいよとアドバイスをいただいた。「北海道や沖縄には杉や檜がなくて、花粉症になれない」そうなのである。

 花粉症脱出ツアーも旅行業者が企画されており、中には奥さんと娘さんとで約1ヶ月間、沖縄に静養で滞在されるケースも紹介されていた様で、簡単に「ガリバー!沖縄に行ったら直るよ」と言われるのである。

 どうも根本的対処としては花粉が飛んでいない地域や国に行くのは結構なことだが、日常的生活や仕事をほうりださねばならないので、簡単には出来ないのである。

 今もブログ原稿をパソコンで打ちながら、鼻水をすすり、時折大きなくしゃみを繰り返して、のどの奥まで痛くなりテッシュで鼻をかんだり、タオルで鼻水を拭ったり、クシャミの連発に口鼻を同時に抑えて防御したりしながら、体中が熱を帯びてくるのを感じながら作業をしているのである。

 またむずむずと鼻の粘膜に痒みが伝わり、何とも言えぬ不快感と共に、次にはクシャミか鼻水が出て、そのうちに目が痒みに覆われていくのである。

 たまったもんではない。しかし今日は4月1日で多くの社会人や学生が新しいスタートをきる時期で、あるFMラジオ番組では、入社一年目の社員に対して非公式に先輩社員が言ってくれたこととして、あるDJが新人は「一に我慢、二に忍耐、三、四がなくて、五に辛抱」なんてことを言っていたのである。

 「花粉症」も同様で、我慢、忍耐、辛抱するしかないのである。暫くの間、この植物達の自然界で子孫を残すための精一杯の生物活動に対して、人間が自らしてきた緑や山林、自然の破壊と共に、自動車交通などの利便性を優先するが故に大気を汚染してきたツケが今、我々自身に還ってきているだけなのだろう。

 「花粉症」を通して、人類の愚かな近代の産業革命以降の歴史と、現代人の自然界の免疫性の欠落したひ弱な身体や鼻口のど耳などの機能低下を感じながら、我慢、忍耐、辛抱の1ヶ月余を送らねばならないと覚悟しているのである。

 若くてかわいい女性が「私、花粉症」と言った風情だと同情も買う場合があるが、50代のおっさんが、「僕、花粉症」と言っても似合わないためか、「あぁそうなの」でおしまいなのである。

 早く花粉がその目的である子孫繁栄のための手立てを全うして、罪深い人類の中の特に鼻、のど、耳などの耳鼻咽喉科系器官の弱い、我々への集中攻撃を止めて、静かに桜の花を愉しむ「春到来」を心待ちに待っている人々への最大イベントに邪魔をせず、花を添えてほしいと願っている。

 「花粉症」に泣くおじさんの独り言である。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする