ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「おばぁちゃんの年金」

2012年06月16日 | ちょっと可笑しいよ
 政府は今日、西川福井県知事の同意が得られたとして、野田首相が枝野経済産業相ら関係三閣僚との会合を開いて、遂に大飯原発3.4号機の再稼動を政治判断として決定した。

 昨日の税と社会保障の一体改革と銘打った消費税法案など関連法案の三党の修正協議の合意がなされ、消費税の値上げがほぼ決まったことにつぐ、大きな決定であった。

 三年前に国民の多くが政権交代を願い、自民党を中心とする内閣から民主党を中心とする政府へと移行されて約三ヵ年が経って、国民の多くが望んでいた改革や将来に向けての日本の新たな展望が期待できる法案や制度の見直しなど、多種多様な政策の変化を当初は本当に実現するのではと思っていたが、鳩山、菅、そして野田と民主党代表が一年ごとに変わる一方で、小沢元代表を中心とするグループとの党内での対立構造は際立つばかりで、民主党執行部は自民党、公明党などとの協議や修正を繰り返しての悪戦苦闘の末、マニフェストに掲げた政策転換の多くは実現するどころかお釈迦になったり、野党の協力を取り付けるために放棄したりと、散々な国会戦場での取引や利害対立解消のための秘策等で、混乱して姿形を変えても是が非でも消費税値上げと原発再稼動だけはと強引に先に結論ありきのゴールを決めてのごり押しを通した様である。

 いずれにしても、国民の多くの反対や危惧にはほとんど説明もされずに、国民生活を守るためとのお題目的理念のみで、消費税値上げも原発再稼動も強行したという印象以外は無い感じであった。

 自民党政権の末期の頃からのもうひとつの懸案であった、「年金制度の一元化」などの問題も「消えた年金」問題も、とっくの昔に議論らしき過程はあったが、一向に最低年金額の目標も消え、いまや元の木阿弥なのだろうか、これで何処が税と社会保障の一体改革などと言えるのだろうか。

 まったく話は低次元になるかもしれないが、今日八百屋のお客さんと話をしていて、何とも子どもらしいと言うべきか、おばぁちゃんの年金についての問答が聞かされて、現実とは関係なくとっても笑って愉快な会話だったので、ここに記すこととした。

 60代半ばを過ぎられたばかりのおばぁちゃんというにはまだお若い感じのお孫さんが5人いらっしゃるご婦人なのだが、私はその二人の娘さんの小学生時代をよく知っている間柄でもあり、そのご婦人にとって二番目の女のお孫さんだと思うのだが、ある時お家に来られた時に質問にあつたというのであった。

 「おばぁちゃん!どっかからお金もらっているんやろ?」「ええなぁ、学校も行かんでもええし、毎日日曜日で会社に行けへんのに、何でお金もらえルン?」「それ何処なん?私ももらえルンやったら行きたいな」「お金大好きやし、いくらあってもええもんな」

 おばぁちゃんは、「この前まで一生懸命働いてきたし、ちゃんとお給料の中から自分のお金も積み立てるように払ってきたので、今は仕事をしてなくても、ご苦労さんという意味で国がお金をくれるんや」とその女の子の質問にできるだけわかりやすく答えられたそうであった。

 子どもにとっては、「年金制度」はなかなか分かりにくい面もあるらしく、何にもせんでもお金が貰えるのだったら、私もそこへ行ってもらってきたいという子ども心に、笑っていいのか素直な子どもの気持ちが出ていて、とても楽しい話として強く印象的だったのだが、現実の年金制度及び年金生活者の実態は不公平や厳しい状況もあり、一概に「お金を貰ってええな」では済まされない格差や数万円しかない月収入での生活を強いられている高齢者も多いのである。
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